園芸部類 | 観葉植物 |
形態 | 常緑高木 |
樹高・草丈 | 30cm~1.5m |
花の色 | 淡い黄色 |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 鉢植え・インテリア |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ポニーテールはつややかで細長い葉が馬のしっぽ(ポニーテール)のように枝垂れる姿が特徴の観葉植物です。水を溜めるために幹の根元がぷっくりと膨らむ姿がとっくりのように見えることから「トックリラン」とも呼ばれています。特徴的な見た目から「育て方が難しそう」と思われるポニーテールですが、乾燥や暑さに強く丈夫なことから観葉植物栽培初心者の方でも育てやすく人気です。
ポニーテールとトックリランの違いは何ですか?
トックリランとポニーテールは、名前の由来が葉にあるか幹にあるかで呼び名に違いがあるだけで同じ種類の植物です。「種から作られたものがトックリラン」で「挿し木から作られたものがポニーテール」といわれることもありますが、基本的には同じ種類です。
ポニーテールの垂れ下がった葉は風水的に「気を静める効果」が期待されています。また、ぷっくりと膨らんだ幹の形は「金運アップ」によいとされ、そのほかにも「恋愛運」や「仕事運」を高めるのにも効果的です。風水的に運気が上がる観葉植物として、自分用だけでなく贈り物としても人気があります。
レクルバータ
参考価格: 760円
レクルバータはポニーテールの中でも幹の膨らみが大きい種類です。成長とともにふくらみが増す幹の姿は存在感が強く、風水的に金運アップ効果が欲しい方に特におすすめです。和の雰囲気にも洋の雰囲気にもよくあいますが、和の鉢に植えると盆栽のような見た目も楽しめます。幹が太い分乾燥にも強く、水やりの手間が少なくて済むのも魅力です。
サイズ(出荷時) | 3号鉢 |
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おすすめ度 | ★★★★☆ |
ロンギフォリア
参考価格: 2,380円
ロンギフォリアは細長い葉の先が優しくカーブするのが特徴のポニーテールです。成長はゆっくりではありますが比較的大きく育つ種類であり、部屋にインパクトが欲しい方や大型の観葉植物を飾りたい人におすすめです。ほかの種類のものよりもさらに葉が細いのも特徴のひとつで、小さいうちはもちろん大きく育っても優しい印象を与えてくれます。
サイズ(出荷時) | 約4号鉢 |
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おすすめ度 | ★★★★☆ |
植え付け時期 | 5~9月 |
種まきの時期 | 5~7月 |
剪定・切り戻しの時期 | 4~6月・9月 |
花が咲く時期/開花時期 | 6~7月頃 |
ポニーテールの開花時期は?
ポニーテールの開花時期は6月~7月頃で、茎の先端に小さく白い花を無数につけます。愛らしい花が集まって咲く姿から「多くの才能」という花言葉がつけられました。そんな愛らしい花ですが残念ながら毎年咲くわけではなく数十年に1回しか咲かない貴重な花であり、開花が見られると幸せが訪れるともいわれています。
ポニーテールはたっぷりと光が降り注ぐ暖かな季節によく成長することから、植え付けや植え替えは5月~9月の間に済ませます。葉先を軽くカットする程度の剪定はいつしても構いませんが、全体的に整えたい場合は剪定後しっかり成長するように4月~6月か暑さが過ぎた後~寒くなる前である9月にしましょう。
ポニーテールの成長速度はゆっくりですが自生地では10mを超えて育つこともあり、日本では鉢植えで管理するのが一般的です。苗よりも一回り大きい植木鉢を用意しましょう。根詰まりを起こすと生育不良を起こすこともあり、成長とともに大きめの鉢に植え替える必要があります。大きく育ち過ぎた場合やコンパクトに育てたいときは、切り戻しをすることで高さやボリュームを調整できます。
日光を好むのもポニーテールの特徴のひとつで、日当たりのよい場所で管理します。日陰で管理すると葉数が減るだけでなく、特徴でもある幹もうまく膨らみません。室内に飾る際は定期的にベランダや窓辺に移動させて日光浴させましょう。ただし直射日光や夏の強い日差しは葉焼けや枯れる原因になり注意が必要です。日が強いと感じたら、レースのカーテンなどで適度に遮光してください。
ボタ爺
耐陰性にも優れてはいるんじゃが、せっかくの特徴である幹が膨らまないのは問題じゃな。日光に当てて元気に育てると魅力的な樹形になっていくぞ!
ポニーテールは多湿状態が苦手であり風通しのよい場所で管理します。乾燥には強いですが、クーラーやヒーターなどの風に当たり続けると冷気や熱、乾燥のし過ぎで枯れる場合があり注意が必要です。日光浴させようと屋外に移動させる際は、室外機の位置にも気を付けてください。
多湿状態が苦手なポニーテールを育てるには、水はけのよい土が向いています。市販の観葉植物用の土にパーライトなどの水はけのよい土を1割ほど足して使うか、多肉植物用の土を使うのが簡単でおすすめです。自作する場合は、赤玉土5:腐葉土2:パーライトや川砂3の割合で混ぜて排水性と保水性を高めましょう。
根元に水を溜め込む性質もあり基本的に乾燥気味に育てます。水を必要とする生育期である春~秋にかけては、土が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えてください。ただし夏は蒸れ防止のためにも、午前中や夕方以降など涼しい時間に水やりしましょう。冬は成長緩慢で水をあまり必要としないので、土全体が乾いてから水やりする程度で十分です。
ボタ爺
「葉先が枯れる」「葉がしおれる」場合でも土が湿っているときは、直接水やりせずに葉水で対応するといいぞ!湿った状態が続くと腐ってしまうから注意するんじゃ!
ボタニ子
受け皿に水が溜まったままだと蒸れて枯れることがあるよ!水をたっぷり与えた後は受け皿の水を忘れずに捨ててね!
ポニーテールの葉がしおれています。水やり不足でしょうか?
ポニーテールの「葉がしおれる」「葉先が枯れる」などの原因で多いのは「水不足」と「日照不足」です。土の様子を見て乾燥していたらたっぷりと水を与えましょう。土が湿っている場合は日照不足の可能性が高いので、明るい場所に移動させてください。ただし急激に明るい場所に移動させると株が弱る危険性があるので徐々に明るさに慣れさせましょう。
基本的に肥料を与えなくても育ちますが、成長を早めたり株を大きく育てたりしたいときには追肥することをおすすめします。追肥の適期は成長期である4月~9月です。2~3ヶ月に1回を目安に緩効性化成肥料を与えるか、月に2回~3回を目安に水代わりに液体肥料を施しましょう。成長が緩慢な冬に追肥すると肥料焼けを起こす可能性があり、冬の追肥は避けた方が無難です。
ポニーテールにつきやすい害虫は「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」などです。吸汁加害や病気の媒介をする厄介な虫であり、被害拡大を防ぐためにも見つけ次第すぐの捕殺が大切です。カイガラムシは硬く取り除きにくいですが、ブラシなどでこするとぽろっと外れます。いずれも増殖すると完全に捕殺するのは難しく、その際は薬剤散布が効果的です。
ポニーテールを育てる上で気を付けたい病気は「根腐れ病」や「炭疽病」です。どちらも多湿状態が原因で起こる病気であり水の与え過ぎに注意が必要です。風が通りにくい室内に飾っている場合は、天気のよい日に屋外に移動させるだけでも湿気対策になります。進行すると枯れる原因になることもあり、患部はすぐに取り除いてください。異変を感じた際は早めの薬剤散布もおすすめです。
ボタニ子
「きちんと植え替えする」「正しく水やりする」「適度に剪定する」ことも害虫や病気予防に効果的だよ!
ポニーテールは種類が豊富ですが基本的に育て方は同じでなので、樹形や葉の色や形など好みのものを選びましょう。どの種類のものを購入する場合でも、株元の膨らみがしっかりとしていて艶やかで細長い葉が元気に茂っているものを選びます。虫がついていないか、病気の兆候がないかも確認してください。ポニーテールではなく「トックリラン」と書かれている場合もありますが同じ植物です。
購入した苗よりも1~2回りほど大きな植木鉢を用意し半分ほど土を入れます。苗をポットから取り出したら根についている土を軽く落として植木鉢に置き、上から土を被せて土表面を整えます。直射日光の当たらない明るく風通しのよい場所に置き、根がしっかりと張るまでは乾燥に気を付け水やりしましょう。根が張って以降は、多湿に気を付け水やりを控えめにしてください。
根詰まりを防ぐためにも2年に1回を目安に植え替えが必要です。「根が鉢底から出ている」「排水しにくい」「株と植木鉢のバランスが悪い」ときも植え替えのタイミングです。植え替えの適期は5月~9月ですが、暑い時期に植え替える際は株を傷めないためにも猛暑日は避けてください。黒ずんだ根や込み入った根をカットし、株よりも1回り大きめの植木鉢に植え替えましょう。
葉先が枯れたり葉が変色したりしているときは剪定しましょう。葉全体に症状がが見られる場合は根元から、一部分のみであればその箇所をハサミで切り落とします。また葉が茂りすぎている場合は、整えたい姿をイメージしながら必要ない葉を根元からカットしてください。剪定して葉数を減らすことで通気性が確保でき蒸れにくく枯れにくくなります。剪定の適期は4月~6月と9月です。
「樹高が高くなり過ぎた」「枝が間延びしてバランスが悪い」ときには、切り戻しすることで樹形を整えられます。根元の膨らみの上部分をバッサリとカットしましょう。切り戻し後は葉が伸びそろうのに約4~5ヶ月かかるため、成長期を迎える4月~6月には作業を済ませてください。切った部分のすぐ下から新芽がでてきますが、数が多い場合は2つか3つだけ残して後は切り落としましょう。
ボタニ子
枝が硬くてカットしにくいときは、小型のノコギリを使うといいよ!ハサミやノコギリはアルコールなどで消毒して使ってね!
ポニーテールは耐暑性に優れており基本的には夏でも問題なく育ちますが、真夏の強い日差しは葉焼けなど株を弱らせる原因になるので注意が必要です。ベランダなど屋外で管理している場合は真夏だけ室内に取り入れるか、寒冷紗などを使って遮光しましょう。室内でも日当たりの強い場所に置いている場合は、その時期だけ直接日の当たらない明るい場所に移動させると安心です。
どうしても夏に腐らせてしまうのですが対処法はありますか?
ポニーテールは多湿に弱く、さらに高温下では腐ったり枯れたりしやすいです。水のやりすぎに気を付けるだけでなく、水やりする際も高温になる時間帯を避けましょう。剪定して葉数を減らすのも多湿回避につながります。植え替えして根元をリフレッシュさせるのも蒸れ予防に効果的です。
ポニーテールは寒さに強いですが、霜に当たると枯れることがあり注意が必要です。耐寒温度は3~5℃で、それ以下になる地域では冬は室内に取り入れたほうが安心です。室内では冷気を避けるために窓から少し離れた場所に置いて、天気のよい日は窓越しに日光浴させましょう。ヒーターなどの温風に当たり続けると乾燥しすぎて枯れやすくなるので置き場所には気を付けてください。
ポニーテールは種まきで増やせます。発芽適温は15℃~20℃で、暖かな5月~7月が種まきの適期です。ポリポットに赤玉土など清潔な用土を入れて種をまき、1cmほど軽く覆土しましょう。明るい半日陰に置いて土が軽く湿っている程度に水やりを続けると、約3週間~1ヶ月で発芽します。根がしっかりと張ったら好みの植木鉢に植え替えてください。
ポニーテールの種はどうやって手に入れたらよいですか?
ポニーテールの種の流通量はあまり多くないですが通信販売などで購入できます。自宅ですでにポニーテールを育てている方は花を咲かせて種を採取できますが、ポニーテールの花は数十年に1回咲くといわれるほど珍しいため難易度は高いでしょう。
挿し木でも増やせますが、挿し穂はいつでも作れるわけではありません。切り戻した後に出てくる芽を5~10cm程度まで育てカットして挿し穂にするため、切り戻した後数ヶ月待つ必要があります。挿し穂が用意できたら、小さめの植木鉢に赤玉土や挿し木用の土など清潔な土を入れて挿し穂を挿して完了です。1~2ヶ月ほどで発根して根が落ち着いたら、大きめの鉢に植え替えましょう。
ボタニ子
ポニーテールの挿し木は発根させるのも根付くのもやや難しめなんだって。慣れていない人は苗を購入して育てたほうが簡単だよ。
ポニーテール
参考価格: 1,500円
ポニーテールはぷっくりと膨らむ幹の形と緑色がきれいな細長い葉が魅力の観葉植物です。見た目がおしゃれなだけでなく風水的にも嬉しい効果がたくさんあり、さらに水やり頻度は少ないなど手間がかからないのもポイントです。種類によって異なりますが比較的大きく育ちます。ただし切り戻しをすることでコンパクトにも育てられ、好みの大きさに調整しやすいです。
サイズ(出荷時) | 5号鉢 |
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おすすめ度 | ★★★★☆ |
出典:写真AC