根腐れ防止剤とは
根腐れとは、その名の通り植物の根が腐る病気です。根腐れ防止剤は、この根腐れを防止する薬剤で、土に混ぜ込むことで土の状態を改善したり、水耕栽培の水に混ぜることで水を腐りにくくしたりする効果があります。珪酸塩白土やゼオライトなどが原料となっています。
珪酸塩白土
珪酸塩白土は秋田県の八沢木という地域でとれる白い粘土です。マイナスの電気を帯びた粒子が、有害物質を吸収することで、自身が保持しているミネラルを放出するイオン交換を行ってくれます。有害物質の浄化や菌の発生の抑制、光合成の促進などの効果があるとされています。
ゼオライト
アルカリ性の粘土鉱物で、多孔質構造と呼ばれる分子レベルの小さな穴がいくつもあいています。この孔が、有害物質を吸収したりイオンを交換したりと効果を発揮します。浄水器などのカートリッジにもよく使用されている鉱物です。
酸素粒剤
過酸化カルシウムを原料とした粒剤で、土の中に酸素を放出して根が成長しやすい環境を作り出し、根腐れの原因である酸素不足を解消します。根の育成に特化した薬剤で、一度使うと4か月ほど効果が続きます。長期で育てる畑や、挿し木、プランターなど、野菜や花におすすめの根腐れ防止剤です。
根腐れの症状と原因
観葉植物などに多く見られる根腐れですが、そもそも根が腐ってしまう根腐れとはどのようなものなのか、症状や原因、対処法をみていきます。
症状
水を与えても植物が元気を取り戻さなかったり、土がいつまでも乾かない、腐った匂いがするという症状が出ると、それは根腐れをしている可能性があります。根が腐り始めると、それは少しずつ広がってどんどん症状が悪化し、最終的には株元や葉っぱにまで影響が出始めますので、早めの対処が必要です。
主な症状
植物に、以下のような症状がみられた場合は、根腐れの危険がありますので、調べてみる必要があります。
- 植物に元気がない
- 土の渇きが悪い
- 葉っぱが黄色や茶色に変化している
- 茎や葉っぱがぶよぶよになっている
- 土から異臭がする
- 土にカビが生える
原因
水のやりすぎ、不足
根腐れを起こす原因として一番多いのは、水のやりすぎや不足です。植物は、根から栄養や水分、酸素を吸収しますが、水をやりすぎると、根が常に水につかったような状態になり、酸素を吸収できなくなります。水はけが悪い土や、受け皿に常に水が溜まっているようであれば要注意です。
肥料のやりすぎ
元気がないからと肥料をさらに与えることで、肥料過多になり、さらに根腐れの進行を速めてしまうことがあります。適度な肥料はいいのですが、与えすぎると土の中に吸い上げきれなかった肥料がたまり、肥料や毛を起こしてしまいます。根腐れかも、と思った場合は肥料を与えるのはやめるようにしましょう。
嫌気性菌の増加
土の中に存在する嫌気性の菌は、土に酸素がなくなると活発になりその数が増加します。繁殖が進むと、根腐れを起こす原因につながっていきます。
ボタニ子
次からは、根腐れを復活させる方法を見ていきます。
出典:写真AC