アップルミントは、白色や薄ピンク色の花を咲かせるヨーロッパが原産のハーブです。常緑性の多年草で、美しい葉や香りをいつでも楽しめます。比較的丈夫な植物のため、ガーデニング初心者にも人気です。
園芸部類 | ハーブ |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 10cm〜90cm |
花の色 | 白、薄ピンク |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 初心者向け、香りがする、グランドカバー |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
アップルミントは、名前のとおりリンゴのように爽やかな香りが楽しめるハーブです。耐陰性があり、ほかの植物が育たないような日陰でも育てられます。繁殖力が強く、横に這うように広がっていく性質があるため、グランドカバーとして育てるのもおすすめです。
スペアミントは「ミント」や「ハッカ」と呼ばれているハーブの中でも代表的な品種です。清涼感のあるハッカ特有のスーッとする香りが特徴で、料理や歯磨き粉にも使われています。
キャットミントは、花を鑑賞するように品種改良された品種です。開花時期には、ラベンダーに似た紫色の花穂をたくさんつけるため、美しい咲き姿が楽しめます。
植え付け時期 | 3月〜6月、9月〜10月 |
植え替えの時期 | 3月〜6月、9月〜10月 |
種まきの時期 | 3月〜6月 |
剪定の時期 | 5月〜9月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5月〜9月 |
アップルミントは地植えでも鉢植えでも育てられます。地植えにする場合は、縦にも横にも大きく広がっていくため、広いスペースを確保するか、ブロックなどで囲ってから植え付けましょう。プランターの場合は、20cm〜30cmほど株間をあけて植え付けます。
アップルミントは、日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。耐陰性があるため日陰でも育てられますが、日光が全く当たらない場所で管理すると、葉色が悪くなってしまいます。室内で育てる場合は、レースのカーテン越しなど、柔らかく日光が当たるような置き場所で管理してください。
アップルミントは、水もちと水はけのよさを兼ね備えた用土で育てます。市販されている「草花用培養土」や「ハーブ専用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜた用土に少量のバーミキュライトを加えた用土を使用してください。地植えにする場合は、腐葉土をたっぷりと混ぜ込んでから植え付けましょう。
地植えでアップルミントを育てている場合は、降雨のみで十分なため水やりの必要はありません。しかし、やや湿った環境を好むため、雨が全く降らないような場合は様子をみながら水を適量与えてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾燥し始めたら、鉢底から水が流れ出る程度にたっぷりと水やりをしましょう。
アップルミントは発育旺盛なため、肥料を与えなくても問題なく育ちます。肥料を与えすぎると、アップルミントの魅力でもあるリンゴの香りが薄くなってしまうので注意しましょう。大きく育てたい場合は、植え付けの用土に元肥として、緩効性の化成肥料を施しておいても構いません。
ヨトウムシは漢字で「夜盗虫」と表記され、名前のとおり夜になると活動を始める害虫です。昼間は土の中でじっとしているため、暗くなってからしか地上に出てきません。アップルミントが食害されているようならば、株元にヨトウムシ駆除用の薬剤を散布しておくのがおすすめです。
さび病は、雨が長く続き湿度が高くなっている時期に発生しやすいカビが原因の病気です。感染した部分が茶褐色や白色に変色するのが特徴で、放置すると変色した部分が盛り上がりザラザラとした粉状になります。感染した部分は薬剤を散布しても治せないので、他の部分への感染を防ぐためにも、早めに切り取って処分してください。
アップルミントは5月〜9月にかけて小さな花を咲かせます。花後に花がらを放置すると、カビが発生する原因となってしまうため、花後はその都度花がら摘みを行いながら育ててください。
アップルミントをポット苗の状態で購入する場合は、葉の裏側までしっかりとチェックして、病害虫被害を受けていない苗を選びましょう。株元まで葉がたくさんついていて、葉が黄色く変色していない苗を選ぶのがポイントです。
地植えで育てている場合は、植え替えの必要はありません。しかし、鉢植えの場合は根詰まりを防ぐために、1年〜2年に1回は植え替えを行います。根を傷つけてしまわないように優しく掘り起こし、根についている古い用土を落としてください。ひと回り大きな鉢に新しい用土を入れてから植え替えましょう。
アップルミントは挿し木や株分けで増やせます。どちらも4月〜5月と9月〜10月が適期のため、植え替えや剪定と同時に増やしていきましょう。挿し木は15cmほどの挿し穂を作り、赤玉土に挿して風通しのよい日陰で管理して発根を待ちます。株分けは大きく育った株を選び、ていねいに掘り起こしてから根をほぐして簡単に分かれる部分で株分けしてください。
出典:写真AC