ハゼランとは?その特徴と種類
ハゼランとは多肉質の一年草で、背丈は30cmから大きなものでは120cm程度まで育ちます。根は塊根状、葉は卵型の多肉質で明るい緑色、夏の終わりから秋の季節に小さなピンク色の花を咲かせ、実をつけます。
分類 | スベリヒユ科ハゼラン属 |
原産国 | アメリカ |
英名 | coral flower、jewels of opar |
学名 | Talinum crassifolium(タリヌム クラッシフォリアム) |
分類 | 一年草 |
別名 | サンジソウ(三時草)、江戸の花火、花火草、おしん草など |
ハゼランの名前の由来
ハゼランは、漢字で書くと「爆蘭」。可憐な植物というイメージが急に崩れますが、由来はハゼランのタネにあります。直径1~3㎜ほどの小さな実が、秋の季節になるとその名の通り「爆(は)ぜ」て周囲にこぼれ落ち、子孫を残します。
別名もイメージ通り
ハゼランにはそのほかにも「三時草」や「江戸の花火」といった別名があります。三時草の由来は、おやつの時間の3時に開花するから。この植物の最大の特徴でもあります。夕方になると花を閉じてまた翌日咲かせます。江戸の花火の別名はロマンチックですね。小さな実が放射状に成っている様子を表したものです。
英語名はコーラル・フラワーなど
ハゼランの英語名は「coral flower」。コーラルとはサンゴのことで、実の色がその由来です。「jewel opar」の意味はオパールの宝石。アメリカの作家であるエドガー・ライス・バロウズによる「ターザンとオパールの宝石」という小説が由来であると言われています。
ハゼランの花言葉
ハゼランの花言葉は「真心」「永遠にあなたのもの」。花姿と同様、花言葉も可憐で乙女チックですね。一方で植物としてのハゼランの繁殖力と、どこでも咲く草花としての強靭さは、女性の秘められた力強さや粘り強さを連想させます。
ハゼランの花と開花時期
ハゼランは夏の終盤から秋にかけての季節に直径5~8mmほどの小さなピンク色の花を咲かせます。毎日3時頃に咲いては、夕方(暗くなってくると)に閉じ、また翌日3時頃に咲くことを繰り返すのが特徴です。ハゼランの花期は長く、成長を続けながら次々に開花していきます。
ハゼランの手に入れ方・育て方
「ハゼランを自宅で育ててみたい!」と思う人もいるかもしれません。「ハゼランの種や苗は花屋で手に入れるの?」「害虫の心配は?」「どうやって育ててれば良いの?」などの疑問を解決していきましょう。
ハゼランを手に入れる
基本的に野に咲く植物で、花屋や園芸店ではハゼランの種や苗をあまり見かけません。種は1株から大量に取れるため、誰かから分けてもらうのが一番よい方法です。発芽率が高く、10粒程度を手に入れれば十分ですよ。
オークションもおすすめ
周囲にハゼランを育てている人がいない場合は、オークションやフリーマーケットサイトを利用するとよいでしょう。「ハゼラン 種」で検索をすると、出品している人が見つかることも多いです。
ハゼランって、園芸用として輸入したわりには、花屋さんや園芸店で手に入りにくいことが難点よね。
ハゼランの育て方
春先に日当たりのよい場所の土にハゼランの種をばらまいておけば、初夏に葉の裏がピンクの小さな芽を出し勝手に伸びていきます。特別な世話は必要なく、元気に育ちます。
種の採取はいつがベスト?
翌年のために種を採取したい場合は、ハゼランの実が乾燥して黒っぽく変色してからにします。指で軽くつまむだけで小さな種がぽろぽろとこぼれ落ちるため、トレイや袋を添えて種を受けましょう。
ハゼランは食べられる?
日本では食用としては使われませんが、スベリヒユ科には食べられる種類が多くあり、ハゼランも食べることが可能な植物です。アジアの一部の地域では食用として若葉をサラダやスープに入れたり、薬草として利用したりするようです。
薬効成分があるハーブ
ハーブの一種で、葉は冷却効果や皮膚軟化効果、抗壊血病、滋養強壮などの薬効成分があると言われており、根には界面活性成分を持つサポニンも含まれます。抗老化やむくみ防止、抗酸化作用なども研究で見出されているようです。
中国では漢方としても利用
国によってはさまざまな使われ方がされているようです。中国では、高麗人参の代わりにハゼランの根が漢方薬として使われるほか、インドネシアでは肝臓や腎臓疾患に薬として用いられます。タイでも滋養強壮のためのハーブレシピとして人気があるようです。
まとめ
華奢でかわいらしい見た目とは裏腹に、とても強く育てやすい特徴を持つハゼラン。繁殖力が強いと言っても増えすぎたときには引き抜きやすく、管理しやすい植物です。道端で見かけたら、ぜひ目をとめてみてくださいね。
道端や空き地にカラフルな植物があるなぁと思って気になっていたの!ハゼランっていうのね。