皇帝ダリアとは
さびしくなりかけた秋から冬の庭に、ぐーんとそびえて咲く皇帝ダリアは、中米原産の木立(キダチ)ダリアです。5m以上に育つこともあり、皇帝(帝王)と呼ばれるにふさわしい立ち姿です。花も大きいですが素朴な咲き方で、淡い藤色がかったピンク色をしています。
皇帝ダリアの基本情報
名前 | 皇帝ダリア、キダチダリア、ツリーダリア |
学名 | Dahlia imperialis |
科/属名 | キク科ダリア属 |
原産地 | メキシコなど中米 |
開花時期 | 11月~12月 |
花色 | ピンク、白 |
草丈 | 1.5m~5m |
分類 | 多年草 |
耐寒性 | 弱い |
皇帝ダリアの特徴
多年草
皇帝ダリアはダリアの帝王の名にふさわしく、草丈が1m以上で5mを越えることもあります。茎も太いものでは直径4cmほどになりますが、樹木ではなく多年草です。茎は竹のように節があり、中は空洞になっているため、古くはアステカの人たちが水を運ぶのに用いていました。根は塊根(球根)で、冬に地上部は枯れて塊根で越冬します。
短日植物
皇帝ダリアは、ポインセチアなどと同じ短日植物です。秋になり、日照時間が短くなると急激にぐんぐん伸びて花を咲かせます。街灯や家の明りの近くでは「短日」になったと認識できず、成長しなかったり花が咲かなかったりすることもあります。
皇帝ダリアの開花時期
皇帝ダリアは、秋から初冬にかけて咲く花で、開花時期は11月~12月です。秋の彼岸が過ぎて日照時間が短くなる頃から花芽をつけ始めます。花は中心に黄色い管状花が集まり、白やピンク色の一重または八重咲きの舌状花(花びら)がひろがります。
皇帝ダリアの種類
皇帝ダリアの花は一重咲きのピンク色ですが、白や八重咲きの園芸品種もあります。「ホワイトエンジェル」は、白色の八重咲き品種です。また、ダリアと交配させたハイブリッド種の中には、開花時期が早く草丈が低めの品種もあります。ハイブリッド種「ガッツァリア」には八重咲き品種もあり、赤やピンク、クリーム色など花色も豊富です。
皇帝ダリアの育て方<概要>
栽培カレンダー
皇帝ダリアは、球根よりも苗の方がよく出回っていて、苗の植えつけから育て始めるのが一般的です。春に植えつけ、秋に開花し、冬越しさせるサイクルです。ご近所などから咲き終わった皇帝ダリアの茎を分けてもらって、挿し木から育てることもできます。挿し木で育てる方法は、「増やし方」の項目でご紹介します。
栽培に適した環境
11月に霜がおりない地域なら、庭植えできます。霜に当たるといっきに枯れてしまうからです。日当たりがよく、夜間に明るい照明のない場所が適しています。用土はそれほど選びません。また、鉢植え栽培で草丈を低くおさえることもできます。
ボタニ子
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出典:写真AC