寒緋桜(カンヒザクラ)とは?
桜と聞いて思い浮かべるのは「ソメイヨシノ」という人も多いでしょう。しかし、沖縄では多くの場合は、桜は「寒緋桜(カンヒザクラ)」を指します。日本では、沖縄と鹿児島の一部地域に自生しています。
基本情報
学名 | Cerasus campanulata |
科・属 | バラ科・サクラ属 |
形態 | 落葉高木 |
原産 | 台湾、中国南部 |
樹高 | 4m~10m |
別名 | 元日桜(ガンジツザクラ) 台湾桜(タイワンザクラ) 緋寒桜(ヒカンザクラ) |
開花時期 | 1~3月 |
ボタニ子
寒緋桜(カンヒザクラ)の特徴
特徴①濃いピンクの花
カンヒザクラの花びらは、鮮やかで濃いピンク色です。萼(がく)が花びらと同じピンク色なのも特徴です。下を向き、一重咲きのベルのような形をしています。また、カンヒザクラは花びらを散らすことはなく、萼をつけたまま花が落ちて、開花期を終えます。
特徴②開花時期
カンヒザクラは早咲きの桜として親しまれています。日本で一般的な桜であるソメイヨシノの開花時期が3月下旬~4月中旬なのに対し、カンヒザクラの開花時期は1月~3月です。ソメイヨシノより2カ月ほど早めです。
ボタニ子
1月に開花ってすごい!旧暦のお正月ごろに咲くから「元日桜」といわれるわけね。
特徴③多くの桜の親
カンヒザクラの特徴は、濃いピンク色の花と開花時期が早いことです。その特性が注目され、新しい桜の作出の親に使われました。
河津桜(カワヅザクラ)
早咲きの桜として知られるカワヅザクラは、カンヒザクラとオオシマザクラの交配種(自然交雑)です。静岡県河津町の河津川沿いで原木が発見されました。カンヒザクラの特徴の濃いピンク色で、オオシマザクラから受け継いだ大きめの花を咲かせます。毎年、いち早く花見を楽しめると多くの人が河津町を訪れています。
ボタニ子
昼間見る河津桜もいいけれど、ライトアップされた河津桜も素敵だよ!
陽光(ヨウコウ)
ヨウコウは、カンヒザクラとアマギヨシノを交配して作られた園芸品種です。第二次世界大戦後、戦没した生徒たちのために各地に桜を贈ることを思い立った高岡正明氏により、長い年月をかけて作られました。病気や害虫に強く、環境適応能力が高いといわれます。大輪で、カンヒザクラのような鮮やかなピンク色の花を咲かせる桜です。
ボタニ子
ヨウコウの誕生を描いた映画もあるんだよ!
寒緋桜(カンヒザクラ)の花言葉は?
寒緋桜にはいくつかの花言葉がありますがここでは2つご紹介します。その美しい見た目に由来する花言葉は、どれも女性に送りたくなるようなものばかりです。
花言葉①艶やかな美人
「艶やか」とは、なまめかしく美しいさまを表す言葉です。ソメイヨシノや河津桜の花は淡いピンクですが、寒緋桜は赤にも近い、鮮やかな濃いピンク。その色が美しいだけでなく、どこか色気を感じさせます。妖艶な魅力をもつ寒緋桜にぴったりですね。
花言葉②高貴
「高貴」とは気品があるさまを表す言葉です。
寒緋桜(カンヒザクラ)の名所
早春を彩るヒカンザクラを見に行こう!
いかがでしたか? 是非みなさんも、沖縄に、寒緋桜をみにいってはいかがでしょうか。
「緋寒桜(ヒカンザクラ)」と「彼岸桜(ヒガンザクラ)」で混同されることがあるけど、ヒガンザクラは違う種類だよ!