四季なりイチゴとは?
イチゴには「一季なり」と「四季なり」の品種があります。一季なりイチゴは地植えで3月頃から開花、4〜6月の時期に実をつけます。四季なりイチゴは、温度や日照の条件に左右されず開花して、春〜秋の長期間にわたって収穫できるのが特徴です。もともとの野生の四季なりイチゴの交配から、現在の「四季なりイチゴ」の品種が生まれました。
イチゴの栽培が行われる前は、ヨーロッパからアジアに自生する野生の四季なりのイチゴが、古く石器時代の頃から食べられていたといわれています。日本には江戸時代、オランダ人から栽培された一季なりのイチゴがもたらされました。
またイチゴは、野菜の仲間です。農林水産省の分類では、木になるものが「果物」、木以外のものは「野菜」とされています。イチゴは野菜と果物の中間とされる場合もあり、「果実的野菜」ともいわれています。イチゴにはビタミンCやポリフェノール、食物繊維、葉酸、各種アミノ酸がたっぷり含まれていて、丸ごと栄養がとれる理想的な食材といえるでしょう。
基本情報
学名 | Fragaria vesca |
英名 | Wild strawberry 、Woodland straw |
科・属名 | バラ科・フラガリア属(耐寒性宿根草) |
原産地 | ヨーロッパ北部、北アメリカ |
開花期 | 3〜11月 |
結実期 | 3〜11月 |
生育温度 | 5〜25℃ |
植え付け | 春または秋 |
日照 | 日向 |
用途 | コンテナ・ハンギング・鉢植え・花壇 |
別名 | エゾヘビイチゴ、四季なりイチゴ |
四季なりイチゴの種類
品種改良される以前、四季なりイチゴは一季なりイチゴに比べて小粒で、甘みに欠けていました。しかし近年は改良が進み、大粒で甘みもある特徴の品種の四季なりイチゴも出てきました。白以外にピンクの花を咲かせる四季なりイチゴもあり、バラエティに富んだ種類が多く出ています。
四季なりイチゴの種類には「桃娘」「あまごこち」「夏姫」「純ベリー2」「天使のイチゴ(上の画像)」「ルビーアン」「紅茜」などがあります。真夏や真冬を除き、1年中かわいい花が楽しめ、手軽にビタミンCやポリフェノール豊富な実の収穫を期待できるのでおすすめです。この記事では、四季なりイチゴ「桃娘」を紹介します。
四季なりイチゴ「桃娘」とは
四季なりイチゴの「桃娘」は、真夏や真冬の時期を除き収穫できます。桃娘はほかの四季なりイチゴ同様、温度や日照条件に左右されず花芽分化(かがぶんか)をして、次々に開花・結実することで、長期的に収穫できるからです。花芽分化とは、新芽が温度や日長などの影響で、花や実になることです。
四季なりイチゴ「桃娘」の特徴
桃娘は四季なりで、春から秋までの長期間、収穫できます。かわいいピンクの花が咲くのが特徴で、観葉価値も高いといえるでしょう。苗をプランターや鉢に植え替え、水やりや肥料、日当たりに気をつけながら育てると、何度も収穫できるのが魅力です。
桃娘が人気の理由
桃娘はかわいいピンクの花が楽しめ、初心者でも簡単に栽培できるため人気です。丈夫で育てやすく、病気にも強い品種です。室内であれば、真冬でも栽培できるのはうれしいポイントですね。しかも収穫量が多く、人工授粉をしなくても自然に実がなりやすいのも大きな魅力です。真夏の暑い時期だけ一時的に少なくなりますが、それ以外は安定していて栽培しやすい品種といえるでしょう。