おしゃれな切り方で料理を格上げしよう
きゅうりは、全体の95%が水分でできている野菜です。暑い夏、体の熱を冷ましたいときにぴったりの野菜といえます。そんなきゅうりは、主にサラダやお漬物で食べられています。実は、火を通す炒め物にも適している万能な野菜ですよ。いろいろなきゅうりの切り方や調理法を覚えれば、いつもの料理の味や見栄えがワンランクアップするでしょう。
きゅうりの基本的な切り方
野菜は、切り方を変えるだけで食感や料理の風味が変わります。きゅうりはいろいろな料理に使える野菜だからこそ、それぞれの料理にあった切り方をマスターすると、さらにおいしく味わえます。まずは、基本の切り方をしっかり覚えておきましょう。
切り方①斜め薄切り
斜め薄切りは、サラダや炒め物に適した切り方です。繊維にそって並行に切ると食感がバラついてしまいますが、少し角度をつけて斜めに切ることで食感がなめらかになります。きゅうりならではのシャキシャキ食感を残したいときは、少し厚めに切るといいでしょう。斜めの角度を大きくすると、箸で掴みやすく、食べやすい大きさになります。
切り方②乱切り
乱切りは炒め物や煮物など、火を加える料理に適した切り方です。包丁を斜めにいれて90度手前にまわしながら切ります。あえて形を整えずに切っていくのが特徴です。不規則な形にすることで、切った断面の表面積が広くなり、火が通りやすくなります。また、煮崩れしにくく味が染みこみやすくなるというメリットもあります。きゅうりの炒め物や煮物は、冷めてもおいしく食べられるのが特徴です。
切り方③千切り
千切りは、サラダや料理のトッピングなど生で食べるときに適した切り方です。冷やし中華の具や、近年はやっている無限きゅうりにぴったりです。千切りと細切りの違いは、切る細さにあります。千切りは1~2mmくらいの細さで、細切りは3~5mmくらいの細さです。自分の好みや料理にあった細さで使い分けてください。斜め薄切りから千切りをはじめると食感がさらによくなります。
ボタニ子
無限きゅうりは、ツナやめんつゆとあわせて食べるレシピだよ!簡単に作れて、ご飯がすすむの!
切り方④みじん切り
みじん切りは、タルタルソースやサルサソース、コールスローサラダなどほかの食材と混ぜあわせる料理に適した切り方です。ソースの材料としてきゅうりを加えるなら、きゅうりに格子状に切り込みをいれるときに、間隔を細くすればするほど細かいみじん切りに仕上がります。きゅうり特有のシャキシャキとした食感が加わり、料理によいアクセントを加えてくれるでしょう。
切り方⑤拍子木切り
拍子木切りは、浅漬けや和え物に適した切り方です。拍子木のように細長く四角柱に切るのが特徴です。幅や大きさを揃えることで、見た目が美しくなるだけでなく均等に味が染みこみます。にんじんや大根を一緒に漬けるときは、それらの食材も拍子木切りでそろえると食べやすいです。あまり細く拍子木切りしてしまうと、箸で掴みにくくなるので気をつけましょう。
切り方⑥桂むき
桂剥きは、切れないように野菜を回しながらできるだけ薄くむいていく切り方です。桂剥きをすることで、野菜は薄く柔らかくなるので魚や肉などほかの食材をまいて食べたり、そのままサラダにして食べたりします。きゅうりに親指をそえて、途中で切れないように均一の厚さで切っていくのがコツです。包丁との距離がとても近くなる切り方なので、指を切らないように気をつけましょう。
ボタニ子
基本の切り方をマスターしたら、次はおしゃれな飾り切りに挑戦してみましょう!
きゅうりの飾り切り
きゅうりは適度な硬さで切りこみがいれやすいのがポイントです。きれいな形を長時間キープできます。飾り切りをすると、皮の部分の濃い緑と実の部分の薄い緑がとても美しく映えます。簡単にできる飾り切りから少し手の凝ったものまで、切り方の手順も見ていきましょう。
切り方⑦四つ葉のクローバー
- きゅうりに十字に切り込みをいれる
- 外側をハートの形を意識して切り込み、余分な部分をカットする
切り方⑧木の葉
- 完成後の大きさをイメージして、きゅうりを好みの長さに切る
- 小さく真ん中の切り取る
- 左右から切り込みすぎないように注意をし、V字に切り目を入れて取り出す
- 1枚目の葉を少し上にずらし、2枚目以降も同じように左右からV字に切って取り出す
- 底まで切り取りが終わったら完成
切り方⑨花
- きゅうりに6等分か8等分の切り込みをいれる
- 1の切り込みから、次の切り込みを斜め下にむかっていれる
- この動作を1周分繰りかえしたら完成
切り方⑩松
- 完成後の大きさをイメージして、きゅうりを好みの長さに切る
- 縦半分に切る
- 1mmほどの細い間隔で、縦方向に下まで切り込みをいれる
- 向きを変えて横方向に等間隔で、斜めに切り込みをいれる
- 葉の形を意識して横方向にいれた切り込みを左右に開く
飾り切りは、おもてなし料理にもぴったりね!お客様も喜んでくれそう!
きゅうりの基本情報
学名 | Cucumis sativus |
原産地 | インド |
形態 | 1年草 |
収穫期 | 7〜9月 |
きゅうりの原産地はインドですが、シルクロードを渡り中国から日本に入ってきました。きゅうりの歴史は古く、平安時代から日本で栽培されている野菜です。近年では品種改良も進み、多くの品種が栽培されています。夏にかけてどんどんつるを伸ばして成長し、7〜9月にかけて旬をむかえる夏野菜です。きゅうりは生で食べてももちろんおいしいですが、加熱することで食感が変わり、また違う一面を見せてくれます。
きゅうりの種類
きゅうりは品種改良が進み、現在多くの品種が栽培されています。一般的には白イボきゅうりが多く出回っていますが、いぼが黒いものや30cmほど大きくなる品種もあります。全品種に共通して、きゅうりは9割以上が水分でできている野菜です。採れたてが1番おいしく、時間がたつにつれてみずみずしさは失われます。できるだけ鮮度が落ちる前に食べましょう。
まとめ
きゅうりは、本格的に夏をむかえる季節にぴったりの野菜です。サラダやトッピング、お漬物などそのまま食べることが多いきゅうりですが、炒め物や煮物にも適しています。ぜひ料理にあわせた切り方や、料理に美しく花を添える飾り切りに挑戦してみてください。
出典:写真AC