キュウリ(胡瓜)はどんな植物?
シャキシャキしてて夏野菜って感じ!
代表的な夏野菜、キュウリ
キュウリ(胡瓜)は、ウリ科キュウリ属のつる性一年生植物です。水分が豊富な果実は、代表的な夏野菜のひとつといえるでしょう。豊富なカリウムがむくみの解消の手助けをし、ホスホリパーゼという香り成分が体内の脂肪分解に効果的という、うれしい研究報告もあります。
うすい黄緑色や白い品種もある
一般的に、キュウリの色は濃緑ですが、最近はうすい黄緑色のものや白の品種もあります。また、手のひらほどの大きさのミニキュウリも、スーパーなどでもよく目にするようになりました。どちらも、キュウリの特徴ともいえる特有の青臭さがなく、歯切れがよいため人気があります。
キュウリの花と花言葉
キュウリの花
一年中スーパーに並び、身近な存在のキュウリですが、花をご覧になったことはありますか?キュウリは、6月になると黄色い3センチほどの可愛らしい花を次々に咲かせます。濃緑色の葉っぱの影で小さく光るように咲く花は、とてもきれいです。
真夏には花が咲かない
キュウリは根が浅く張るため、家庭菜園やプランターなどでも簡単に栽培ができる野菜です。真夏のイメージの強い野菜ですが、気温が30度を超えると生育が弱まるため、真夏の8月にはあまり花がつかないことは知られていません。
キュウリの花言葉
キュウリの花言葉は『洒落』。雄花の特徴に由来
キュウリの花にも「花言葉」があります。それは『洒落』です。キュウリの雄花は、咲いた翌日には花を落としてしまいます。その様子が洒落(さっぱりしていて、深く執着しないさま)と名付けられた理由といわれます。
上の写真は、すべて雄花です。キュウリは、実をつけるために受粉を必要としません。たくさん咲くので、株のために摘花をしたほうがいいのか? と、疑問に思う方が多いとおもいますが、雄花がたくさん咲いたといって株を弱らせることはありません。ですが、咲いたお花は、摘んでしまっても問題ないので、摘み取って、グラスに浮かべるなどして食卓に飾っても素敵でしょう。
キュウリの雄花と雌花の見分け方
正面からみるとよく似ている雄花と雌花
上の画像がキュウリの雌花です。雌花のうしろには、ちいさなキュウリが付いています。ウリ科植物の特徴として、雄花と雌花が同じ株にできます。受粉しなくても、条件が良ければ数日で成長して食べられるサイズのキュウリに育ちます。キュウリの雄花からは、バニラのような甘い匂いがすることがありますが、雌花からは甘い匂いはしません。
キュウリの育て方
キュウリを育てたいと思ったら?(春植え・夏まき)
キュウリには、春植えと夏まきがあります。初夏に収穫するためには、3月には種まきが必要です。家庭では、種をまいて保温して管理することが難しいので、初めは苗を買って植え付けましょう。(これが春植えです。)苗は、茎が太く節と節の間が短いものを選びます。一方の夏まきの場合、キュウリは種が大きいので、高温である夏に種を蒔けば簡単に育ちます。
苗に花が咲かない・咲いたのに実が付かないとき
せっかく育てた苗に、雌花が咲かない、咲いたのに落ちてしまう、実が育たずしぼんでしまうことがあります。これは水やり不足、肥料不足、日照不足が原因で起こります。
きゅうりは別名をカッパというくらい水を好む
キュウリは強い日差しが当たる場所で育てる必要があります。苗は、日当たりのいい場所で育てます。また、別名をカッパというくらい水を好む植物のため、水やりは朝晩たっぷり行います。2週間に1回の追肥が必要ですが、窒素が多いと「うどんこ病」になることもあるため注意が必要です。
咲くのは雄花ばかり。雌花が咲かない・咲かせたいとき
ようやく花が咲いたけど、雄花ばかりで雌花がなかなか咲かないことがあります。雌花が咲かないと、実はつきません。ウリ科の植物にはよくあることですが、最初の1か月くらいの間は咲くのは雄花ばかりです。
キュウリの摘芯・摘葉をしよう
キュウリはよいタイミングでツルの先を切ってあげたり、葉っぱを取り除いてあげることで、病気になりにくく、収穫量も増える効果があります。収穫時期の実り方に差がでるので、キュウリの摘芯・摘葉をしましょう。
キュウリの摘芯・摘葉のタイミングと方法
苗の種類によって違いますが、苗を植えたあとの摘芯・摘葉について簡単に説明します。
まず、キュウリの株元から30cmぐらいの高さまでの子づるや雌花は、すべて早めにかき取ります。雌花は咲かないうちにかき取りましょう。このとき、子葉(双葉)は取ってはいけません。高さ約30~60cmの範囲に出た子づるは、葉を1枚だけ残して、先を摘み取ります。そのあとから出てくる孫づるも、1枚を残して摘み取ります。
また、葉っぱが育ちすぎると、日当たりが悪くなり実が付きにくくなります。元気のなくなってしまった葉っぱは、適時摘み取り、収穫時期に備えましょう。
手がかからなくて美味しい。人気のミニキュウリ
摘芯や摘葉に手間をかけられない方にお勧めなのが、「節なりタイプ」のキュウリです。千成キュウリ、ラリーノ、スナックキュウリなどという名前で、苗や種が売られています。品種改良で生まれた新しいタイプのキュウリです。
節なりタイプの特徴
生育のはじめから、キュウリの苗の各節に雌花が咲くのが「節なりタイプ」の特徴で、日光・水分・肥料が足りていれば、雌花が咲かない・実が付かないといったことになりにくいのが最大のメリットです。親づるを中心に収穫できるので、ツルがごちゃごちゃと成長することがなく、収穫時期を逃すことがありません。
節なりタイプのデメリット?
デメリットは、生育期間が短いことです。このタイプのキュウリを育てるときには、時期をずらして次の種をまいて準備しましょう。なお、既存のキュウリは、「飛び節成りタイプ」と言います。キュウリの収穫を長く楽しめるのがメリットです。
きゅうりって美味しいわよねぇ…