ナスの切り戻しを図解で解説!主枝・側枝の特徴や切るべき位置を詳細解説!

ナスの切り戻しを図解で解説!主枝・側枝の特徴や切るべき位置を詳細解説!

ナスは樹勢が落ちると、切り戻しを必要とします。適切なタイミングで作業を繰り返すと、9月以降も収穫が可能です。この記事では、ナスの切り戻しに重要な主枝と側枝の特徴と切るべき位置、切り戻しのやり方を解説します。秋ナスの収穫まで、ぜひ長期間栽培してみましょう。

記事の目次

  1. 1.ナスの切り戻しをしよう
  2. 2.ナスの切り戻し部分とは?
  3. 3.ナスの切り戻し作業
  4. 4.ナスの切り戻しの注意点
  5. 5.上手に切り戻してナスを長期収穫!

ナスの切り戻しをしよう

Photo by Joi

切り戻しとは、樹勢が真夏の暑さで落ちたときに行う作業です。ナスの生育温度は25℃~30℃ですが、夏に入り暑さで成長に勢いがなくなりだしたら、思いきって切りましょう。切ることで、新しい枝が出やすくなり、元気をとりもどし再び成長しやすくなります。切り戻す位置は、芽や葉の少し上の部分を切りましょう。

ナスの切り戻す目的

Photo by Nostepinne

ナスを切り戻す目的は、植物を若返らせることです。切り戻さずにそのままにしておくと、結実が十分できません。切り戻すことで、新芽・実・花へ養分が行き渡り、長く収穫を楽しめます。また、切り戻すことで風通しがよくなり、病害虫の予防にもつながります。

切り戻しと剪定の違い

Photo byCouleur

剪定には種類があります。切り戻しは、何種類もある剪定方法のうちのひとつです。剪定の種類には切り戻しのほかに透かし、刈り込み、刈り上げ、芽摘みなどがあります。切り戻しは、植物の成長を調整することを目的とした剪定です。

切り戻しと摘心の違い

Photo by mccun934

切り戻しが枝や花を取り除くのに対し、摘心は先端にある芽の部分を取り除く方法です。また、切り戻しが枝を短く切ることで株を若返らせるのが目的なのに対し、摘心は先端にある芽を切ってわき芽の成長を促すことを目的とします。わき芽が生えると花や実が多くつくため、数を増やすことを目的とする場合は摘心の作業をしましょう。

ナスの切り戻し部分とは?

Photo by In Memoriam: sa_ku_ra

ナスの切り戻し作業をするとき、主枝と側枝が分かると、枝や葉の切る位置が判断でき失敗を防げます。3本の仕立てを例に、主枝と側枝についてみていきましょう。

主枝

出典:筆者作成

主枝は、植物の骨格となる枝のことです。主枝に使用する枝は、一番花の上下から出ている強い枝を選びます。ナスの一番花は主枝の8節目〜9節目につくため、一番花を目安に主枝かどうかを見分けましょう。一番花は、遅くても11節目あたりにはつきます。

側枝

出典:筆者作成

側枝は、わき枝のことです。花がついたすぐ下にあるわき芽が強く伸びると、枝になります。これが側枝です。主枝から出る側枝を一次側枝、一次側枝から出る枝を二次側枝と区分します。ナスは、一番花から下に数えて2本の側枝を残し、その下にある枝(わき芽)は全部切り取りましょう。残した2本の側枝は、第2主枝、第3主枝となります。

一次側枝を主枝にする

一次側枝から側枝(二次側枝)が出た場合、一次側枝が主枝になります。3本仕立ての場合、株全体からみると1本の主枝と2本の側枝です。切り戻し作業をするとき、2本の側枝を第2主枝、第3主枝とみなすことで、わき芽が新たな側枝(二次側枝)となります。

植物の頂芽優勢性

頂芽優勢性は植物の性質です。強くなる枝は、まっすぐと上を向かって伸びます。しかし、主枝だからといって太い枝になるとは限りません。たとえば、斜め上に向かって伸びている主枝と、上に向かって伸びている側枝があれば、側枝のほうが太く長く成長します。主枝か側枝か確かめるときは、枝のしくみで見分けましょう。

次のページ

ナスの切り戻し作業

関連記事

Article Ranking