ほうれん草栽培に失敗しないための対策
ほうれん草をうまく育てるには、土作りなどの重要なポイントがあります。栽培に失敗した可能性があるときには早めに原因にあった対処法を試してみましょう。また、ほうれん草栽培に失敗しても原因がわかっているなら、対策をしたうえでぜひもう一度育ててみてくださいね。
対策①石灰をまく
ほうれん草をうまく育てるには土壌に石灰をまき、生育に適した酸性度(pH6.7~7)に調整することがポイントです。石灰をまくことで野菜を丈夫に育てるカルシウムも補給できます。石灰は袋に記載されている量を目安にまいてください。一度アルカリ性に傾いた土を酸性に戻すことは難しいため、与えすぎにも注意しましょう。
家庭菜園には苦土石灰や有機石灰がおすすめ
家庭菜園でよく使われる苦土石灰にはマグネシウムが含まれており、葉を緑色に保ち植物の成長を促す働きがあります。苦土石灰を使う場合は種まきの2週間前までに土に混ぜておきましょう。有機石灰は土作りの段階だけでなく栽培中にも使えて緩やかに効くため、初心者にもおすすめです。
ボタニ子
苦土石灰は、ほかの肥料と同時にまくとアンモニアが発生するので注意してください。
ボタ爺
苦土石灰も有機石灰も園芸店や100均などで購入できます。
対策②肥料を施す
ほうれん草の生育不良を防ぐには、種まきの1週間前(苦土石灰を使用する場合は、石灰をまいて1週間以上たってから)と2回目の間引き後に肥料を施すのがポイントです。追肥のときに葉に肥料がかからないよう注意してください。また、肥料の与え過ぎは病害虫や葉に白斑ができる亜硝酸ガス障害などの原因となります。
対策③適した気温下で育てる
暑さが苦手なほうれん草をうまく育てるには、生育に適した春か秋に育てるのがポイントです。栽培中に暑い日が続く場合は、プランター栽培なら涼しいところに避難させてください。地植えの場合は気温が下がってから種をまき直したほうがよいかもしれません。夏にほうれん草を育てるなら暑さに強い品種を選ぶのも手です。
対策④害虫駆除・薬剤散布など
病害虫対策もほうれん草をうまく育てるポイントの一つです。害虫は見つけ次第、補殺するか農薬を散布してください。うどんこ病などが発生したら殺菌剤を散布しましょう。コンパニオンプランツとしてほうれん草と相性のよいネギ類を一緒に植える方法でも、おだやかな病害虫予防の効果を期待できます。
ほうれん草を上手に育てるポイント
- 種まきの2週間前に石灰をまいておく
- 種まきの1週間前と2回目の間引き後に肥料を施す
- 暑い時期を避けて栽培する
- 病害虫の被害にあったら、すみやかに対処する
ボタニ子
上記のポイントを押さえて、ほうれん草を上手に育てましょう。
ほうれん草を実際に栽培してみました!
ここからは栽培日記を紹介します。寒冷地のため、雪が降る前に収穫できるよう晩夏に種まきしました。筆者には過去に一度ほうれん草栽培の失敗経験がありますが、そのときには土壌の酸度調整を怠っていたため、生育不良で株が消えてしまいました。今回は土壌に石灰をまいて対策をしていきます。
栽培者のプロフィール
栽培日記①種まき(8月22日)
ボタニ子
有機石灰なら、ほかの肥料と同じタイミングでまくことができます。
栽培日記②発芽(8月28日)
栽培日記③本葉(9月9日)
栽培日記④1回目の間引き(9月27日)
ボタニ子
土作りの段階でしっかりと酸度調整できていれば、栽培中に石灰を追加する必要はありません。
栽培日記⑤2回目の間引き・追肥(10月3日)
栽培日記⑥収穫(11月3日)
家庭菜園でほうれん草を育てよう
ほうれん草は注意すべきポイントを押さえれば育てやすく初心者にもおすすめです。種や石灰など栽培に必要なアイテムも100均で購入できます。ぜひ気軽に育ててみてください。涼しい時期にたくさん育てて冷凍保存しておくと重宝しますよ。栄養価の高い間引き菜もおひたしなどに利用しましょう。
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出典:写真AC