園芸部類 | 果樹・庭木 |
形態 | 落葉高木 |
樹高 | 2m~7m |
花の色 | 紅・白・黄 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 苦手 |
栽培難易度 | ★★★☆☆ |
ザクロは狭い庭や鉢植えでもよく育つため、家庭菜園におすすめの植物です。秋になる果実は赤くて甘酸っぱく美容効果も高いので、特に女性から人気があります。夏には紅色の鮮やかな花を咲かせるため、観賞用としても楽しめます。
ザクロはペルシア地方の安石国から中国へ、そして日本へと伝わりました。安石国から伝わった瘤(こぶ)のような形をしている果実ということから、中国では「安石瘤」と表現されています。「石榴(ざくろ)」という名前はそれが変化したものです。読み方は中国語の「ザクリュウ」が日本に伝わった際に「ザクロ」と変化しました。
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カリフォルニアザクロは、他の品種よりも大ぶりな果実を楽しめます。熟しても実がはじけないのが特徴です。非常に丈夫で、初心者の方でも簡単に育てられるためおすすめです。
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シャインレッドは種なしザクロとして人気の品種です。種なしといっても、粒の中には柔らかく小さな種がありますが、食べてもほとんど気になりません。ザクロの種が苦手な方におすすめです。
植え付け時期 | 3月~4月 |
植え替え時期 | 3月中旬 |
花が咲く時期 | 5月~6月 |
剪定する時期 | 12月~2月 |
収穫時期 | 10月~11月 |
ザクロは暖かくなると成長期を迎えるため、3月~4月の間に植え付けを行い、状態を安定させておきましょう。寒さには強いので、霜が降りない限りはこの期間中いつ植えても問題ありません。夏に花を咲かせ、秋に実をつけ、冬越しもできるため、1年を通して長く楽しめます。
ザクロは鉢植えでも地植えでもよく育ちます。大きくなる品種は根が張りやすいため、地植えがおすすめです。
ザクロは日光を好みます。地植えの場合は日当たりのよい場所に植えましょう。日陰でも育ちますが、実のつき方が悪くなるためおすすめしません。鉢植えの場合は、春~秋にかけては屋外の日の当たる場所に、冬は霜が降りそうな時期だけは室内に置くと育ちやすいです。
ザクロを上手に育てるためには、水はけと水持ちのよい用土が必要です。土質は特に選びませんが、弱酸性の用土を好む傾向にあります。鉢植えならば、赤玉土6~7:腐葉土4~3の割合で準備してください。地植えの場合は腐葉土やたい肥を2~3割混ぜておきましょう。
ザクロは定植の際に腐葉土やたい肥を混ぜておけば、元肥は必要ありません。肥料をよく吸収するタイプの植物なので、追肥はしっかりと与えましょう。
ザクロの苗は、鉢植えでも地植えでも暖かくなり始めた3月以降に植え付けます。5月に花を咲かせるために、遅くても4月までには植え付けを終わらせましょう。鉢植えなら苗よりも一回り大きめの鉢に、地植えなら日当たりのよい場所で苗よりも一回り以上大きな穴を掘り、植え付けてください。
ザクロは多湿が苦手です。鉢植えの場合は土の表面が白く乾いた状態になってから、たっぷりと水を与えましょう。鉢植えの場合は定植時にしっかりと水やりすれば、よほど乾かない限り水やりの必要はありません。ただし幼木を早く成長させたい場合は、夏の期間だけはたくさん水をあげると効果的です。
ザクロは主幹が細いため、若木のうちは強風で倒れる可能性があります。定植時には支柱を立てて、ある程度の大きさになるまで注意してください。つる性ではないため、誘引の必要はありません。
ザクロの剪定時期は、落葉後の12月~2月です。前年に伸びた枝の先に新芽が出るため、切りつめ剪定はせずに間引き剪定にとどめておきましょう。
夏の時期に高温多湿を避けるために、剪定する場合は注意が必要です。ザクロの花芽は8月に作られ、次年度の6月~8月に咲きます。8月の時点で花芽をカットしてしまうと、翌年花が咲かなかったり花つきが悪くなったりする恐れがあります。剪定時は花芽がない枝や、伸び切った細い枝を切るようにしてください。
ザクロは肥料をよく吸収するため、追肥は必須です。緩効性肥料や、油粕などの有機肥料をあげましょう。窒素肥料が多すぎると実がつきにくくなるため、実のなる時期は窒素を控え、代わりにリン酸やカリウムの多い有機肥料や固形肥料を与えてください。
追肥は地植えの場合3月・10月、鉢植えの場合は3月・7月・10月です。肥料をあげ忘れてしまった場合は「芽が出る時期」「開花後」「果実収穫後」を目安に追肥してください。
ザクロの実がなりにくい場合や大きく育たない場合は、窒素系肥料のあげすぎが原因の可能性が高いです。肥料の種類をリン酸やカリウムを多く含むものに変えて対応しましょう。
ザクロは非常に丈夫な植物なため、よほどのことがない限りは病気になりませんが、環境によってはうどん粉病になることもあります。ザクロの場合は湿気が原因な場合が多いので、水のあげすぎに注意しましょう。
ゴマダラノメイガは桃や梅などの果実につきやすい害虫です。果実の側面などに3~5mmの穴をあけ、果肉を食害します。白い大粒の糞をたくさんするため、被害が大きくなる可能性があり注意が必要です。見つけしだい取り除き、ひどい場合は残効性の高い薬剤で駆除してください。
その他の害虫 | |
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シンクイムシ | 果実や野菜の芯を食害する。土の中で越冬。 |
アブラムシ | 小さな虫が葉やサヤに群生して吸汁加害する。モザイク病を媒介するため注意。 |
カイガラムシ | 体調1~3mmほどの小さな虫が茎などに群生して吸汁加害する。さまざまな病気の原因になるため注意。 |
ザクロには観賞用の「花ザクロ」と果実が採れる「実ザクロ」があります。実ザクロは花もきれいなため、観賞用としても楽しめます。品種も豊富で「大きさ」「種の有無」「色」などさまざまなので、お好みのものを選びましょう。
ザクロの植え替え適期は、3月中旬以降です。根詰まりを防ぎ通気性をよくするため、2年に1回行いましょう。
ザクロは暑さにも寒さにも強い植物なので、夏越しも冬越しも大きな問題はありません。冬に霜が降りる地域では、根元をマルチングしてあげましょう。
同じ品種のザクロを増やすなら、挿し木がおすすめです。その年に伸びた枝を、赤玉土などの清潔な土に挿しましょう。乾燥に気をつけながら日陰で管理し、根がしっかりと生えたら植え替えてください。挿し木の適期は3月です。
ザクロの種まきはその年に実から取ったものを使用し、9~11月に行います。種の果肉を洗い流し一晩水につけ、翌日種まき用の土か赤玉土にばらまきましょう。日当たりのよい場所で管理し、水やりをこまめにしてください。本葉が2~3枚出たら、生育状態のよいものを選び鉢や地面に植え替えます。
ボタニ子
種から育てる場合、実がなるまでに3~5年くらいかかるよ!根気よく育ててね!