園芸部類 | 野菜 |
形態 | 1年草 |
樹高 | 40~50cm |
花の色 | 黄色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
耐陰性 | 弱い |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
キャベツは冷涼な気候を好む葉物野菜で、葉が結球する特徴を持ちます。一般的に冬キャベツと春キャベツ、夏秋キャベツに分かれ、葉の巻きは冬キャベツの方が硬い傾向があるのが特徴です。キャベツの花はアブラナ科特有の黄色の花を咲かせます。
植え付け時期 | 1月~3月・8月中旬~9月上旬 |
追肥する時期 | 3月~4月・9月~10月 |
収穫時期 | 6月~8月・10月~12月 |
キャベツの植え付けは8月~9月頃の夏に行います。キャベツは15~20℃の冷涼な気候を好むので、冬に栽培するためにも夏に植え付けをしましょう。春キャベツは冬キャベツとは栽培適期が異なりますが、気候が高くなる春に収穫を行うため、とう立ちする可能性があります。そのため、冬キャベツの方が育てやすいです。
キャベツは露地栽培・プランターとともに栽培が可能です。プランターで育てるときは、キャベツの株間は45cm必要なため、複数の株を植えるときは60cm以上の大ききめのプランターで管理し栽培してください。プランターのサイズが小さすぎると、株が窮屈になります。
キャベツは屋外で育てます。置き場所は日当たりと風通しのよい場所です。ただし、街灯の側や夜でも光が当たるようなところは避けた方がいいでしょう。光でキャベツがとう立ちしてしまうことがあります。
キャベツは連作障害が2年あります。そのため、2年はキャベツやアブラナ科の野菜は同じ場所で栽培するのは避けましょう。もし、栽培したいのであれば、一度別の種類の野菜を植えて輪作をします。輪作をすることによって連作障害を防げます。プランターで栽培している場合は、収穫まですべて終わったあと土を天日干しにして消毒すれば、その土は使えるようになります。
キャベツを地植えで育てるときは畝を作ります。サイズは畝幅60cm、高さ10cmです。育てる株数によって、畝幅は調整してください。また、キャベツは土壌の湿度が高いと枯れてしまうことがあります。水はけの悪い土壌であれば高畝にしてください。
キャベツ栽培で使う用土は培養土です。市販で購入できますよ。培養土を購入しないで栽培する場合、キャベツは酸性の土壌を嫌うので、植え付け2週間前には苦土石灰を散布しよく耕しましょう。
キャベツは株間を45cm開けて植えていきます。45cmを取れないときは、最低でも30cmの株間を開けるようにしてください。植え付ける前に、キャベツを植える穴に水を入れ、引いたら植えましょう。
培養土を使用する場合、すでに肥料が入っていれば元肥は不要です。肥料が入っていない土を使う場合は、堆肥と化成肥料を散布し、よく土と耕してください。
キャベツは過湿に弱いので、土の表面が乾いてから水やりをしましょう。水やりをする時間帯は朝で、夕方には土の表面が乾いているくらいの量を与えます。苗を植え付けたときは、根付くまでたっぷりと水やりをするのがポイントです。何度も与えるのではなく1回の水の量を多くし、回数を減らしましょう。
キャベツは植え付け後、防虫ネット・トンネル・寒冷紗(かんれいしゃ)などをかけて虫を防ぐのがポイントです。特に夏に植え付けたキャベツは、季節がら害虫がよってきやすいです。害虫はキャベツの葉を食べてしまうので、食べられる前に予防しましょう。
追肥は、キャベツを植え付けた3週間後と5週間後に行います。使う肥料は、化成肥料で10gほど使用してください。肥料を用土と混ぜて株元に与えます。その後、土寄せを行ってください。
キャベツは植え付け時期が遅くなると、結球しないことがあります。結球するのに適した温度は15~17℃のため、植え付けが遅くなればなるほど結球しにくくなるのです。また、肥料不足や肥料過多でも結球しにくくなることがあります。
キャベツは外側についている葉は結球せずに、ロゼット状に横に広がっていきます。その後、外葉が17~20枚くらいの枚数に育つと結球を始めます。
キャベツが結球するのは葉の成長ホルモンのバランスによるものです。外葉がじゅうぶんに育つと、成長点で作られているホルモンのバランスが変わります。結球が始まる前は、葉の裏表にあったホルモンが結球が始まると葉の外側に移動し、細胞が肥大化するので球体になるのです。
キャベツはほかの株と株間が近いと葉が固くなることがあります。キャベツは、ほかの株と共生しながら生きる野菜です。そのため、株間を広く取りすぎると生育や結球が遅れてしまいます。生育や結球が遅れると、キャベツの葉は柔らかくなりません。株間は狭すぎても広すぎてもだめなので、30cm~45cmの株間を目安に栽培するのがポイントです。
キャベツは、外葉が赤色になることがあります。外葉が赤いので、内側もすべてが赤色になっていると思われがちですが、外葉を剥けば緑色です。寒さにあたることで葉が赤色になることがありますが、赤くなっているのは外葉だけなので、中は問題なく食べられます。
ベト病は、キャベツなどのアブラナ科に発生しやすい病気です。ベト病にかかると、葉に黄色くぼけたような斑紋が広がっていき、多湿になると表面に灰色のカビが発生して生育を阻害します。密で植えていると、ベト病にかかりやすくなります。発病した葉は、剪定し切り取って破棄してください。
菌核病は、キャベツの結球期以降にあらわれる病気です。症状は、下葉に灰褐色の不規則な斑紋が出てしおれていきます。全体に広がると、結球しているところが灰白色になり腐敗します。菌核病は、春と秋に大雨などの湿気にあたると発病しやすくなる病気です。発病してしまった株は抜き取り、破棄しましょう。
アオムシはモンシロチョウの幼虫です。葉の裏に卵を産みつける傾向があります。アオムシがキャベツにつくと、葉を食べ、光合成がうまくできずに生育を阻害されます。そのため、モンシロチョウを見かけたら、葉の裏をしっかりチェックしましょう。モンシロチョウがくる前から、トンネルや寒冷紗などで管理をすることで被害を防げます。
アブラムシは、野菜の汁を吸うために寄生する害虫です。色や種類もさまざまで、病気を媒介することもあります。そのため見つけたらすぐに駆除しましょう。アブラムシに汁を吸われた株は、生育が阻害されます。