アレカヤシの育て方!枯れずに管理する水やりのコツや株分けでの増やし方 | 植物図鑑

学名Dypsis lutescens
和名黄金竹椰子(こがねたけやし)
別名アレカパーム、ヤマドリヤシ、イエローバタフライパーム
英名Areca palm
科・属名ヤシ科・ディプシス属
原産地マダガスカル
花言葉元気、勝利

アレカヤシの概要

出典:写真AC

アレカヤシは「アレカパーム」や「イエローバタフライパーム」とも呼ばれている、ヤシの代表品種です。部屋に飾るだけで南国気分を味わえるのが魅力で、観葉植物やインテリアグリーンとしても利用されています。

基本情報

園芸部類 観葉植物
形態 常緑性高木
樹高・草丈 1m〜10m
耐陰性 強い
耐寒性 やや弱い
耐暑性 強い
特性・用途 観賞植物、インテリアグリーン、庭木
栽培難易度 ★☆☆☆☆

特徴

アレカヤシは、マダガスカルが原産の常緑性高木です。園芸店で販売されている鉢植えのアレカヤシは1m〜2mほどの大きさがほとんどですが、地植えにすると約10mまで成長します。寒さに弱く、日本では沖縄以外での地植え栽培は難しいといわれている植物です。

アレカヤシの育て方①時期

出典:写真AC

植え付けなどの時期

植え付け時期 5月〜6月
植え替え時期 5月〜6月
種まき時期 8月〜9月
剪定の時期 4月〜11月
肥料の時期 4月〜10月

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定
種まき
休眠期

アレカヤシの育て方②栽培環境

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栽培方法

プランター・鉢植え・露地

アレカヤシは地植えでも鉢植えでも育てられます。しかし耐寒性が弱く、屋外で冬越しさせるのは難しいため、地植えの場合は冬が来る前に鉢上げするか、ビニールなどでマルチングをしてから冬越しさせましょう。鉢植えの場合は、寒さをしのげる軒下や屋外に移動させてください。

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育てる場所

置き場所・日当たり

アレカヤシは、日当たりと風通しのよい場所で管理します。耐陰性があり、室内で観賞植物やインテリアグリーンとしても育てられますが、日光が全く当たらない場所で管理すると、株が弱って枯れてしまうので注意しましょう。葉が密に茂るので、風通しのよい場所で管理すると病害虫被害を予防できます。

用土

アレカヤシは、排水性の高い用土を使用して育ててください。市販されている「草花用培養土」や「観葉植物用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだ用土を使用しましょう。室内で育てる場合は、用土の上に化粧砂を敷くと、コバエの発生を予防できるのでおすすめです。

アレカヤシの育て方③管理のポイント

出典:写真AC

水やり

アレカヤシを地植えで育てている場合は、降雨のみで十分なため水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾燥してから、鉢底から水が流れ出る程度にたっぷりと水やりをしましょう。室内で育てている場合は、エアコンの風などで葉が乾燥しやすくなります。そのため、定期的に葉水をして、水分を補充しながら管理してください。

肥料

アレカヤシは肥料切れを起こすと、葉が黄色く変色したり、葉の表面の張りがなくなったりします。健康的な状態で育てるには、4月〜10月にかけて緩効性の化成肥料を株元に適量与えてください。室内で育てている場合は「観葉植物用肥料」や「化成肥料」を使うと、肥料独特のにおいが軽減できます。

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害虫対策

ハダニ

ハダニは、葉の裏側など見つけにくい場所に寄生するのが特徴で、発見が遅れると大量発生してしまう恐れがあります。水が苦手な性質を利用して、定期的に葉水をして予防しましょう。

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アブラムシ

アブラムシは、年間を通して発生しやすい害虫です。集団で寄生し、アレカヤシの成長に必要な栄養分を吸汁してしまうため、見つけたら早めに殺虫剤を散布して駆除してください。

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カイガラムシ

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病気対策

うどんこ病

うどんこ病は、ジメジメとした梅雨時期などにカビが原因で発生する病気です。感染した部分が白く粉をふいたようになるのが特徴で、葉の光合成が妨げられてアレカヤシが枯れる恐れがあります。感染した部分は薬剤を散布しても治せないので、早めに切り取って処分しましょう。

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アレカヤシの育て方④詳しい栽培方法

出典:写真AC

苗の選び方

ポット苗の状態でアレカヤシを購入する場合は、葉につやがあり、黄色く変色していない苗を選びます。葉の裏側までしっかりとチェックして、病害虫被害を受けていない苗を購入しましょう。

植え替え

アレカヤシを地植えで育てている場合は、植え替えの必要はありません。しかし鉢植えの場合は根詰まりを防ぐために、2年〜3年に1回は植え替えます。鉢から優しく取り出し、鉢底石をたっぷりと入れて、ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。

剪定

アレカヤシは、4月〜11月にかけてこまめに剪定しながら育てましょう。葉や茎が枯れて茶色くなっている部分や、葉が込み入っている部分を剪定します。葉が茂ると通気性が悪くなるので、病害虫被害を防ぐためにも剪定は大切な作業です。

増やし方

株分け

アレカヤシは5月〜6月にかけて、株分けで増やしていきます。大きく育っている株を選び、丁寧に掘り起こしてください。根を手でほぐして、簡単に分かれる部分で株分けしましょう。根についている古い用土を落としてから、新しい用土に植え付けます。完全に根付くまでは水切れを起こさないように管理してください。

挿し木・取り木

アレカヤシが大株に育った場合は、葉鞘(ようしょう)と呼ばれる部分から、新しい根が生えてくるのが特徴です。根が出ている幹を利用して、挿し木や取り木でも増やせます。