アレカヤシとは
南国風のインテリアとして人気のアレカヤシは、ヤシ科の観葉植物です。気温・湿度が高い熱帯雨林地域が原産の植物で、主な原産国にはアフリカやマダガスカルなどがあります。
約3000種類ある
日本でも手軽に栽培できる観葉植物として人気がありますが、現在確認されているだけでも約3000種類あり、種類によって大きさや葉の特徴が異なります。ちなみに原種のアレカヤシは樹丈が10mまで成長しますし、日本では大きく成長しない種類のものも人気です。
アレカヤシ栽培の基本
南国リゾートのような雰囲気のアレカヤシは、初めての人でも栽培しやすい観葉植物です。そこで病害虫について解説する前に、基本的な栽培方法を紹介します。
置き場
置き場に神経質にならなくても、アレカヤシは栽培できます。気温が高い地域が原産なので屋外でも栽培できますが、耐陰性もあるので直接日光があたらない室内でも栽培OKです。
日当たりがよすぎる場所はNG
明るめの日陰であれば日光が直接入らない室内でもOKですが、日当たりがよすぎると急激な環境の変化がおこるためNGです。なお日当たりが気になる場合は、薄手のカーテンなどで直射日光にあたらないようにするとよいでしょう。
温度
アレカヤシの原産地は1年を通して気温が高い熱帯地域なので、成長適温以下になると枯れてしまいます。特に日本の冬は、寒さが苦手なアレカヤシにとって大敵です。
冬はエアコンで温度調節
熱帯植物のアレカヤシを冬越しさせるためには、適温をキープするよう工夫することが重要です。特に気温が10℃以下の環境はNGなので、エアコンを利用して適温にするとよいでしょう。ただしエアコンの風は、直接葉にあたらないようにするのもポイントです。
湿度
熱帯地域が原産の植物なので、アレカヤシは湿度の高い環境を好みます。そのため葉の両面に霧吹きで加湿するのも栽培のポイントです。なお霧吹きで葉の両面を湿らすことで、葉にたまったほこりを落とせます。
エアコン作動時は湿度にも注意
アレカヤシは温度だけでなく湿度も高い場所が好きです。冬は湿度が低く乾燥しやすいうえに、エアコンを使うとさらに湿度が下がります。そのためエアコンを使う場合は、霧吹きで湿度を与えるのがポイントです。ちなみに霧吹きの代わりに加湿器を使用してもかまいません。
水やり
温度が高くなると成長スピードがアップするアレカヤシは、春~秋の生育期にたっぷりと水やりをするのが栽培の基本です。そのため生育期の水やりは、植木鉢の受け皿に水が染み出てくるのを目安にします。ただし温度の低い冬は、土の表面が乾いたときに水やりするのがポイントです。
成長観察
アレカヤシは、病気や枯れる原因がわかりやすいことも栽培がしやすい理由の1つです。例えば水枯れの場合は葉の変色などが起こりますし、葉に元気がないと感じた場合は湿度が低いことが原因の可能性があります。こうした症状を早期に見つければ深刻な病害虫の心配がないので、こまめな成長観察が重要です。
茎の斑点は黒点病ではない
高温多湿の環境で栽培すると起こりやすいのが黒点病ですが、アレカヤシが黒点病にかかることはほとんどありません。茎の部分に黒点病のような斑点が現れるので、成長観察中に斑点を見つけて黒点病を疑う人も多いのですが、アレカヤシの斑点はアレカヤシ特有の模様なので黒点病の斑点とは違います。