シルバープリペットは、クリーム色や白色の班入りの葉が魅力的な常緑性低木です。太陽の光に当たるとキラキラとシルバーに輝いて見えるのが特徴で、生垣や庭のシンボルツリーにも利用されています。
園芸部類 | 庭木、植木 |
形態 | 常緑性 |
樹高・草丈 | 1m〜3m |
花の色 | 白 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 初心者向け、庭木、生垣、シンボルツリー |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
シルバープリペットは「洋種水蝋木(ヨウシュイボタノキ)」や「西洋水蝋木(セイヨウイボタノキ)」とも呼ばれています。5月〜6月にかけて白くて小さな花を咲かせ、花後に紫色や黒色の実をつけるのが特徴です。葉が密につく性質を利用して、洋風の生垣としても利用されています。
プリペット・レモンアンドライムは、黄緑色の葉に黄色の班が入る品種です。シルバープリペットに比べて耐寒性がやや弱く、関東以南でしか地植え栽培ができません。
プリペット・オーレアは黄金の班が入る品種で、秋になると葉が赤色や紫色に紅葉します。やや小ぶりの品種で、生垣やシンボルツリーだけでなく、花壇の寄せ植えにもおすすめです。
植え付け時期 | 3月〜5月、9月〜10月 |
植え替え時期 | 3月〜5月、9月〜10月 |
肥料の時期 | 2月、9月 |
剪定の時期 | 1年中 |
花が咲く時期/開花時期 | 5月〜6月 |
シルバープリペットは樹高が大きく成長するため、地植え栽培がほとんどです。しかし、こまめに小さく剪定すれば、プランターや鉢植えでも栽培できます。生垣として育てる場合は、株間を30cmほどあけて植え付けていきましょう。鉢植えにする場合は、根が長く伸びるので、深さのある鉢を使用してください。
シルバープリペットは、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。耐暑性が強く、直射日光による葉焼けで枯れる心配もありません。また耐陰性があるため、ほかの植物が育たないような半日陰でも問題なく育ちます。葉が密に茂るので、風通しのよい場所で管理して病害虫被害を予防しましょう。寒さに強く、置き場所を移動させなくても冬越しが可能です。
シルバープリペットは、水はけと水もちのよさを兼ね備えた用土で育てましょう。市販されている「草花用培養土」や「庭木用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土をよく混ぜ込んだ用土を使用してください。地植えにする場所の水はけが悪いようならば、腐葉土や堆肥をたっぷりとすき込んでから植え付けましょう。
地植えでシルバープリペットを育てている場合は、降雨のみで十分なため水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから、鉢底から水が流れ出る程度に水やりをしてください。受け皿に水が溜まったままだと、根腐れを起こして枯れる恐れがあるので、水をすぐに捨てて乾燥気味に管理するのがポイントです。
シルバープリペットは成長が早く、比較的丈夫な植物のため、肥料を与えなくても問題なく育ちます。しかし成長が滞っている場合や、株を大きくしたいときには2月と9月に油かすなどの有機肥料を適量与えてください。植え付けの用土に元肥として、緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおいても構いません。
ハマキムシは、漢字で「葉巻虫」と表記され、名前のとおりシルバープリペットの葉を巻き込むようにして食害していく害虫です。ハマキムシを確実に駆除するには、被害を受けている葉を広げて、中に潜んでいるハマキムシに直接薬剤がかかるようして駆除いきましょう。
うどんこ病は、梅雨時期などジメジメとした季節に発生しやすいカビが原因の病気です。感染した部分が、白い粉をふいたようになり、腐敗が始まると悪臭を放つようになるのが特徴で、葉の光合成が妨げられて枯れる原因になります。風通しのよい場所で管理したり、適度に剪定をしたりして予防しましょう。
花後に花がらを放置すると、葉に花がらがくっついてカビが発生しやすくなります。そのため、花後はこまめに花がらを摘みながら育てましょう。
ポット苗の状態で購入する場合は、葉につやがあり、株元まで葉がついている苗を選びましょう。生垣として使用する場合は、新芽がたくさんついている苗を選ぶのがおすすめです。葉の裏側までしっかりとチェックして、病害虫被害を受けていない苗を購入してください。
シルバープリペットは、気になったときにいつでも剪定が可能です。伸びすぎている枝や、葉が込み入っている部分を切り戻し剪定して、樹形を整えていきましょう。花を楽しみたい場合は、花芽を切ってしまわないように、花後の7月〜8月に剪定するのがポイントです。
シルバープリペットは6月〜7月にかけて、挿し木で増やしていきましょう。剪定で切り落とした枝を使用しても構いません。若くて健康に育っている枝を選び、15cm〜20cmほどの長さで切り取ってから、下についている余分な葉を取り除きます。赤玉土などの挿し木用の用土に挿し、発根するまでは水切れに注意して、風通しのよい日陰で管理してください。