園芸部類 | 観葉植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 10~100cm |
花の色 | 種類による |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 観賞用 |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
チランジアは、別名エアプランツともいいます。根が発達しておらず、葉から水分や養分を吸収して育つため、土を使用しなくても育てられるので、室内インテリアとしても人気がある植物です。チランジアには葉が緑色の「緑葉種」と、葉がシルバーの「銀葉種」の2種類があります。品種はとても豊富で、大きさや葉の形、育ち方などに多様性があることも魅力のひとつです。
チランジア・イオナンタは葉が銀色のタイプのチランジアです。花色は鮮やかなバイオレットで、開花時期になると株全体が赤く色づきます。エキゾチックな色が楽しめるチランジアとして人気のある種類です。
チランジア・ブルボーサは小型で株元が丸く膨らんでいる種類です。うねうねとした触手のような葉が特徴で、開花時期には、鮮やかな紫色でラッパのような形の花が咲きます。
チランジア・ストリクタは葉が緑~銀色で針のように尖っていることが特徴です。チランジアの中でも手に入りやすい種類で、100円均一ショップなどでもよく販売されています。花色は鮮やかなマゼンタ色です。
チランジア・ウスネオイデスは、別名スパニッシュモスとも呼ばれるチランジアです。銀色の葉が絡み合うように長く垂れ下がることが特徴で、インパクトのある見た目からインテリアとしても人気が高まっています。花色は黄緑色です。他の品種よりも控えめな小さな花が星のように咲きます。
チランジアは環境に順応する力が高い植物なので、開花時期や肥料の時期は不定期です。チランジアの成長具合や品種、管理の仕方によって変動します。
チランジアは土が不要の植物なので、ハンギングにしたり、そのまま置いたりして育てられます。もし着床させたい場合は、水ゴケやコルク、樹木、岩などを利用して育てましょう。
チランジアは室内、屋外どちらでも育てられる植物です。
チランジアの置き場所は、風通しと日当たりがよい場所を選びましょう。特に風通しが何よりも大切です。室内で育てる場合は必ず窓辺の近くに置くか、サーキュレーターや扇風機などがある風が循環する場所で管理します。また、強すぎる光は苦手なので、直射日光が当たる場所は避けたほうが無難です。
チランジアは用土を必要としない植物です。
チランジアの水やりは2種類の方法があります。
チランジアの通常の水やりはミスティング(霧吹き)で行います。週に2~3回ほど、霧吹きのスプレーで株を湿らせましょう。そのままにしておくと株が蒸れ、枯れの原因になってしまうので、濡らしたあとはきちんと乾かします。株の中央に水が溜まったままにしておかないように、しっかり乾いてから飾りなおしましょう。
ソーキングとは、水にしっかりとエアプランツを漬けこむ水やりの方法のことです。器に水を張り、チランジアを3~4時間ほど漬けましょう。月に1~2回を目安にソーキングをすると、より株がしっかり成長します。ソーキングをしたあとはしっかりと水を切り、風通しのよいところで乾かしましょう。
チランジアは、肥料はほとんど必要ありません。しかし、成長を促したいときなどには効果的です。基本的には春と秋に1回ずつ、液肥を水で薄めたものを葉水として施すとよいでしょう。また花のつぼみがついているときや、子株がついているときなどに与えることもおすすめします。肥料を与えすぎると、肥料焼けを起こしてしまうので、注意が必要です。
チランジアの主な害虫はカイガラムシとハダニです。葉の蒸れが原因で発生しやすいため、風通しのいい場所で管理することが予防となります。もし発生してしまったら、そのままにしておくと枯れの原因となるので、すぐに駆除しましょう。
チランジアの主な病気はすす病です。カイガラムシの排せつ物で発生するため、カイガラムシの発生を防ぐことが予防となります。もし発症してしまった場合は、発症した部位を切除して対処しましょう。
チランジアの株を選ぶときは、葉が傷んでおらず、きれいなものを選びましょう。葉が茶色になっていたり、くすんでいたりするものはすでに枯れてしまっている可能性があります。また、手に持ったときにみずみずしい重さを感じるものは株が元気な証拠です。手に取れるものはなるべく取って選ぶと失敗が少ないでしょう。
チランジアを選ぶときは、株元にも要注意です。株元が茶色かったり、灰色になっていたりするものは、腐敗している可能性があります。逆にスカスカしすぎているものは、すでに枯れてしまっている可能性があるため、避けましょう。
チランジアに植え替えは必要ありません。
チランジアは、ある程度の大きさになると花芽をつけ、開花します。しかし成長がゆっくりなため、開花まで数年かかることがあります。気長に待ちましょう。花後には子株が付くこともあります。
チランジアの夏は湿度に要注意です。比較的暑さには強いですが、湿度には弱いため、風がある場所で管理しましょう。また、チランジアの適温は20℃前後です。猛暑日はエアコンの効く場所などで管理するとよいでしょう。
チランジアは耐寒性があるとはいえないため、冬は暖かい場所で管理しましょう。気温は5℃以上が好ましいです。また冬場の窓辺は気温が低いことが多いので、寒冷期は窓辺の近くにチランジアを置くのは避けたほう無難です。
チランジアの増やし方は、子株から行う方法が一般的です。花後に子株を付けることが多いので、気長に待ちましょう。子株ができたら、親株の2/3ほどの大きさまで成長してから優しく外します。