フィカス・ベンジャミナの育て方!落葉させない管理方法について解説 | 植物図鑑

ベンジャミン・バロック
学名Ficus benjamina
和名シダレガジュマル
別名ベンジャミンゴムノキ
英名Benjamin
科・属名クワ科イチジク属
原産地東南アジア、インド
花言葉友情、信頼、永遠の愛

フィカス・ベンジャミナの概要

出典:写真AC

基本情報

園芸部類 観葉植物
形態 低木
樹高・草丈 10cm~200cm
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
特性・用途 常緑性
栽培難易度 ★☆☆☆☆

特徴

フィカス・ベンジャミナは管理が簡単で育てやすいため、観葉植物の定番として親しまれています。初心者にもおすすめの植物で、丈夫で枯れにくいという特徴があります。剪定によって大きさや形を変えられ、楽しみ方のバリエーションが豊富です。また見た目がシンプルで、どのような部屋のインテリアにあわせやすいと人気です。

隠頭花序(いんとうかじょ)

フィカス・ベンジャミナは、株が充実してくると花をつけることがあります。花といっても見た目は緑色の実で、これは隠頭花序(いんとうかじょ)という性質によるものです。隠頭花序とは実の内側に花を咲かせる性質のことで、イチジクの仲間に特有のものです。

フィカス・ベンジャミナの代表品種・種類

出典:写真AC

①バロック

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バロックは比較的新しい品種で、葉がカールしているのが特徴です。バロックとはポルトガル語の「barroco(いびつな形)」が語源といわれ、ルネサンス期に広まった芸術様式のことです。バロックの葉が自由に伸びていく様子から、この名がつけられました。バロックは、剪定をしなくてもそのままの樹形を楽しめる品種です。

おすすめ度★★★★☆
葉の色明るい緑~濃い緑
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②スターライト

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斑入りの葉のスターライトは、色のコントラストが楽しめる品種です。ベンジャミンは耐陰性が強い植物ですが、スターライトのような斑入りの品種は、暗いところで管理すると葉の色が悪くなることがあります。また寒さにも弱く、日当たりのよい明るい場所で管理するのがよいでしょう。

おすすめ度★★☆☆☆
葉の色白の斑入り

③ブラック

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黒みがかった濃い緑の葉をつけるのは、ブラックです。葉の形はたまご型で、表面がつやつやと光沢があります。葉色が暗く、おしゃれなインテリアに合わせやすいと人気があります。流通している数が少ないめずらしい品種なので、プレゼントにもおすすめです。

おすすめ度★★★★☆
葉の色濃い緑

④シタシオン

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シタシオンは、市場にはあまり出回っていない希少な品種です。バロックと同様に葉がカールしていますが、カール具合はバロックよりもゆるやかで、葉の大きさもシタシオンのほうが大きいです。成長がゆるやかなため樹形が崩れにくく、剪定の頻度が比較的少なくてすみます。

おすすめ度★★★☆☆
葉の色白の斑入り

フィカス・ベンジャミナの育て方①時期

出典:写真AC

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 5月~7月
植え替え時期 5月~7月
肥料の時期 5月~9月
剪定の時期 5月~9月

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定

栽培適期は?

フィカス・ベンジャミナは東南アジアなどの暖かい地域が原産なので、植え付けも暖かい時期に行います。おすすめの時期は、5月~7月ごろまでです。ただし、猛暑日など気温の高い日は避けたほうがよいでしょう。

フィカス・ベンジャミナの育て方②栽培環境

出典:写真AC

栽培方法

フィカス・ベンジャミナは、鉢植えで栽培するのが一般的です。寒さに弱いフィカス・ベンジャミナは、冬は室内で管理する必要があるからです。熱帯では地植えも可能ですが、日本国内では地植えにすると冬に枯れてしまいます。

育てる場所

春~秋

フィカス・ベンジャミナは、日光を好みます。日当たりのよい屋外や窓の近くなど、日のよく当たる場所で管理します。ただし直射日光に当たりすぎると葉焼けの可能性があるため、真夏はレースのカーテン越しなどに置くとよいでしょう。ある程度耐陰性があるため、明るい日陰でも育ちます。

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フィカス・ベンジャミナは寒さに弱いので、冬は室内で管理します。斑入りの品種は特に寒さに弱いものが多く、気温が10℃以下になる前に室内へ移動させましょう。また乾燥にも弱いので、エアコンの風が当たる場所は避けます。

用土

ふぃかす・ベンジャミナは、熱帯地域に自生しているため多湿には強いですが、水はけの悪い用土を使うと根腐れして枯れてしまうおそれがあります。根腐れを防ぐために、水はけのよい用土を使用しましょう。バランスよく配合された観葉植物用の用土があれば、それを使うのがおすすめです。

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フィカス・ベンジャミナの育て方③管理のポイント

出典:写真AC

水やり

春~秋

春~秋に生育期に入るため、たくさんの水を必要とします。用土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをしてください。水切れを起こすと葉が枯れて落ちてくるので、葉の様子を見るのもよいでしょう。ただし、水やりをしすぎると根腐れして枯れてしまう可能性があります。鉢皿にたまった水は捨てるなど、根腐れを防ぐための工夫が必要です。

冬は、やや乾燥ぎみに管理します。しかし乾燥には強くないので、こまめに葉水をするのがおすすめです。

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肥料

基本的には肥料がなくてもよく育ちますが、生育期の春~秋にかけて肥料をあげると成長がさらによくなります。肥料は、緩効性の化成肥料や液体肥料で問題ありません。冬は成長が止まっている時期で、この時期に肥料を与えると肥料焼けを起こして枯れてしまうことがあります。

害虫対策

カイガラムシ・アブラムシ

枝葉が茂って風通しが悪くなると、カイガラムシやアブラムシが発生することがあります。これらの害虫が発生したら、こすり落とすか薬剤を散布して対処してください。

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ハダニ

乾燥した場所で管理していると、ハダニが発生しやすくなります。ハダニは水に弱く、こまめに葉水をして発生を防ぎます。ハダニが数多く発生してしまった場合は、薬剤を散布して駆除するのもおすすめです。

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病気対策

炭疽病(たんそびょう)

フィカス・ベンジャミナは病気になりにくい植物ですが、湿度が高い環境で管理すると炭疽病(たんそびょう)にかかってしまいます。炭疽病は一度かかってしまうと元の状態に戻すのは難しいので、病気になった部分を除去して、感染が広がるのを防ぎます。炭疽病を防ぐためには、定期的な剪定が効果的です。

フィカス・ベンジャミナの育て方④詳しい栽培方法

出典:写真AC

苗の選び方

基本的には、置き場所や好みにあった苗を選びます。葉の色につやがあるのが元気な証拠なので、葉を見て選ぶのがおすすめです。また、ハダニやアブラムシなどの害虫は葉に発生します。苗に害虫がついていないか確認しておきましょう。

植え替え

根詰まりを防ぐために1年~2年に1回、一回り大きな鉢へ植え替えます。大きな鉢で育てている場合は2年~3年に1回でもよいでしょう。適期は、成長がさかんになる5月~7月ごろです。植え替えをすると根はダメージを受けるので、35℃以上の猛暑日の日は避けたほうがよいです。成長が早い時期に植え替えをすれば、根のダメージも回復しやすくなります。

落葉対策

フィカス・ベンジャミナは環境の変化に弱く、置き場所を変えると落葉することがあります。置き場所は頻繁に変えず、できれば同じ場所で管理しましょう。また水切れが起きても落葉するので、特に冬は乾燥に注意して管理します。

剪定

剪定の適期は、生育期の春~秋です。伸びすぎた枝や茂っている枝葉は、風通しをよくするために剪定をしてください。またフィカス・ベンジャミナは樹形が崩れやすいので、剪定で樹形を整えます。剪定をすることで、病害虫の予防にもなります。

樹液

ゴムの木の仲間であるフィカス・ベンジャミナは、剪定をすると断面から白い樹液が出てきます。この樹液にはアレルギー物質が含まれていて、肌に触れるとかぶれる可能性があります。剪定をするときはゴム手袋などを着用し、万一触れてしまったときは流水で洗い流してください。

冬越し

フィカス・ベンジャミナの耐寒気温は、5℃前後です。斑入りの品種は特に寒さに弱いので、冬は屋内で管理します。斑入りのものでなくても、10℃を下回ると落葉し始めます。気温が下がり始める11月末頃には室内へ移動させましょう。

増やし方

挿し木

一般的な増やし方は、挿し木です。挿し木では、剪定で切り落とした枝を使うとよいでしょう。10cm程度に切った枝を2時間~3時間ほど水揚げしたあと、挿し木用の用土に挿します。このとき、切り口から出てくる樹液を洗い流しておくと発根しやすくなります。挿し木をしたら明るい日陰で、乾燥しないように管理しましょう。

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