はじめに
ベンジャミン(またはベンジャミナ)バロックとは、インドから東南アジアにかけてが原産地の観葉植物です。クワ科フィカス(イチジク)属に分類される種類であり、同じ仲間にはおなじみのゴムの木やベンジャミンがあります。一風変わった見た目ですが、育て方はさほど難しくはありません。
ベンジャミンバロックの概要
特徴
特徴はクルクルとカールした葉です。先端のツンととがった明るい緑の新芽のさや(葉鞘)と、リズミカルにカールした深い緑の葉のコントラストが人気を集めています。ベンジャミンは品種が多く、ベンジャミンバロックはベンジャミンナターシャという品種の枝変わりから作られたものです。
花は咲く?
ベンジャミンは、フィカス属=イチジク属に含まれます。イチジクは「無花果」と書くように、花は「花嚢」とよばれる袋の中に開花することが特徴で、外からは見えません。ベンジャミンバロックもそうしたもののひとつですが、一般家庭では花嚢じたいができることが少なく、花は期待せず緑を楽しむ品種といえます。
花言葉
観葉植物にも、花言葉があるのをご存知ですか?ベンジャミンバロックの花言葉は「融通のきく仲間」です。これは、環境に適応しやすい性質を持っているためといわれています。ちなみにベンジャミン全体の花言葉は「信頼」です。仲間や家族へのプレゼントにぴったりですね。
ベンジャミンバロックの育て方
育て方 ①置き場所
ベンジャミンバロックは、日当たりのよい場所を好みます。室内で半日前後、レースのカーテン越しの日光があたる場所に置くのが理想的です。耐陰性はややあるほうで、あまり日当たりがよくなくてもすぐに枯れるという心配はありません。しかし、午前中の太陽光によって植物は光合成を行うため、できるかぎり明るい所に置き、丈夫な株に育ててあげましょう。
部屋の日当たりが悪い場合
部屋の日当たりが悪い場合は、可能なときだけでも日当たりのよい場所で日光浴をさせてあげましょう。明るいベランダや玄関先があれば、晴れた日の午前中の陽射しを浴びさせます。春や秋は陽気がおだやかで、そのまま出しても大丈夫です。夏の日光は強いため、夏に日光浴をさせる場合は遮光ネットや寒冷紗で陽射しを少し和らげます。冬に戸外に出す場合は、寒さで傷まないよう気温が5℃以上ある日を選びましょう。
置き場所の注意点
日当たりのよい場所に置いてあげたいベンジャミンバロックですが、小さな子どもやペットのいる場合は、置き場所に少し注意が必要です。観葉植物のなかでフィカス属の植物(一般にゴムの木の仲間とされる種類)は、葉や茎が折れたり傷ついたりしたときに白い樹液を出します。この液は肌に付くとかぶれることもあるため、触ってしまいそうな小さな子どもがいる場合などは、手の届かない場所に置くのがおすすめです。
育て方②肥料
つぎに、ベンジャミンバロックに適した肥料の種類や、与える時期についてご紹介します。
肥料の種類
ベンジャミンバロックには、葉の成長に役立つチッ素分の多い肥料を与えます。肥料はさまざまな種類が出回っており、迷ってしまうかもしれません。しかし、観葉植物用の肥料が販売されているため、それを利用すると失敗が少ないでしょう。土に置くだけで水やりのたびに浸透する、固形の置き肥がおすすめです。
肥料の与え方
緩効性の置き型肥料は、2カ月に1回前後与えるだけでゆっくり長く効くものが多く販売されています。パッケージに書かれている量や与え方を守りましょう。有機肥料でなく化成肥料のタイプを選べば、肥料による匂いやコバエの発生を防げます。
施肥の時期
ベンジャミンバロックに肥料を与えるのに適した時期は、春から秋の成長期です。桜が開花して暖かい日が続くようになってから、残暑が終わり涼しくなるまでの間が適期です。冬の間ストップしていた成長が再開し、育つためにたくさんのエネルギーが必要な時期といえます。
ボタニ子
次のページでも育て方を見ていくよ!