園芸部類 | 観葉植物 |
形態 | 常緑高木 |
樹高 | ~25m |
花の色 | 白(内側はピンク)、黄色 ※品種により異なる |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
栽培難易度 | ★★★★☆ |
ブラキキトンはオーストラリアに自生している常緑高木です。自生地は乾燥地域なので、乾燥に耐えるために幹の根元に水分を貯めて育ちます。根元がぷっくりと膨らんだ個性的な樹形が、ブラキキトンの特徴です。ユニークな樹形をしていますが、とても丈夫で育てやすく、おしゃれな観葉植物として人気が高まっています。
ブラキキトンは、別名で「ボトルツリー」とも呼ばれています。膨らんだ幹の根元が「ワインボトル」のように見えることが由来です。自生地や日本ではボトルツリーの名前で流通していることが多く、正式名称であるブラキキトンよりも広く親しまれています。
ブラキキトンはオーストラリアに30品種ほど自生しています。その中でも日本に主に流通している品種は、次の2種類です。
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ルペストリスは幹の根元が膨らみ、ボトルツリーとして有名な品種です。原産地名から、クイーンズランドボトルツリーとも呼ばれています。葉は細長く、スタイリッシュな印象を与えます。幹の曲がり方が一つひとつ違うことも魅力です。
アケリフォリウスは、幹の根元がボトルのように膨らまない品種です。幹は緑色の樹皮におおわれており、葉はカエデのように切れ込みが入っています。5~7月の時期に真っ赤な花を咲かせます。別名のゴウシュウアオギリとしても有名です。
植え付け時期 | 5~9月 |
植え替え時期 | 5~9月 |
肥料の時期 | 4~7月 |
剪定の時期 | 4~9月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5~7月頃 |
ブラキキトンは、鉢植えにして観葉植物として育てるのが適しています。あまり耐寒性が強くないため、庭植えには向きません。季節ごとに鉢を移動させながら管理するのがよいでしょう。
ブラキキトンは、室内でも屋外でも育てられます。屋外では、春~秋にかけて管理できます。気温が15℃を下回るようであれば室内へ移動させ、室内で冬越しさせてください。気温は最低でも10℃を保ちましょう。冬に寒さで落葉することもありますが、春になればまた芽吹いてくるため心配いりません。耐陰性があるため、室内では1年をとおして管理できます。
ブラキキトンは、直射日光を避けた日当たりのよい場所で育てます。直射日光にあたると葉焼けを起こします。夏に屋外で管理している場合は、半日陰に移動させるか遮光ネットなどで遮光します。室内では、レース越しの明るい場所に置いてください。明るい場所に置くことで株が元気に育ちます。エアコンの風が直接あたらないように注意しましょう。
用土は水はけのよいものが適しています。水はけが悪いと根腐れをして枯れてしまいます。初心者の人は、観葉植物の土を使用するとよいでしょう。観葉植物の土に、パーライトや鹿沼土、赤玉土を1~2割ほど混ぜて使うことで、水はけがよくなります。室内で管理することが多いため、用土は無機質で清潔なものを選んでください。コバエやカビの発生を防げます。
春~秋は、ブラキキトンの成長期です。用土の表面が完全に乾いたら、鉢底から流れ出るくらいにたっぷりと水を与えてください。成長期だからといって水やりの回数を増やすと、根腐れを起こして枯れることがあります。ブラキキトンは乾燥に強く多湿を嫌うため、しっかり用土が乾いてから水やりをしましょう。
ブラキキトンは、気温が下がってくると成長が緩慢になり休眠状態に入ります。冬は乾燥気味に管理してください。用土の表面が乾いてから、2~4日ほどたったら水を与えてください。成長期の水やりと比べて、極端に水やりの回数を減らしてかまいません。
葉水は、霧吹きなどで葉に水分を与えることです。葉水は季節を問わず、できるだけ毎日行ってください。葉の乾燥対策だけでなく、アブラムシやハダニなどの害虫予防にも効果的です。
肥料は与えなくても枯れることはありませんが、春と夏の成長期に肥料を与えるとブラキキトンの成長が早くなります。ブラキキトンに適した肥料は、液体肥料か緩効性の置き肥です。液体肥料は希釈して10日に1回を目安に与えてください。コバエの発生を防ぐために化成肥料を選ぶとよいでしょう。
ハダニは葉の裏側に発生し、葉から栄養を吸汁します。放っておくと被害が全体に及び、枯れてしまうこともあるので、見つけたらすぐに駆除しましょう。
カイガラムシは、白い殻をかぶったような姿をしており、植物の樹液を吸汁します。カイガラムシも放っておくと株が弱り枯れてしまうため、見つけ次第ブラシなどで駆除しましょう。
すす病は、ハダニやカイガラムシなどの害虫の排泄物によって発症するカビの病気です。気温が高い時期に、すすのような黒い粉が葉や茎をおおい、株を弱らせます。すす病にかかってしまった部分は切り取り、薬剤を散布して予防しましょう。
花後の管理は特に必要ありません。
苗は、ある程度の大きさに成長したものを選べば育てやすいでしょう。ブラキキトンは、幹の曲がり方が一つひとつ違うので、好みの幹を選んでください。病害虫がついていないか確認することも大切です。
ブラキキトンは根がよく伸びます。2年に1回を目安に、鉢が根で詰まってきたら植え替えをしてください。植え替えは、真夏をのぞいた5月~9月のあたたかい時期に行います。新しい用土を使用してください。
剪定は4月~9月に行います。枝や葉が混み合って光合成の邪魔をする場合や、コンパクトにまとめたい場合などに剪定するとよいでしょう。太い枝を切り、細い枝を残すようにするとバランスのよい樹形になります。必要がなければ、剪定はしなくてもかまいません。
出典:写真AC