ビカクシダは、オーストラリアやアフリカが原産のシダ植物です。地植えで育てるだけでなく、ハンギングバスケットにしたり、ヘゴ板に貼り付けたりするなどと、室内のインテリアとしても人気があります。
園芸部類 | シダ植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 10cm〜200cm |
耐陰性 | 普通 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 常緑性、花は咲かない、花壇の寄せ植え、観葉植物 |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ビカクシダは、漢字で「麋角羊歯」と表記されます。葉を広げた草姿が、鹿の角に似ている様子からついた和名です。また、葉の形がコウモリのように見えるため「コウモリラン」という名前でも親しまれています。長く生きたビカクシダは、大人の身長よりも高くなる大型の植物です。
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ビカクシダ・ビーチーは、淡いグリーンの葉が魅力的な品種です。ビカクシダの品種の中でも、管理しやすい小ぶりサイズで、初心者でも気軽に育てられます。
草丈 | 10cm〜20cm |
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仕立て方 | ポット苗 |
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ビカクシダ・リドレイは葉の切り込みが深く、名前の由来にもなっている「鹿の角」のような草姿を楽しめます。ヘゴ板仕立てになっているので、室内のインテリアにもおすすめです。
草丈 | 20cm〜30cm |
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仕立て方 | ヘゴ板 |
植え付け時期 | 5月〜8月 |
植え替え時期 | 5月〜8月 |
肥料の時期 | 4月〜10月 |
剪定の時期 | 5月〜8月 |
株分けの時期 | 5月〜8月 |
ビカクシダは、地植えでも鉢植えでも育てられます。地植えにする場合は、200cmほどまで大きく成長するため、十分なスペースを確保して植え付けてください。鉢植えにする場合は、親株に子株かついてどんどん増えていく点を考慮しましょう。大きめの鉢を使用するのがポイントです。
苔玉にする場合は?
ビカクシダを苔玉仕立てにする場合は、水苔を使用します。水苔にたっぷりと水を吸わせてから、ビカクシダの根を水苔に巻きつけてください。
ヘゴ板を使用する場合は?
ビカクシダをヘゴ板に貼り付ける場合は、ヘゴ板に穴を開けてワイヤーを通します。水苔に巻きつけたビカクシダを、ワイヤーでしっかりと固定してください。壁かけにしたり、天井から吊るしたりできるので、インテリアグリーンとしてもおすすめの栽培方法です。
ビカクシダは、直射日光に当たると葉焼けを起こして枯れる恐れがあります。屋外で育てる場合は、寒冷紗などを使用して20%〜30%ほど遮光しておくと安心です。室内で育てる場合、日当たりが悪いと、株が弱ったり枯れたりするため、優しく日光の当たる置き場所を選びましょう。
ビカクシダは、排水性の高い用土を使用して育てます。自分で配合する場合は、ピートモスとパーライトを混ぜ込んだ用土に、少量の軽石を加えた用土を使用してください。用土を使用せず、水苔だけでも問題なく育ちます。
地植えでビカクシダを育てている場合は、降雨のみで十分なため、水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾燥してから水を与えてください。冬は休眠期に入り、水をあまり吸わなくなるのが特徴です。水やりを控えめにして、やや乾燥気味に管理しましょう。
ビカクシダは、肥料を与えなくても比較的大きく育ちます。しかし成長が滞っている場合は、4月〜10月にかけて、緩効性の置き肥を与えてください。肥料の与えすぎは、肥料やけを起こして枯れる原因となるため注意しましょう。
肥料の臭いが気になる場合は?
室内で育てている場合に、肥料独特の臭いが気になる場合があります。肥料の臭いを抑えるために「観葉植物用肥料」を使用しても構いません。また有機肥料ではなく、化成肥料を使用すると、コバエの発生を予防できます。
ナメクジは、ジメジメとした梅雨時期に発生しやすい害虫です。ビカクシダを食害し、葉が穴だらけになって枯れる恐れがあります。殺虫剤を散布するか、箸でつまんで駆除してください。
炭そ病は、カビが原因で発生する病気です。感染した部分が灰色に変色し、光合成を妨げます。薬剤を散布しても感染した部分は治せないため、早めに切り取って処分しましょう。
ビカクシダは花を咲かせないため、花後の管理は必要ありません。
ビカクシダを購入する場合は、葉の裏側や株元までしっかりとチェックして、病害虫被害を受けていない苗を選びましょう。
5月〜8月にかけて、下葉の枯れ込んでいる部分や葉が込み入っている部分を剪定して、草姿を整えていきましょう。
ビカクシダは5℃を下回ると、株が弱ったり傷んだりします。鉢植えの場合は、秋の終わり頃には室内へ取り込みましょう。地植えの場合は、マルチングをしてから冬越しさせると安心です。
ビカクシダは大きく成長した親株から子株を切り離して、株分けで増やしていきましょう。子株を湿度の高い環境で育てると腐りやすいため注意してください。株分け後に植え付ける際、素焼きの鉢を使用したり、水苔の量を調節したりして乾燥気味に管理するのがポイントです。
出典:写真AC