桜を挿し木で増やす方法!適切な時期・方法を知り成功率を上げよう!

桜を挿し木で増やす方法!適切な時期・方法を知り成功率を上げよう!

春になるとピンクや白の花を咲かせる桜は、日本人にとって最も馴染みのある花木ではないでしょうか。ところが、挿し木で増やすとなると途端に扱いが難しくなると言われています。そこで、今回は桜の挿し木を成功させる方法について、増やし方のコツや時期についてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.桜の繁殖が難しい理由
  2. 2.桜の増やし方(3種類)
  3. 3.桜の挿し木に使用する切り枝の選び方
  4. 4.挿し木の植え付けポイント(3つ)
  5. 5.桜の挿し木のやり方
  6. 6.ペットボトルでも桜の挿し木ができる?
  7. 7.まとめ

桜の挿し木のやり方

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作業自体はとても簡単な増やし方の挿し木ですが、1つ1つの丁寧な作業がソメイヨシノやしだれ桜をはじめとする、桜を増やす成功の秘訣となります。

用意するもの

  • 育苗ポット
  • 小粒の赤玉土か市販の挿し木用の土
  • 桜の切り枝
  • 発根促進剤
  • よく切れるナイフ
  • 割り箸

挿し木の仕方

Photo by GEEK KAZU

挿し木のポイントは土にしっかり水を与えてから植えることです。それでは、挿し木の仕方を順を追って紹介します。

1.切り枝から挿し穂を作る

挿し穂に新芽や新葉が残るように、10~15cmの長さに切ります。また、枝が水を吸い上げやすいよう、水中で切り口を斜めに切りますが、切り枝を痛めないように切れ味が良く清潔な刃物を使いましょう。その後、切り口を2時間ほど水に浸け、水上げを行います。

2.育苗ポットに土を入れる

ポットの水はけを良くするために、底から1~2cmの深さまで砂利を入れます。その次に、上からポットの半分ぐらいまで培養土を入れます。入れ終わったら水をかけて土を十分湿らせましょう。

3.挿し穂の葉を整える

6月~7月に挿し木を行う場合、挿し穂に付いている葉は2~3枚残してすべて取り除きます。また、残した葉は半分ぐらい残るようにカットします。実は、根が出る前の枝は水分を満足に吸収することができません。そんな状態で葉が大きかったら、水分がどんどん蒸発してしまい弱ってしまいます。それを防ぐために、あらかじめ葉を整えるのです。

4.挿し穂に発根剤を塗る

挿し穂の斜めにカットした面に発根剤を塗ります。塗る量や塗布の仕方は発根剤の容器に書かれているので、確認してください。また、発根剤には粉末タイプや液体タイプのものなど、いろいろあるので、扱いやすいものを選ぶといいでしょう。

5.土に穴を開ける

割り箸などを使って、深さ6cmほどの穴を開けます。ここに挿し穂を植え付けるのですが、穴は土に対して垂直でも斜めでも、発根のしやすさに影響はありません。

6.挿し穂を植え付ける

挿し穂を6~10cmほど開けた穴に植え付けます。このとき、カットした面が傷つかないように優しく差し込んでください。数本いっしょに植えるときは、4cmぐらいの間隔を空けて植えるようにします。

7.たっぷりの水やり

植え付けが終わったら、鉢底から水が流れ出るぐらい水を与えます。細口の水差しなどで、ポットの周りからゆっくり回しかけると、植えたばかりの挿し穂が倒れませんよ。

8.明るい日陰で育てる

植え終わった鉢は、土が乾かないように水やりをしながら、室内などの明るい日陰で育てます。北側の窓辺や西側の部屋などがいいですね。

挿し木後の管理の仕方

Photo by sorarium

直射日光の当たらない明るい日陰で育てる事が大切です。水やりは最初の4日ほどは鉢底から水が出てくるまで与え、徐々に少なくしていきますが、乾燥は厳禁です。芽が成長して2ヶ月ほど枯れなかったら、成功と思っていいでしょう。

根っこを見たくてもグッと我慢

ところで、育てていると根が出たかどうか見たくなりますが、不用意に挿し穂を引き抜くと、せっかく出た根を傷つけることになりますので、鉢に植え替えるまではグッと我慢しましょう。3ヶ月目辺りから徐々に日光に当てるようにして、陽の光に慣れさせます。鉢上げの時期は、株が十分大きくなる半年を目安に鉢に植え替えてください。その後、肥料を与えていきます。

ペットボトルでも桜の挿し木ができる?

育苗ポットや鉢を用意するのが難しい時におすすめなのが、挿し木にペットボトルを利用する増やし方です。耐水性が高く頑丈なので挿し木のポットに向いてますし、なんと言っても、どこでも手に入るのが魅力ですよね。さいごに、ペットボトルを用いた挿し木の仕方を紹介するので、ぜひチャレンジしてみて下さい。

用意するもの

フリー写真素材ぱくたそ

  • ペットボトル(2リットル)
  • カッター
  • キリ(穴を開ける時に使用)
  • ガムテープ

ポットの作り方

1.横半分にカット

空のペットボトルを真ん中で横半分にカットします。このとき、刃で手を怪我しないように気をつけてくださいね。

2.水抜き穴を作る

カットしたペットボトルの底に、キリなどで水抜き用の穴を3~4ヶ所開けます。水が抜けやすいように、気持ち大きめに開けても大丈夫です。キャップが付いている上部はそのまま使うので、加工はしません。

挿し木に用意するもの

Photo by moonhsu

  • ペットボトルで作ったポット
  • 鉢小粒の赤玉土か市販の挿し木用の土
  • 桜の切り枝
  • 発根促進剤
  • よく切れるナイフ
  • 割り箸

挿し木の仕方

挿し木の仕方は、育苗ポットの方法と基本は同じですが、挿し穂を斜めに植え付けるのは難しいと思いますので、垂直に植えることになります。

1.切り枝から挿し穂を作る

育苗ポットに植える場合と同じく、挿し穂に新芽や新葉が残るように10~15cmの長さに切ります。枝が水を吸い上げやすいように水中で切り口を斜めに切って、切り口を2時間ほど水に浸けましょう。

2.ポットに土を入れる

水やりをしたときポットから土が溢れないように、3cmほどのウォータースペースを作りながら培養土を入れます。入れ終わったら水をかけて土を十分湿らせてください。

3.挿し穂の葉を整える

6月~7月に挿し木を行う場合、挿し穂に付いている葉は2~3枚残してすべて取り除きます。また、残した葉は半分ぐらい残るようにカットしてください。

4.挿し穂に発根剤を塗る

挿し穂の斜めにカットした面に発根剤を塗ります。ペットボトルで育てる場合でも、発根剤は粉末・液体どちらを使っても差はありません。

5.土に穴を開ける

割り箸などを使って、深さ6cmほどの穴を開けます。植え付け終わったらペットボトルを密閉するので、垂直に穴を開けてください。

6.挿し穂を植え付ける

挿し穂を6~10cmほどの深さで植え付け、枝がぐらつかないように土を寄せます。また、数本一緒に植える場合は4cmぐらいの間隔を空けて植えましょう。

7.水をやってから蓋をする

植え付けが終わったら、ポット底から水が流れ出るぐらい水を与えます。その後、カットした上部を下部と合わせてガムテープなどで密閉します。

8.明るい日陰で育てる

植え終わったポットは、育苗ポットと同じように土が乾かないように水やりをしながら、室内の明るい日陰で育てます。

挿し木後の管理の仕方

ペットボトルポットは密閉することで乾燥を防げるので、水やりの時以外は上部をテープなどで密閉させます。最初の4日間はポット底から水が出てくるまで与え、徐々に少なくしましょう。容器が透明なので、根が生えてきたら見えると思います。3ヶ月目ぐらいから少しずつフタを開けて、外気に慣れさせてください。鉢上げの時期は、株が十分大きくなる半年を目安にするといいでしょう。明るい日陰でしっかり管理すれば、育苗ポットよりもこちらの方が1ヶ月ほど早く発根したケースもあるようです。
 

まとめ

ほかの植物と比べて、桜は挿し木でも接ぎ木でも、発根する確率が低いといわれています。時期を見極め焦らず、気長に桜と向き合うことが桜を増やす1番の成功方法なのかもしれません。草花のように育て始めてすぐ花が咲くことはありませんが、気長にお世話をすれば、自宅であなただけのお花見が楽しめるはずです。ぜひ、楽しんで桜の木を育ててくださいね。

田中ちか美
ライター

田中ちか美

花を育てるのも愛でるのも大好きです。様々な情報を丁寧に調査して、初心者の方でも挑戦しようと思えるような記事作りを心がけています。

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