クラリンドウの上手な育て方
クラリンドウは育て方が比較的かんたんな植物です。秋になると、開花した株をガーデンセンターなどで見かけるようになります。購入した時点で根が詰まりぎみのようなら、ひとまわり大きい鉢に植え替えることをおすすめします。
最適な場所
直射日光は避けよう
クラリンドウは日当たりと風通しのよい場所を好みます。暑さには強いですが、直射日光に当たると葉やけしてしまい株も弱ってしまうので、強い日差しは避けるようにしましょう。鉢植えの場合は、夏は半日陰か明るい日陰に移動するのがベストです。庭ならば、明るめの半日陰に植えてください。
耐寒性は?
寒さには少し弱く、耐寒温度は0度以上とあまり耐寒性は強くありません。寒さの厳しくない温暖な地方では、地植えにして越冬することもできますが、鉢植えにして、寒くなってからは暖かい室内に入れて育てるのが一般的です。
屋外で越冬できる?
地植えの場合、土が凍ると枯死してしまうので、株まわりにおがくずや腐葉土、ワラをしいて寒さから保護します。寒波にあたると葉が傷んで落ちてしまい、枝だけになってしまいますが、もともと頑健な植物なので、根が死んでいなければ春にはまたきちんと芽を出します。暖かい地方でしたら、鉢植えのクラリンドウを霜のあたらない軒下に移動させれば、そのまま冬を越させることもできます。
適した土と肥料
クラリンドウには、たっぷりと有機質を含んだ、水はけも水もちもよい土が適しています。花の培養土に赤玉土を2割ほど、また赤玉土(小粒)6に対して腐葉土4の割合で混ぜたものがよいでしょう。可愛らしい花をたくさんつけてくれるように、秋と春に月に1回ほどの間隔で、ゆっくりと効く緩行性肥料を置くか、液肥を薄めてあたえます。リン酸分の多い緩効性のものをあたえると、繰り返しよく咲いてくれるようです。6〜8月の暑い時期はお休みさせましょう。
最適な水やりは?
庭に植える場合は、植えつけた直後にしっかりと水をあたえたら、強い日差しで乾燥した日が続かないかぎりは、特に水をあたえなくても元気でいてくれます。自然がもたらす雨だけで十分です。鉢植えでしたら、成長期の春から秋は、表面の土が乾いたらたっぷりと水をあげるようにしましょう。ただし、受け皿にお水がたまらないように注意することが必要です。
夏は水切れに注意
夏は暑さで乾きやすいので、特に鉢植えの場合は、水切れさせないように注意することが大切です。こまめにチェックをしましょう。
冬は控えめに
冬の間は、やや乾燥ぎみに管理します。土の表面が白く乾いて2・3日してから、少なめに水やりをするのがベストです。水をやりすぎると根を腐らせてしまう原因になるので注意しましょう。
クラリンドウの剪定
剪定時期
剪定は花が終わった直後に行いましょう。花芽は、花が咲き終わって2ヵ月くらいたってからつき始めます。それより後に剪定をしてしまうと、翌年の花芽まで切りおとしてしまって、楽しみにしていた花が咲かない!という結果を招いてしまうので気をつけましょう。
剪定位置
クラリンドウは基本的には気温と日光、水があればどんどん成長する丈夫な植物です。萌芽力も強く生命力にあふれているので、かなり短めに切り詰めても、春になればきちんと新芽を吹きます。花枝は根元の方から、ばっさりと切り戻しましょう。
そのままにしていると、背丈がのびのびと高くなっていくので、樹高をコントロールしたい時は、3~6月頃に伸びた枝を切り詰めると抑えることができます。
クラリンドウの植え替えと増やし方
植え替え
クラリンドウは、よく根がはります。鉢植えの場合は、根が底から出てきて苦しそうだったり、2年以上そのままの株は植え替えるようにしましょう。じゅうぶんに暖かくなった、4月から5月にかけてが植え替えに適しています。鉢から抜いたら、表土と古い土を5割から7割ほど落として、ひとまわり大きめの鉢に植え替えてください。
増やし方は?
挿し木がおすすめ
花が咲いた後、うまくいけば実が熟すので、種から育て増やしていくこともできますが、時間もかかりますし一般的ではありません。剪定した枝を利用すれば、簡単に挿し木で増やせます。梅雨の6月から7月中旬にかけてが、挿し木をするのに一番よい時期です。
まとめ
クラリンドウは、花も葉も実も、どこにフォーカスをあてても魅力的なので、さまざまな楽しみ方ができます。花が少ない季節に咲いて、パッと明るさをもたらしてくれるのも嬉しいですね。冬越しに関しては少し繊細なところがありますが、育てるのはそれほど難しくないので、ぜひ愛でてみてくださいね。
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出典:写真AC