はるみ（みかん）ってどんな品種？味などの特徴や食べ方を解説！

濃厚な甘い味が特徴のはるみは、出荷時期が短いうえに出荷数が限られているため、一般的なスーパーの店頭に並ぶことはあまりなく、主にインターネットで販売されます。また、はるみは珍しい種類の高級みかんなで贈答品としても人気があり、化粧箱入りのはるみもあるのです。そのため通常は「贈答用」「家庭用」「訳あり商品」の3つにランク分けされ、値段の相場もランクによって変わります。

贈答用として販売されるはるみは、粒が大きく色つやのよい最高ランクのはるみのみが使用されます。そのため贈答用のはるみみかんの場合は、1kgあたり1000円（税別）前後が値段の相場です。

自宅で食べるのが目的であれば、贈答用よりも値段が安い「家庭用」を選ぶのがおすすめです。贈答品と比べるとやや小粒ですが、味や食べ方に違いはありません。春の果物を家族で楽しむのが目的であれば、家庭用でも十分に満足できます。なお家庭用はるみみかんの値段は、注文数が多くなるほど安くなる傾向があり、1kgあたり800円～1000円（税別）が値段の相場です。

見た目にこだわりがなく、純粋に果物としてのはるみを楽しみたい人にぴったりなのが「訳あり」と表示されたはるみです。訳ありとされるのは「皮の表面に傷がある」「オレンジ色にムラがある」「規格外のサイズ」ためで、これらは通常の市場ルートでは販売できなくなります。味には影響がないため、お得な値段で手に入ります。なお訳ありの場合、1kgあたり700円～800円が相場です。

はるみは、柑橘系の果物のなかでは実がなりやすいのが特徴です。大きい実でもはるみの味に問題はないのですが、実が大きいほど変形しやすく、ひどい場合は洋ナシ形になることもあります。また収穫から約1カ月かけて減酸する過程で、浮皮を起こしやすいという問題もあります。そのためはるみみかんの収穫量は多いのですが、市場に出回る数は限られ、結果として値段が下がりにくいのです。

出荷時期が短く市場に出回る数も限られているはるみですが、味がよく食べ方も難しくないため、小さな子どもから高齢者まで幅広い世代に人気があります。最後に、はるみの食べ方のポイントを見ていきましょう。

はるみの外皮は、薄くてやわらかいのが特徴です。特に力を入れなくても皮ごと2つに割れますし、小さな子どもでも1人で皮をむいて食べられます。しかも皮を剥いている最中に中袋が敗れることがないため、果汁で手が汚れる心配もありません。

どんなにおいしいみかんでも、種が多いと食べにくさを感じることがあります。その点、はるみは種が少なく、種の違和感が口に残りません。また種を飲み込んでしまうことが心配な子どもや高齢者でも、はるみであれば安心して食べさせられるでしょう。

はるみみかんの食べ方は、中袋ごと食べるのがおすすめです。はるみみかんの中袋は表面の皮と同じく柔らかいのが特徴で、そのまま食べても口の中に残りません。また薄い中袋の中には果汁が詰まった大粒の果肉が入っており、ジューシーな果汁とぷちぷちとした果肉の食味が一気に口の中で広がります。そのためはるみみかんは、中袋ごと食べるのが１番おいしい食べ方です。

はるみの果肉には、甘い果汁がたっぷりと詰まっています。はるみはそのままでも十分に美味しいですが、果汁を絞ってジュースにするのもおすすめの食べ方です。特に爽やかな酸味が感じられるはるみを使うと、甘さが苦手な男性にも飲みやすいさっぱりとしたジュースができあがります。

春の訪れを告げる果物であるはるみは、みかん農家の細やかな手仕事によって1つひとつていねいに作られる高級みかんです。甘さが強く食べやすいうえに珍しい品種で、贈答品としてもたいへん人気があります。ただし出荷時期が非常に短く、市場への出荷量も限られているため、購入する場合には早めに出荷情報をチェックするのがおすすめです。