みかんの花ってどんな花?
「みかん(蜜柑)」とは、ミカン科ミカン属に分類される落葉果樹全般を指す名前です。日本では鹿児島県原産の「温州(うんしゅう)みかん」が多く栽培されています。みかんの実はオレンジによく似ていますが、みかんの実のほうが皮が薄くて剥きやすく、種がない品種が多いです。そのため、オレンジよりもみかんのほうが食べやすいといわれています。
基本情報
学名 | Citrus L. |
科名 | ミカン科 |
属名 | ミカン属 |
英名 | Citrus unshiu |
原産地 | 中国 |
収穫時期 | 9月~2月 |
開花時期 | 5月 |
花の色 | 白 |
開花時期
みかんの花が咲くのは初夏、時期でいえば5月です。そのなかでも見頃とされる時期は、5月初旬の2週間~3週間ほどとされています。みかんの花は派手さはありませんが、よい香りをただわせてくれますよ。特に満開時は真っ白な花とすばらしい香りで、見る人を魅了するでしょう。
花言葉
みかんの花の花言葉は「純潔」「清純」「親愛」「花嫁の喜び」です。「純潔」と「清純」は、初夏に咲く白い花の清らかなイメージに由来しています。「親愛」「花嫁の喜び」は、オレンジに関するヨーロッパの習慣が由来です。19世紀~20世紀前半のヨーロッパには、婚約した男性が女性へオレンジの花を贈る習慣がありました。また、結婚式には花嫁が髪飾りとしてオレンジの花を身に着けたといわれています。
オレンジの花は昔から「花嫁を守り、幸福へ導く力がある」と信じられていたんだよ。
みかんはオレンジと同じ柑橘類で見た目も似ています。そのため、オレンジに由来する花言葉がつけられたのでしょう。
みかんの花の花言葉まとめ
- みかんの花全般の花言葉:「純潔」「清純」「親愛」「花嫁の喜び」
- 種類別・色別の花言葉はなし
みかんの花の特徴
特徴①花
みかんの花は、5枚の花びらとシンプルな咲き方、真っ白な花色が大きな特徴です。花の直径は3cmほどと小さめで、派手さはありませんが清楚な雰囲気をただよわせています。初夏に咲くことも、より清楚で爽やかな印象を与えるでしょう。
特徴②香り
みかんは果実と同じく、花もよい香りがします。果実が柑橘類特有の爽やかな香りなのに対して、花は甘く優美な香りです。その香りはジャスミンに似ていると評されています。みかんの木が近くにあるのなら、花の香りと果実の香り、2種類の違いを比べてみるのも面白いでしょう。
みかんの花の用途
用途①アロマオイル
ネロリ 5ml インセント エッセンシャルオイル
参考価格: 7,470円
ネロリのアロマオイルは、ビターオレンジ(橙:だいだい)の花から抽出した100%天然精油(エッセンシャルオイル)です。ネロリという名前は、基本的にはビターオレンジの花から抽出する精油のみを指します。アロマテラピーやアロママッサージ、芳香浴など幅広く利用できる精油です。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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サイズ | 5mL |
近年はまれにですが、ビターオレンジ以外の柑橘類の花から抽出した精油をネロリと呼ぶことがあります。
だからほかの柑橘類と区別する意味で、ビターオレンジの花から抽出した精油を「ネロリ・ビガラード」とも呼んでいるんだよ。
用途②蜂蜜
はちみつ 専門店【かの蜂】 国産 みかん 蜂蜜 500g
参考価格: 2,489円
みかんの花から採取されたはちみつは、採取した花によって色や風味や香りが違います。みかんの花のはちみつは、透明度が高い淡黄色と柑橘類特有の爽やかな香り、すっきりした甘味と酸味が特徴です。また、みかんは日本国内で多く生産されているため、ほかのはちみつと比べて国産品が多いことも大きな特徴といえるでしょう。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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サイズ | 500g |
用途③花茶
選べる花茶 蜜柑50g(c)
参考価格: 1,200円
みかんの花から作った茶葉は、花の甘い香りを存分に楽しめます。柑橘類の花の香りにはリラックス効果と鎮静効果があるとされ、神経の不調から起こる不快感や不眠症の改善・解消効果が期待されています。実際にオレンジの花茶は、香りを楽しむだけでなく、月経の不快感を和らげる薬としても用いられていました。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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サイズ | 50g |
みかんの花関連商品の比較一覧表
商品 | |||
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商品名 | ネロリ 5ml インセント エッセンシャルオイル | はちみつ 専門店【かの蜂】 国産 みかん 蜂蜜 500g | 選べる花茶 蜜柑50g(c) |
価格 | 7,470円 | 2,489円 | 1,200円 |
おすすめ度 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
サイズ | 5mL | 500g | 50g |
商品リンク |
みかんの代表的品種
品種①温州(うんしゅう)みかん
温州みかんは鹿児島県を原産とする品種です。日本で特に多く栽培されている品種でもあります。名前は、柑橘類の名産地として知られている中国の温州にあやかって名づけられました。糖度が高くて酸味が少なく、汁気たっぷりのみずみずしい実をつけるのが大きな特徴です。本来の収穫期は11月~12月ですが、ハウス栽培のものがほかの時期にも出回っています。
品種②伊予柑(いよかん)
伊予柑は、みかん類とオレンジ類の交雑種です。日本の在来種でもあり、温州みかんに次ぐ生産量を誇ります。名前の由来は、おもな産地でもある愛媛県の旧名「伊予国」です。1月~2月に旬の時期を迎えます。厚みはあるけれど柔らかく剥きやすい果皮と、甘味が強くジューシーな果肉が大きな特徴ですよ。
品種③紀州(きしゅう)みかん
紀州みかんは、中国原産の品種です。西日本では「小みかん」とも呼ばれています。「紀州みかん」という名前は、かつて和歌山県の紀州有田が一大産地だったことから名づけられました。甘味が強くて種が多く、温州みかんよりも小ぶりで香りが強い果実が大きな特徴です。
品種④清見(きよみ)
清見は、温州みかんの品種「宮川早生」と外国産「トロビタオレンジ」の交配種です。静岡県静岡市の清見寺(せいけんじ)の近所に、この種の育成地があったことから「清見」と名づけられました。温州みかんの甘味と、オレンジの強い香りを受け継いだ品種です。品種改良でも交配親として活躍し、「不知火(しらぬい)」「せとか」「はるみ」などの優秀な品種を生み出しました。
みかんの香りを楽しむレシピ2選
レシピ①みかんの花シロップ
みかんの花で作るシロップは、花のすばらしい香りを長く楽しめます。シロップは紅茶やお菓子の香りづけ、ヨーグルトやデザートの甘味づけ、炭酸割りや水割りと幅広く使えます。みかんの花は初夏の2週間~3週間ほどしか収穫できません。時期を逃さないように注意しましょう。
材料 (ネロリシロップ1000ml分)
みかんの花(ネロリ)25g〜50g位
グラニュー糖450g
水450cc
レモン汁40cc位(適量)
作り方
- 瓶・容器・道具は事前に煮沸またはアルコール消毒しておく
- みかんの花は必要な量を収穫、もしくは購入する
- みかんの花は虫や汚れを除去するために水洗いする
- ホーロー鍋に水とグラニュー糖を入れて煮込み、シロップを作る
- 鍋にみかんの花を入れて火を止める
- 好みでレモン汁を加えてよく混ぜる
- 瓶や容器に入れてできあがり
- 花びらは越すか、そのままにしておく
レシピ②みかんヨーグルトスムージー
冷凍みかんを使ったスムージーは、みかんの爽やかな香りと風味、ヨーグルトの酸味がよくあいます。暑い夏にぴったりの冷たい飲み物です。トッピングでみかんを盛り付けてもよいでしょう。甘味づけをみかんの花のシロップにすれば、花の香りも楽しめますよ。
材料 (4人分)
冷凍みかん3個
ヨーグルト90g
はちみつ(シロップでも可)大さじ2~3
作り方
- 冷凍みかんを2等分~3等分する
- ほかの材料といっしょにミキサーにかける
- 完全に混ざったらできあがり
みかんの花と香りを楽しもう
みかんの花は、優雅な香りと清楚な花姿で見る人を楽しませてくれます。しかし、開花時期が短いため、うっかりすると「気がついたら、いつの間にか咲き終わっていた」ということになりかねません。開花時期を逃さずに、爽やかな香りと花姿を楽しみましょう。
温州みかんはその食べやすさから、アメリカでは「テレビフルーツ」と呼ばれているんですよ。