コルチカムの育て方④植え付け
庭植え、鉢植えの場合適期は8月〜9月です。遅くても10月までには植え付けましょう。鉢植えにする場合は4号〜5号鉢に1球植えます。土なしで育てる場合は、休眠期に乾燥させた球根を受け皿の上に置いておくだけで大丈夫です。また、無造作に転がしておいても開花する花なので、置き場所は自由に楽しめます。
庭植え
- 花後の葉が大きく茂るので球根を植える間隔は10〜20cmぐらい広めに取る
- 地表から5〜6cmほど埋める
- 4〜5号鉢に1球植える
- 球根がぎりぎり隠れる程度で埋める
- 休眠期に乾燥させた球根を受け皿や籠などに置くだけでよい
植え付けのポイント
- コルチカムの球根はこの頃に購入できます。また、購入した球根は花芽が伸びてきている頃なので、そのまま放置していると開花します。
コルチカムの育て方⑤開花期
開花期は9月〜11月頃です。土の中に植えた球根は、葉は無く花茎のみ地表に伸びてきます。葉がないので花茎の線が際立って凛とした佇まいがとても美しいです。土なしで育てた球根からも花茎が伸びて開花します。基本的に球根は栄養を蓄えているため水も不要ですが、暖房の乾燥から守るため霧吹きで湿らせて管理してください。
開花期の育て方ポイント
- 土なしの場合は乾燥に注意して、たまに霧吹きで湿らせる
- 花後は生育期に入るので土なしで育てた球根も土に植え付けて球根を太らせる
コルチカムの増やし方
分球による増やし方
コルチカムの球根の増やし方は、大きくなると自然と分球して増えます。古い球根は消滅して新しい球根が2つできます。そのため庭植えの場合は増えすぎてスペースが狭く感じたら掘り上げて植え替えを行います。目安としては2年〜4年に一度ぐらいでよいでしょう。鉢植えの場合は毎年植え替えを行います。長くても2年に一度は植え替えましょう。
分球の方法
- 成長期に葉が茂って、枯れ始める頃(6月頃)半分以上枯れたら掘り起こします。葉が完全に枯れたらきれいに取り除き、風通しのよい冷暗所でしっかりと乾燥させ保存させましょう。
- 休眠期に乾燥させた球根を、開花期の前に球根を手で割って分球します。
- 庭植え、鉢植え共に分球した球根を植えます。
球根の上手な保存方法
球根を掘り上げる目的は、休眠期に自然環境の中で球根が腐ってしまうことを防ぐために行います。コルチカムの球根は耐寒性、耐暑性も強いので植えっぱなしでも大丈夫な種類ですが、梅雨の時期は腐る可能性もあります。上手に保管することで、毎年きれいな花を楽しむことができるので、掘り上げて保存する方法も試してみてください。
①掘り上げる
球根を掘り上げるタイミングは地上部の葉が黄色くなり半分程枯れたら土の中から掘り起こします。時期は5月〜6月頃です。
②乾燥させる
掘り起こした球根は、葉を付けたまま新聞紙の上に重ならないように並べ乾燥させます。乾燥させる場所は、風通しがよく日光の当たらない場所に置いてください。葉はカラカラに乾燥したら取り除きます。
③保存する
保存する際は、球根の土をきれいに落とし、みかんネットや段ボール箱に入れます。保存する球根は乾燥気味の涼しい場所で保管しましょう。
コルチカムのかかりやすい病害虫
コルチカムの病気
コルチカムを育てる上で注意したい病気は「白絹病」です。数種類のカビや病原菌により発病する病気です。発病すると土の表面に絹の糸のようなものが確認できます。なお、発病する適温は25℃以上です。白絹病を発病すると治療することができない病気なので、未然に防ぐ対策をしましょう。
発病を防ぐ環境づくり
白絹病は水はけをよくすることで防げます。コルチカムを育てる際に適した用土は、水はけのよい有機質に富んだ土壌です。庭植えの場合は腐葉土と過リン酸塩を混ぜ、水はけをよくしましょう。鉢植えの場合は市販されている草花用の培養土に川砂を2割混ぜた砂質壌土が適しています。
コルチカムの害虫
花茎が伸びている頃はなめくじの食害に気をつけましょう。対策は薬剤を施す方法もありますが、少量の場合は雨が多い時期と湿度が高い日に注意して見つけたらすぐに取り除きます。そのほかの害虫は根ダニです。対策は休眠期になる前に球根を掘り上げて管理する方法がよいです。
まとめ
コルチカムは多く交配品種が出ています。その魅力は色、花姿にあるとは思いませんか?花弁から茎につながる淡いグラデーションの色彩はとても美しいですね。海外では裸の女性と呼ばれる理由もうなずけます。一方、イメージとは裏腹に耐寒性、耐暑性も強い植物ですので、育てやすさも人気の一つでしょう。コルチカムは秋の庭やお部屋を明るく彩ってくれること間違いなしです。
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出典:写真AC