菊花茶の作り方
中国茶の専門店などでないとなかなか手に入らない菊花茶ですが、家庭で手作りすることもできます。10月頃の開花中の花を収穫、または食用菊を購入して乾燥させます。菊花茶にする菊は食用菊ではない観賞用の小菊でも問題ありません。ただし、観賞用の菊は苦みが強く、食用菊は甘みがあり比較的苦みも少ないので食用菊のほうが飲みやすいお茶ができます。
菊の花を乾燥させる
菊の花を乾燥させる方法は2通りあります。天日干しで乾かす方法と、電子レンジを使用する方法です。次で詳しい乾燥のさせ方をご紹介します。菊花茶に使用する菊は洗わずに乾燥させたほうがよいという意見もありますが、ほこりを落とすためにさっと洗いましょう。成分に影響はありません。
天日干しでの乾燥のさせ方
菊をザルやキッチンペーパーに重ならないように並べ、天気の良い日に日当たりが良く風通しの良い場所に置きます。菊花の大きさや厚み、気候にもよりますが2~3日程度でできあがります。
電子レンジでの乾燥のさせ方
天板にオーブンペーパーを敷き、菊花を重ならないように並べます。110~120℃程度の低温で30分ほど焼きます。途中で一度裏返しましょう。焦げてしまわないよう注意が必要です。
作った菊花茶の保存方法
すぐに飲まないものは冷蔵庫で保管しましょう。湿気たり香りが飛んでしまわないよう、密閉容器に入れることをおすすめします。
干し菊も菊花茶にできる
干し菊とは、食用菊の保存性を高めるために乾燥させたものです。菊の花から芯やガクを取りのぞき、花弁だけを使用しています。青森県の「阿房宮」や山形県の「もってのほか」が有名です。本来はもどしておひたしや酢の物に使うためのものですが、お茶にもできます。菊の苦みは芯やガクにあるので、花弁のみでお茶にすると苦みが抑えられとても飲みやすいです。菊花茶を飲むのが初めての方は、まず干し菊のお茶を飲んでみるのもよいかもしれません。
菊花茶の飲み方
基本的な菊花茶の淹れ方をご紹介します。急須やポットに菊花を入れ、熱湯を注ぎます。3~4分程度おいて花が完全に開き、お湯にほんのり色がついたら飲み頃です。ガラスの急須やポットを使うと飲み頃がわかりやすいです。飲み頃を見分ける目的以外にも、菊花茶は見た目を楽しめるので、中がよく見える茶器をおすすめします。冷茶で飲みたいときは、一度熱湯で抽出したものを冷やして飲みましょう。
おすすめの飲み方・ブレンド
菊花茶は単体で飲んでも良いですが、独特の苦みが苦手という方やプラスアルファの効能が欲しいという方におすすめの飲み方やブレンドをご紹介します。
苦みが気になるとき
菊花の苦みが気になるときは、はちみつや黒砂糖を入れましょう。味がまろやかになり飲みやすくなります。
身体を冷やしたくないとき
目の疲れに菊花茶を飲みたいけれど身体を冷やすのはちょっと、というときには乾燥ナツメを一緒に入れましょう。ナツメは身体を温める効果があるので菊花茶による冷えを防いでくれます。ほんのり甘みもあるので、苦みも緩和されます。
疲れ目・ドライアイに
クコの実は中国では「明眼子」とも呼ばれ、眼精疲労に効く成分が含まれています。菊花茶と合わせればさらに目の健康への効果が期待できます。
プ―アール茶とブレンド
プ―アール茶(普洱茶)はダイエット効果やアンチエイジング効果などすぐれた効能がたくさんある人気のお茶ですが、独特のにおいやクセがあるため苦手という人も意外と多いです。このプ―アール茶の独特な匂いを、菊花茶とブレンドすることでやわらげることができます。中国ではブレンドしたものも販売されており、菊普茶という名前で流通しています。
緑茶とブレンド
緑茶のさっぱりした味わいと菊花の爽やかな香味もとても相性がよいです。緑茶にはカテキンが含まれているため、風邪の予防やひき初めの風邪を治す手助けをしてくれます。菊花、とくに黄菊も熱を冷ましたり頭痛に効果があるので、風邪をひいてしまったときにもよい飲み物です。
まとめ
菊花茶について効能や作り方、飲み方をご紹介しました。日本人にはあまりなじみのない菊花茶ですが、現代病ともいえる疲れ目やドライアイに効果のあるとても有用なお茶です。効能ばかりでなくきれいな見た目と優しい菊の香りで気分も癒されますし、家庭でも簡単に作れるので気軽に楽しめます。ぜひ一度試してみてください。
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抽出時間や茶葉の量は好みに応じて変えてみてくださいね!