きゅうりの摘心(摘芯)をする時期
きゅうりの摘心をするタイミングとして、わかりやすいサインとなるのが節の数です。苗の状態から親づるが成長しはじめ、わき芽やつぼみ、子づるが出てくるまで約1週間から10日ほどです。摘心をはじめる時期は個体差もありますが、苗の成長にあわせてようすを見ながらおこないます。
5節~7節
つるが分かれて生えてくる部分を節といいます。苗が育ちはじめ、支柱にひげつるが絡まり、上へ5節から7節前後までふえるまでに、子づるや雌花のつぼみなどが頻繁に育ちはじめます。種まきからおよそ1カ月くらいです。まだ親づるがじゅうぶんに成長していないので、つるやつぼみはすべて摘心しておきます。
8節~10節
上記の状態からさらに成長し、8節から10節になるまでは2週間もかかりません。摘心は雌花やわき芽を摘みとるだけでなく、子づるから成長した本葉の先の剪定もおこないます。ここでは親づるとともに子づるの成長も適度に調整して、実をつける部分に栄養を蓄えます。のちに親づるが疲れたときにバトンタッチできる子づるを育てるためです。
11節~25節
摘心をおこなうのは11から25節前後までです。ここまで摘心してつるを育てておくと、実がなったときに世話をしやすいからです。きゅうりの葉は大きいので、適度に摘葉します。目線の高さまではすっきりさせておくと、病気や虫の被害がわかりやすいでしょう。小さい時期に葉をとりすぎると株が弱りますが、このタイミングであれば大丈夫です。
25節~
25節を過ぎたら、つるやつぼみの摘心はいりません。支柱にそって伸びる親づるがてっぺんをこえたところでカットし、それ以上伸びないようにします。自分の身長以上に育ってしまうと世話ができませんし、栄養もとられますので、適度なところでカットしましょう。
きゅうりの摘心(摘芯)をする方法
摘心の仕方は2通りあります。そのまま手で折る方法と、はさみを使う方法です。出てきたばかりのわき芽やつぼみはやわらかいので、そのまま手で簡単に摘心できます。タイミングを逃してかたくなってしまったつるや葉を間引きするときは、はさみを使います。
方法:手を使う場合
摘心は基本的には手でおこないます。適切な場所と時期であれば、かんたんに折ることができるからです。また、小さいうちの方が傷が小さくてすみますし、ふさがるのも早いので、病気にかかりにくくなります。片方の手でおこなえば、万が一病原菌にさわったとしても、うつりません。
方法:はさみを使う場合
もう一つの摘心の仕方は、手で折るのがむずかしい場所や、育ちすぎて太くなってしまったつるなどを、はさみで切る方法です。その際、必ずはさみは熱湯消毒しましょう。ほかの植物に使ったはさみをそのまま使うと、病原菌を誘引してしまうかもしれません。
きゅうりを摘心(摘芯)しないとどうなる?
摘心を行わなければ、つるや葉は好き放題伸び、花も咲きたい放題咲きます。自然でよさそうに思えるかもしれませんが、親づるが育たないうちに実がなると、その先成長するために必要な栄養を取られてしまいます。結果、収穫量が減ったり、栄養の偏ったきゅうりに成長したりしてしまうのです。
また、成長の早いきゅうりは葉も大きくたくさん生えるので、摘心しないでおくと風通しや日当たりが悪くなります。空気が流れない、日当たりが悪く育ちにくいといった状況では、うどんこ病になったり、ウリハムシに食われたりします。しかも摘心しないと細かなところが見えづらいため、発生した病害虫に気づきにくいのです。
きゅうりの摘心(摘芯)まとめ
おいしいきゅうりをたくさん作るためには、摘心はとても重要です。親づるをカットすれば子づるが、それをカットすれば孫づるが育ちます。伸ばす力を抜きたいときは、つるを放任します。上手に摘心して、たのしくきゅうり栽培をしましょう。
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