ナデシコは、紫色やピンク色の花を咲かせる多年草で、花壇の寄せ植えだけでなく切り花としても人気の高い植物です。カーネーションやカスミソウなども「ナデシコ科」に分類されており、優しい香りが楽しめます。
園芸部類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 10cm〜80cm |
花の色 | ピンク、白、赤、紫、複色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
特性・用途 | 常緑性、開花時期が長い、花壇の寄せ植え、切り花 |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
ナデシコは、世界中に約300種類もの品種が分布している多年草です。こぼれ種で次々と増えていく性質があり、花壇の寄せ植えやグランドカバーなどに利用されています。地面を這うように成長する品種や草丈を高く伸ばす品種など、自分好みのナデシコを探すのも楽しみのひとつです。
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カワラナデシコは、花弁の先端に深い切れ込みが入っているのが特徴です。繊細な咲き姿を楽しめるのが魅力で「秋の七草」としても親しまれています。
花色 | ピンク、白、複色 |
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草丈 | 30cm〜80cm |
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ムシトリナデシコは「ハエトリナデシコ」や「ムシトリバナ」「コマチソウ」とも呼ばれている品種で、直径1cmほどの花弁を5枚つけるのが特徴です。花弁が粘着質なため、小昆虫が花弁にくっつく様子から「虫取り撫子」と呼ばれています。
花色 | 白、紅、濃いピンク |
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草丈 | 30cm〜60cm |
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植え付け時期 | 4月〜5月、9月〜10月 |
植え替え時期 | 4月〜5月、9月〜10月 |
肥料の時期 | 4月〜6月、9月〜10月 |
剪定の時期 | 6月〜8月 |
花が咲く時期/開花時期 | 4月〜10月 |
ナデシコは、地植えでも鉢植えでに育てられます。花壇の寄せ植えにする場合は、草丈が80cmほどまで高くなるため、ほかの植物の後ろ側へ植え付けましょう。地面を這うように成長する品種は、グランドカバーにおすすめです。プランターの場合は、株間を15cm〜20cmほどあけて植え付けてください。
ナデシコは、日当たりと風通しのよい場所で管理してください。日当たりの悪い場所で育てると、花付きが悪くなったり、葉が黄色く変色したりします。また葉が密に茂るため、風通しのよい環境で育て、株が蒸れるのを予防しましょう。
ナデシコは排水性の高い用土で育てます。市販されている「草花用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んでから、少量の苦土石灰を加えた用土を使用してください。地植えにする場所が粘土質の場合は、山砂や腐葉土をすき込んで、水はけをよくしてから植え付けましょう。
地植えでナデシコを育てている場合は、降雨のみで十分です。水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾いてからたっぷりと水やりをしましょう。多湿が苦手なため、土が湿った状態が長く続くと枯れる恐れがあります。受け皿に溜まった水はすぐに捨てて、土が乾きやすいように管理してください。
ナデシコは、開花中に肥料切れを起こさないようにするのがポイントです。開花時期の4月〜10月にかけて、緩効性の置き肥を1カ月に1回〜2回程度施してください。7月〜8月に肥料を与えると株が弱ったり枯れたりするため、真夏日は避けて肥料を施しましょう。
アブラムシは、年間を通して発生しやすく、集団で寄生する性質をもつ害虫です。ナデシコの成長に必要な栄養分を吸汁するため、ナデシコが枯れる恐れがあります。発見したらすぐに殺虫剤を散布して駆除しましょう。
灰色カビ病は、ジメジメした環境で育てると発生しやすいカビが原因の病気です。感染した部分が灰色の楕円形状に変色するのが特徴で、放っておくと腐敗が始まり、悪臭を放つようになります。感染した部分は薬剤を散布しても治せないので、ほかの部分への感染を防ぐためにも、早めに取り除いてください。
ナデシコは花後に花がらを放置すると、カビが発生しやすくなります。病害虫被害を受ける原因となるため、花が終わった部分を剪定しながら育てましょう。
ポット苗のナデシコを購入する場合は、葉につやがあり、花芽のたくさんついている苗を選びましょう。
ナデシコは、植え付けと同じ4月〜5月か9月〜10月に植え替えます。土についている古い用土を落としてから、ひと回り大きな鉢に植え替えてください。
植え替えは必要?
地植えの場合は植え替えの必要はありませんが、鉢植えの場合は根詰まりを防ぐために、1年〜2年に1回は植え替えましょう。
ナデシコは耐寒性が強く-15℃まで耐えられるのが特徴です。しかし、雪や霜に当てると株が弱ってしまったり、葉が傷んでしまったりするため、マルチングをしてから冬越しさせましょう。
ナデシコは4月〜5月か、9月〜10月に挿し木で増やしていきましょう。健康に育っている若い茎を15cmほどの長さに切り取り、挿し穂を作ります。赤玉土などの挿し木用の用土に挿し穂を挿し、水切れに注意しながら発根まで日陰で管理してください。
出典:写真AC