インパチェンスは、ピンク色や白色、オレンジ色や赤色など、さまざまな色の花を咲かせる一年草です。草丈が低く、花壇の寄せ植えやグランドカバー、ハンキング仕立てなど、自分好みの育て方ができます。
園芸部類 | 草花 |
形態 | 一年草 |
樹高・草丈 | 10cm〜40cm |
花の色 | 白、赤、ピンク、オレンジ、紫、複色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 開花時期が長い、初心者向け、寄せ植え、ハンキング |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
インパチェンスは、一重咲きや八重咲きなど、園芸品種がたくさん販売されています。耐寒性が弱く、日本では冬を越さずに枯れてしまうため「一年草」に分類されていますが、室内の暖かい場所や温室で管理すれば、冬越しが可能です。
インパチェンスの花言葉は?
インパチェンスには「鮮やかな人」「強い個性」という花言葉がついています。色とりどりの鮮やかな花を咲かせる様子からつけられた花言葉です。
八重咲きインパチェンスは「バラ咲き品種」とも呼ばれています。八重咲きの中でも「カリフォルニアローズ・フィエスタシリーズ」がとくに人気で、名前のとおりバラのように立派な咲き姿が特徴です。
一重咲きインパチェンスは、薄くて繊細な花弁を咲かせる品種です。白色や薄紫色など、花色が豊富で、夏の花壇に彩りを添えてくれる植物としても親しまれています。
植え付け時期 | 4月〜5月 |
種まき時期 | 4月〜5月 |
肥料の時期 | 6月〜9月 |
剪定の時期 | 6月〜8月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5月〜11月 |
インパチェンスの植え付け時期は?
インパチェンスの植え付けは、4月〜5月に行います。耐寒性が弱いため、暖かくなってきた春頃に植え付け、冬がくる前に咲き終わるように育てるのが理想です。
インパチェンスの開花時期は?
インパチェンスの開花時期は5月〜11月で、次々と花を咲かせてくれるのが魅力です。花がら摘みをこまめに行うと、開花が促されます。
インパチェンスは、地植えでも鉢植えでも育てられます。花壇の寄せ植えにする場合は、草丈が低いのでほかの植物よりも前側に植え付けましょう。プランターや鉢植えにする場合は、株間を15cm〜20cm程度あけて植え付けてください。茎を長く伸ばすため、ハンキングバスケットに植え付けて、壁掛けにするのもおすすめです。
インパチェンスは耐陰性があり、ほかの植物が育ちにくい半日陰でも育てられます。しかし、全く日光が当たらない場所で管理すると、花付きが悪くなったり、葉が黄色く変色したりするので注意しましょう。そのため室内で育てる場合でも、適度に日光が差し込む窓辺で管理してください。
インパチェンスは、水はけと水もちのよさを兼ね備えた用土で育てます。市販されている、草花用の培養土を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだ用土に、少量のピートモスや堆肥を加えた用土を使用してください。
インパチェンスは乾燥に弱く、地植えで育てている場合でも、降雨だけでなく毎日しっかりと水やりをするのがポイントです。葉が黄色や茶色に変色していたり、茎がしだれていたりする場合は、水切れを起こしている可能性があります。鉢植えの場合は、土の表面が乾ききる前にたっぷりと水やりをしてください。
上手な水やりのコツは?
インパチェンスの花弁はとても繊細なため、水を直接かけると花弁が落ちてしまう恐れがあります。株元に優しく水をかけ、花弁に負担をかけないようにするのがコツです。泥跳ねを起こすと、べと病などの病気に感染する恐れもあるので、ゆっくりと水を与えてください。
6月〜9月にかけて、肥料切れを起こさないように管理しましょう。インパチェンスは開花時期が長く、肥料切れを起こすと花付きが悪くなります。緩効性の置き肥を株元に適量施すか、1週間〜2週間に1回程度、液体肥料を与えてください。植え付けの用土に元肥として、緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおいても構いません。
アブラムシは、年間を通して発生しやすい害虫です。葉や茎に集団で寄生し、インパチェンスの成長に必要な栄養分を吸汁します。発見したら、すぐに殺虫剤を散布して駆除しましょう。光り物が苦手な性質を利用して、園芸用のシルバーテープを張り巡らせておくと予防ができます。
ハダニは、やや乾燥した環境で発生しやすい害虫です。葉の裏側などの見つけにくい場所に寄生するため、発見が遅れると大量発生している可能性があります。水が苦手なため、定期的に葉水を行い、ハダニの発生を予防しましょう。
灰色カビ病は、カビが原因で発生する病気です。梅雨時期などのジメジメとした季節に発生しやすく、感染した部分が灰色の楕円形状に腐敗していきます。放っておくと悪臭を放つようになるので、ほかの部分への感染を防ぐためにも、早めに切り取って処分してください。
インパチェンスは次々と花芽をつけて、たくさんの花を咲かせるのが特徴です。花後に花がらを放置すると、花芽がつきにくくなるため、適度に花がら摘みを行いながら管理しましょう。また、花が枯れた部分をそのままにしておくと、カビが発生しやすくなるので注意が必要です。
インパチェンスの種まきは4月〜5月が適期です。種まきの前にあらかじめ用土を濡らしておくと、種まき後の水やりで種が流れてしまうのを防げます。インパチェンスの種は「好光性」のため、光を浴びないと発根しません。上手に発芽させるには、種まき後に土を被せないのがポイントです。
インパチェンスをポット苗の状態で購入する場合は、葉の色が濃く、つやのある苗がおすすめです。株元までしっかりと葉が生えており、花芽のたくさんついている苗を選びましょう。葉の裏側までチェックして、病害虫被害を受けていない苗を購入してください。
インパチェンスは冬に枯れてしまう「一年草」のため、植え替えの必要はありません。
インパチェンスの剪定は6月〜8月に行います。茎が伸びすぎている部分や、葉が込み入っている部分を切り戻し剪定していきましょう。ひと通り開花が終わってから、株の半分程度まで思い切って切り戻しておくと、秋頃に二番花が開花します。
インパチェンスは耐暑性が強く、夏でも元気な咲き姿を楽しめます。綺麗な咲き姿を保つために、夏がくる前に剪定をして草姿を整えておくのがおすすめです。
インパチェンスは寒さに弱く、日本の環境で冬越しさせるのは難しいといわれています。基本的には一年草扱いとなり、冬越しさせる必要はありません。しかし、株を維持したい場合は、暖かい室内や温室で冬の間管理すればが冬越しが可能です。屋外での冬越しはできません。
インパチェンスは挿し木で増やしましょう。健康に育っている茎をカットして、15cm〜20cmほどの長さで切りそろえます。赤玉土などの挿し木用の用土に挿して、風通しのよい日陰で管理してください。水切れを起こさないように育てると、2週間ほどで発根します。
挿し木を成功させるコツは?
インパチェンスの茎はとても柔らかく、強い力を加えるとすぐに折れてしまいます。挿し穂として使用する場合には、あらかじめ土に植え穴をあけておき、後から土を寄せるようにして固定しましょう。
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参考価格: 3,980円
白色やピンク色の花を咲かせるインパチェンスの花苗です。花もちがよく、花壇に明るい印象を与えてくれます。育て方も簡単で、ガーデニング初心者向けの植物です。
花色 | 白、ピンク、紫、 |
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おすすめ度 | ★★★★★ |
出典:写真AC