園芸部類 | ラン |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 30cm~100cm |
花の色 | 赤・白・ピンク・オレンジ・黄・紫・緑・複色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 常緑性・開花期が長い |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
エピデンドラムは、中南米に広く自生しているランの一種です。野生のものは約1mの高さにまで成長しますが、品種改良によって鉢植えにピッタリなサイズのものも多く出回っています。700以上の品種があり、花の形状や咲き方はさまざまです。細長い茎の先に小さな花が球状に集まって咲くのが特徴で、鉢植えや切り花などに人気です。
エピデンドラム属ピーチバレードリーム
参考価格: 1,650円
ピーチバレードリームは、ほかのエピデンドラムに比べてコンパクトで、きれいなサーモンピンク色の花を咲かせる品種です。ボール状に咲くため存在感があり、お茶の席の花としても人気が高いです。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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花色 | サーモンピンク |
エピデンドラムピンクパール
参考価格: 2,000円
ピンクパールは、キラキラと光るようなピンク色が特徴の品種です。分岐性が高く、花芽の先端から次々に花を咲かせるため、長く楽しめるのが魅力です。難しい手入れは必要なく、家庭でも簡単に育てられます。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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花色 | 光沢のあるピンク |
植え付け時期 | 4月~6月 |
植え替え時期 | 4月~6月 |
肥料の時期 | 4月~9月 |
開花時期 | 12月~8月(品種による) |
エピデンドラムは暖かい環境を好みます。寒いと休眠状態になり、5℃以下になると枯れる危険性が高まります。植え付けは完全に暖かくなった4月~6月にしてください。開花時期は品種によってさまざまですが、全体的に開花期間が長く、短くても3ヶ月以上は咲き続けます。
エピデンドラムは夏は日当たりのよい場所に、冬は暖かい室内に移動させる必要があるため、基本的には鉢植えで育てましょう。
エピデンドラムは日光を好みます。暑さに強く日をよく浴びることで花つきや成長がよくなるため、夏場は日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。真夏日が続くときに限って、葉焼けを防ぐため遮光ネットで日よけ対策をしてください。11月以降は気温が下がるため室内の日当たりのよい場所で育てましょう。
エピデンドラムは水はけのよい用土を好みます。素焼きの鉢で育てる場合は水苔を、プラスチックプランターや化粧鉢で育てる場合は細かめのバーク堆肥を使用しましょう。いずれも鉢底には、水はけをよくするために鉢底石や発泡スチロールを敷いてください。鉢植え以外にも、水苔を使用した苔玉としても育てられます。
水苔はどうやって使うのでしょう?
水苔250gに対して水1Lの割合で、一晩水に浸しておきます。翌日軽く絞って、根の周りをおおうように置いて使います。
夏場は湿り気味に管理します。鉢内が濡れていても、毎日水を与えましょう。冬場は休眠中で水をあまり必要としないため、乾燥気味に管理します。土が完全に乾いてから、さらに数日待って水やりしましょう。乾燥がひどいときは、葉に霧吹きで水をかけて対応してください。春と秋は、土表面が乾いたタイミングで水やりしましょう。
株が成長すると、株の根元の上部から気根がでてきます。空中にある根の部分にも、忘れずに水やりしましょう。春~秋にかけては、水切れを起こすと花の形状やつきが悪くなるため注意してください。
春に植え付ける際に、元肥として株元に油粕を置くか、緩効性化成肥料を与えてください。エピデンドラムは開花期間が長い植物なので、4月~9月にかけては、1週間に1回の頻度で液体肥料を与えましょう。ラン専用の肥料を使用するのも手軽でおすすめです。
エピデンドラムにつきやすい代表的な害虫は、アブラムシとカイガラムシです。いずれも増えると株が枯れる原因になるため、見つけ次第すぐに取り除きましょう。
エピデンドラムは病気に強い植物なので、特に病気対策は必要ありません。
エピデンドラムは、小さな花を次々に咲かせる植物です。枯れた花をそのままにしておくと、次の花が咲きにくくなるため、花後は枯れたらこまめに取り除きましょう。花柄つみをすることで、花全体の形状が整うメリットもあります。
花柄をつんでもなかなか次の花が咲きません。なぜでしょう?
冬場に寒い場所で管理を続けると、花つきが悪くなります。日光不足も花つきを悪くする原因になるため、一年を通して日当たりのよい場所で管理してください。
エピデンドラムの苗を購入する際は、根の張りがよく全体的にがっしりしているものを選びましょう。品種によって花の咲き方や形状が変わるため、好みのものを選んでください。
エピデンドラムの植え替えは、2年に1回を目安にしましょう。植え替えの最適期は、植え付けと同様に4月~6月です。根詰まりがひどい場合や水苔の状態が悪くなったときは、2年を待たずにその都度植え替えてください。植え替え直後の約2週間は水やりを控えめにし、半日陰で管理しましょう。
エピデンドラムは特に剪定の必要はありませんが、茎がしぼんだ状態になったときには、付け根から切り落としてください。
エピデンドラムは暖かい環境と日光が大好きです。基本的には問題なく夏越しできますが、あまりにも日差しが強い日が続くときは、遮光ネットを使用し日よけ対策をしましょう。
エピデンドラムは寒さが苦手です。5℃以下では冬越しが難しいため、冬場は室内の日当たりのよい場所で管理してください。ただし、冬場の窓際は温度が低くなる場合が多いので、窓から少し離れた位置に置くことをおすすめします。
エピデンドラムの増やし方は、挿し木か株分けが簡単です。
エピデンドラムの挿し木の適期は4月~6月です。挿し穂には、茎の途中から気根が生えている部分を使用します。気根がついている茎を10cm~15cmの長さにカットし、水苔に挿してください。水苔が乾燥しないように注意しながら水やりを続け、根が生えたら一回り大きな鉢に植え替えましょう。
株分けの最適期は4月です。エピデンドラムを掘り起こし、根鉢を丁寧にほぐしましょう。手か清潔なハサミやナイフを使用し、分けられそうな部分で切り分けてください。切り分けたら、それぞれ鉢に植え替えて株分け完了です。花の成長をよくするために、茎が多くついた状態で株分けすることをおすすめします。
エピデンドラム
参考価格: 1,650円
エピデンドラムは小さな花が集まって咲く姿がかわいらしいだけでなく、花立がよく、一株あるとその場がパッと華やかになります。ランの中では育てやすい種類なので、ランを育てるのが初めての人には特におすすめです。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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花色 | ピンク |
出典:写真AC