ミニバラは一年を通して流通する花で、鉢植えにして管理することが多いコンパクトなバラです。極小種の盆栽仕立てや、草花との寄せ植えの素材としてもとても人気があります。
園芸部類 | 花木、鉢花 |
形態 | 落葉性低木 |
樹高・草丈 | 10cm〜1m |
花の色 | 薄紫、白、黄色、ピンク、オレンジ、赤、複色 |
耐寒性 | 強い〜やや弱い(品種による) |
耐暑性 | 普通〜やや弱い(品種による) |
特性・用途 | 香りがある |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
一般的にミニバラと呼ばれるバラは、四季咲き性で葉が小さく花は小輪系の品種が多く、色は豊富ですが香りはやや弱い傾向があります。通常のバラと同じく品種改良が盛んで、ボリュームある花やアンティークカラーなど、毎年のように新しい種類が増えています。
ロサキネンシスミニマ
— Green Man's Garden (@greenman_HSK) May 19, 2019
咲いたー
バラに四季咲きをもたらしたコウシンバラの仲間で、ミニチュアローズの親になったとされるバラです。#弘前#オープンガーデン pic.twitter.com/0Hiupasrvd
ロサキネンシスミニマは中国原産の小型のオールドローズで、ミニバラの親として知られている品種です。性質は木立ち性ですが丈はコンパクトで、小さなピンクの花を数多く咲かせます。
■ミニバラ■四季咲きガーデンローズグリーンアイス4号鉢植
参考価格: 898円
ミニバラの代表的品種で、病害虫に強く育てやすさが特徴です。花色が白から薄ピンクになり薄緑色へと美しく変化します。
おすすめ度 | ★★★ |
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サイズ | 4号(直径12cm) |
バラの苗/[20年9月中下旬予約]姫バラ:ワンダーファイブ3.5号ポット
参考価格: 500円
花の大きさが1cmほどの極小輪系ミニバラです。ワンダーファイブは寒さに強く、冬は濃いピンク・夏は薄いピンクの花色の変化が楽しめます。
おすすめ度 | ★★★ |
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サイズ | 3.5号ポット(直径10.5cm) |
植え付け時期 | 春または秋 |
植え替えの時期 | 11〜2月 |
肥料の時期 | 春から秋 |
剪定の時期 | 初夏または冬 |
花が咲く時期/開花時期 | 4〜11月頃 |
ミニバラの植え付け時期は?
ミニバラのポット苗はほぼ一年中販売されていますが、植え付けの適期は春と秋です。春と秋は屋外でしっかりと日に当てて、花芽をたくさん開かせましょう。
ミニバラの開花時期は?
開花時期は4〜11月の主に春と秋です。四季咲き性とはいいますが、一年中花が咲くわけではありません。暑さの厳しい真夏は花を咲かせず株を休ませて、秋の開花を促します。
ミニバラの栽培適期は開花時期と同じく春〜秋の4〜11月です。四季咲き性のミニバラですが、つぼみをつける時期は春の4〜6月と秋の9〜10月が目安です。植え付け時期も春と秋をおすすめします。植え替えは休眠中の冬に行うのが理想的ですが、寒冷地では春先でも大丈夫です。
ミニバラの栽培方法はプランター・鉢植えがおすすめですが、庭植え(地植え)も可能です。特に庭植えの場合は病気や害虫の予防対策に、株元をマルチングして泥はねを防ぎをましょう。鉢は通気性のよい素焼きやテラコッタ・駄温鉢などがおすすめです。
ミニバラの栽培は室内も可能ですが、できる限り屋外で管理します。日当たりのよい場所で花芽をたくさん作り、徒長や葉が枯れ落ちるのを防ぎます。
鉢植えのミニバラは、季節に合わせて最適な場所に移動して育てます。春は日当たりよく、梅雨や秋には長雨の当たらない屋根下で、冬の寒さに弱い品種は室内で管理します。
ミニバラの葉が黄色く枯れて落ちるのはなぜ?
ミニバラの葉が黄色く枯れ落ちる原因は、日照不足・高温・肥料過多などが考えられます。11月ごろであれば自然な生理落葉です。室内で育てる場合は、午前中によく日が当たる場所に置きます。真夏の高温期は風通しのよい明るい日陰や室内に移動しましょう。肥料をたくさん与えれば花がたくさん咲くわけではありません。肥料は適量を守って与えます。
鉢植えのミニバラの用土には、適度な水持ちと通気性が大切です。市販のミニバラの専用土やバラの土、花の土が最適です。用土を配合する場合は、赤玉土の小粒6:腐葉土3:完熟堆肥1の割合がおすすめです。
鉢植えでも花をたくさん咲かせるポイント
ミニバラの栽培にはメリハリをつけた水やりを心掛けましょう。土がしっかりと乾いてから、底から溢れるぐらいたっぷりと株元に水を回しかけ、受け皿の水は捨てます。夏は早朝と夕方に、土の乾き具合に応じて水やりします。ミニバラには、葉水は不要です。
ミニバラの肥料は、花の固形肥料やバラの専用肥料を与えます。成長期の春〜秋には1カ月おきのタイミングをおすすめします。四季咲き性のミニバラを鉢植えでたくさん咲かせるには、肥料で栄養を補うのが大切です。肥料は株を丈夫にして、病気や害虫への抵抗力を高めます。夏の高温期は即効性の高い液体肥料や活力液も役立ちます。
ミニバラの栽培で気をつけたい害虫は、アブラムシやハダニ・カイガラムシです。葉や茎・新芽に寄生して吸汁します。アブラムシは病気を媒介するので、見つけたら捕殺して殺虫殺菌剤で駆除と予防をします。
ミニバラの栽培で気をつけたい病気は、うどんこ病や黒星病です。特にミニバラのうどんこ病は、毎年繰り返し発生するしつこい病気です。薬剤耐性があり農薬が効きづらいので、2〜3種類を使い回すローテーション散布を試すのがおすすめです。
花が咲き終わったらすぐに花がらを剪定します。苗が若いうちは開花前に剪定して、室内で切り花として楽しむのもいいですね。
育てやすく花付きのよいミニバラの花苗は、春か秋に購入するのがおすすめです。品種名のないカラフルなミニバラ苗は通年販売されています。葉がたくさん出ていて色ツヤがよく、病気や害虫の発生がない苗を選びましょう。
バラ苗 マリーヌ 国産新苗植え替え河本オリジナル角鉢6号 四季咲き中輪 ピンク系 河本バラ園 ローズドゥメルスリーシリーズ
参考価格: 4,400円
ミニバラの購入先でおすすめなのは、バラ苗を専門に扱っているショップです。オリジナルの肥料や用土・園芸ツールが同時に購入できて、育て方のノウハウなども紹介されています。ここで紹介している品種は四季咲きの中輪系ですが、春や秋にミニバラの品種が多くなり、流通に適さない真夏や真冬は商品量が減ります。
おすすめ度 | ★★★ |
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ミニバラを上手に管理して、たくさん花を咲かせるポイントが剪定です。春の花後の間引き剪定と秋の花後の切り戻し剪定できれいな樹形をキープしましょう。
間引き剪定は春に伸びた枝葉を間引いて蒸れを防ぎ、猛暑の時期を風通しよく夏越しさせる作業です。混み合った枝の数を減らしていくのがポイントで、枝の付け根近くで剪定して枝数を整理します。開花時期の早い暖地では梅雨前に行うのもおすすめです。剪定後は肥料や活力液を与えて、秋の開花を促します。
切り戻し剪定は乱れた樹形を整える、冬越しのための作業です。徒長枝や内向きに伸びた枝を剪定して、全体をコンパクトに切り戻します。花後も葉が緑のうちはそのままにして、落葉後の剪定でも大丈夫です。秋の剪定後は休眠するので、肥料は必要ありません。
ミニバラの植え替えは1〜2年に1回、休眠時期か春先に行います。古い土を入れ替えて根と株の成長を促します。根鉢をいじらない鉢替えは真夏と真冬以外いつでも可能です。
ミニバラは暑さ寒さに強い品種もありますが、真夏の強い日差しで葉焼けすることもあります。半日陰や直射日光の当たらない屋根下などに移動して、つぼみは剪定して風通しよく夏越しさせましょう。
ミニバラは冬は落葉して休眠します。秋の開花後か落葉後に、切り戻し剪定で樹形を整えて冬越しさせましょう。寒さに弱い品種は気温15〜18℃を目安に、室内に移動して昼間は日が当たる涼しい場所で管理します。
バラの増やし方には挿し木と接ぎ木がありますが、より手軽で成功率の高いミニバラの増やし方が挿し木です。時期は6〜7月が最適で、その年に芽吹いた勢いのある枝を挿し木にするとよいでしょう。
出典:Unsplash