うどんこ病とは
うどんこ病はバラなどの花木やいちご・きゅうりといった野菜など、いろいろな植物に被害が発生する菌が原因の病気です。初めの被害としては葉っぱの表面に、白い粉状の斑点が現れます。そのまま放置すると菌が増えて、全体が真っ白くなりやがて枯れてしまう病気です。つぼみや花・新芽や茎にも被害が出ます。
しつこく繰り返し発生する
うどんこ病の原因菌はバラや宿根草などの植物に寄生して越冬するため、一度被害が出ると自然治癒することなく毎年繰り返して発生します。主なうどんこ病の発生時期は春と秋、季節の変わり目に殺菌剤で早めに予防するのがポイントです。人体への被害はありませんが、うどんこ病のついた野菜を食べるのはやめましょう。
原因は薬の使い方?
うどんこ病の被害は繰り返し発生するだけでなく、種類の多さも薬が効きづらい原因のひとつです。バラやいちご・きゅうりでは、同じうどんこ病でも原因菌がそれぞれ違います。「でも薬が効かないから」といって、何度も殺菌剤をスプレーしていませんか?実は殺菌剤の使い方が、逆に効果を弱める原因になっているのです。
殺菌剤の系統について
農薬についての情報を発信している農薬工業会では、病気の原因となる菌やウィルスに効く殺菌剤を薬の作用性(はたらき)によって系統を分類しています。特に薬の効果が出にくいといわれるうどんこ病の対策には、系統別に薬をいくつか選んで順番に使っていく「ローテーション散布」を推奨しています。
同じ作用の殺菌剤に繰り返してさらされると耐性菌が増殖しやすくなります。病原菌は生育に好適な条件においては急速に蔓延するので、殺菌剤の防除効果が急に低下して、作物の収量や品質に影響します。異なる作用の殺菌剤とローテーション散布すると、耐性菌の密度を低下させることができます。
対策のカギは「薬剤耐性」を抑える
同じはたらきの薬を使い続けていくと、薬が効かなくなる「薬剤耐性菌」に変化してしまいます。この薬剤耐性を抑えるのが、「ローテーション散布」です。薬剤耐性はアブラムシなどの害虫にも発生するので、殺菌剤と殺虫剤のローテーション散布は、プロの農家や生産者さんも実践しています。少ない回数でより効果を高める、人体や環境にやさしい方法ですね。
でも「農薬工業会」のデータは、難しい薬品名や馴染みのない言葉ばっかり!私には「ちょっと何言ってるのか、わからない!」
ボタ爺
そこでじゃ!園芸店やホームセンター・ネットでも購入できる、家庭用殺菌剤をうどんこ病に特化して、系統別にわかりやすく紹介していくぞ!
うどんこ病におすすめ!殺菌剤系統【SDHI剤】
①【アース製薬/殺虫殺菌剤】スターガードプラスAL
アース製薬 アースガーデン スターガードプラスAL 1000ml
参考価格: 991円
花や野菜・庭木や果樹に使える、浸透移行性の殺虫殺菌スプレー剤です。うどんこ病の予防と発生時期の治療の両方に効果があります。使用前に容器をよく振ってから、葉や茎にスプレーしましょう。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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容量 | 1,000mL |
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殺菌成分 | ペンチオピラド |
適用 | バラ、きゅうり 他/3回以内 |
出典:Unsplash