マリーゴールドの育て方
夏の暑い季節も元気に咲く、丈夫で育てやすい植物として人気があるマリーゴールド。ここからは育て方について、植え方や植え替え方法に加えて肥料や水やり方法なども解説していきます。
育て方のポイント①植え付け時期と場所
マリーゴールドの植え付けに最適な時期は、種で育てるか苗で育てるかによって多少違ってきます。種まきで育てる場合は3~5月頃、苗で育てる場合は4~6月頃が適しています。また、植え付け場所は日当たり・水はけのよい場所が最適です。
ボタニ子
育て方のポイント②土づくり
マリーゴールドは有機質の土を好みます。植え付けの1~2週間前に土づくりをしておきましょう。鉢植えやプランター栽培であれば、市販の「花と野菜用の培養土」を利用すると便利です。
マリーゴールドに適した土づくりのポイント
- 配合する場合「赤玉土7:腐葉土3に緩効性の肥料」を目安に土づくり後、1週間ほどそのまま休ませておきます
- 花壇に地植えの場合「掘り起こした花壇の土に腐葉土を3割ほどと緩効性の肥料」を混ぜ、1週間ほど休ませてから使います
- あらかじめ肥料が配合されている市販の培養土を使う場合、肥料の追加は不要です
育て方のポイント③水やり
マリーゴールドは水気の多い湿った環境がとても苦手です。鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。地植えの場合、暑さが厳しい季節以外は雨水のみでよく水やりは不要です。乾燥しやすい季節は朝と晩の2回、涼しい時間帯に水やりをするようにしましょう。
育て方のポイント④肥料
開花時期が長い植物なので、定期的な肥料やりが必要です。鉢植え、地植えともに月に1回を目安に化成肥料を与えましょう。さらに鉢植えは2週間に1回を目安に液肥を与えると花つきがよくなります。ただし、苗の植え付け後2週間ほどの期間と夏の暑さが厳しい時期は肥料を控えます。
マリーゴールドの種まきからの育て方
マリーゴールドは苗からでも種からでも育てられる植物です。実際に種から育てる場合にはどのような準備が必要なのでしょうか。種まき方法や発芽後の植え替えについてご紹介します。
ボタ爺
種から育てる場合でも、手順さえしっかり覚えればちゃんと芽を出してくれるはずじゃよ
種まきに適した用土
植物を種から育てる場合には、市販の「種まき専用用土」を利用するのが便利です。自分で配合する場合は「赤玉土5:通気性がよいバーミキュライト5」を目安にするとよいでしょう。
種まきのポイント
- 種まきに適した時期は3~5月頃、梅雨に入る前に済ませましょう
- 発芽温度は約15℃~25℃、順調に育てば1週間ほどで発芽します
- 種まきは晴れた日の午前中に行いましょう
- 種まきの前日に、種を一晩水に浸しておくのを忘れないようにしましょう
- 種まき後にかける土は5mm以下にしましょう
種まきの手順
【事前に準備するもの】
- 種まき専用の用土(もしくは配合した土)
- 種をまくトレーや浅い箱
- 植え替え用の苗ポット
【手順】
- 種は一晩水に浸しておきます※浮いたままの種は使えないので捨ててください
- 種まき用のトレー(または浅い箱)に土を入れて事前に水で湿らせておきます※種を植えてから水やりをすると種が土中深くもぐってしまうため
- 適度な間隔をあけながら種を1粒ずつまきます※区画分けされているセルトレーは区画ごとに1粒ずつまきます
- 種をまき終えたら、種がうっすらと隠れる程度に土をかけます
- 発芽するまで日当たり・風通しのよい場所で管理しますが、土が乾燥しないよう注意しましょう
- 発芽し本葉が4枚ほど出たら育てる鉢やプランター、花壇に植え替えます
ボタ爺
事前に土を湿らせるのを忘れてしまった場合でも、最後に霧吹きで水やりをすれば大丈夫じゃよ!
花壇やプランターに直接種をまく直まき
直接育てたい場所に直まきも可能です。その際は、種をまく間隔をじゅうぶんとるようにしましょう。1つの穴に2~3粒の種をまきますが、無事に発芽したら生育が悪い芽は間引きするのがポイントです。無理に引き抜こうとせず、清潔なハサミで根元から切り落とすようにしましょう。
発芽しない場合の原因と対策
まいた種が発芽しない主な原因は「日光と水やり」の2つが考えられます。日当たり状況によっては発芽温度にとどかず発芽しない種もでてきます。直射日光を当てる必要はありませんが、天候や気温によって日当たり状況を管理するようにしましょう。また、水やりは乾かし過ぎてもやり過ぎても発芽しません。基本は土が乾いたら水やりをすることです。
ボタ爺
種にも寿命があってのう、古い種からは芽が出ないこともある。まいた種すべてから発芽するわけではないんじゃよ
マリーゴールドの苗からの育て方
ここからは、マリーゴールドを苗から育てる場合の植え方やポイントを「鉢植えの植え方」と「地植えの植え方」に分けてご紹介します。
鉢植えの植え方の手順
- 鉢やプランターに鉢底ネット→鉢底石→土の順に入れていきます
- ポットから苗を取り出しますが、根を傷めないように気をつけましょう
- ポット苗の根が詰まっている場合は軽くほぐし、細い根や傷んでいる根は切りましょう
- 複数株植える場合は、株と株の間を15~20cmほどあけて植えていきます
- 苗を植え終わったらたっぷりと水やりをして、根が落ち着くまで1~2週間は風通しのよい日陰で管理し、その後日当たりのよい場所に移動させます
鉢植えでの植え方のポイント
- 植え替えは、市販の苗や種から育てた苗ポットより1~2回り大きめの鉢に植え替えます
- 6号鉢で2~3苗、60cmプランターで4~6苗を目安に、育てる品種によって鉢の大きさを決めるとよいでしょう
- 土は鉢いっぱいに入れずに、必ず鉢のフチから2~3cmのウォータースペースをとりましょう
地植えの植え方の手順
- 植え付け間隔は小型品種で15~20cm、大型品種で25~30cmほどあけるようにしましょう
- 植え方は、まず植える場所を決めて植え穴を10cmほどの深さに掘ります
- ポットから苗を取り出し根が詰まっていたら根切り処理を行います
- 株元に水が溜まらないように周囲より少し高めに植えるようにしましょう
地植えでの植え方のポイント
- 植え替える前に土づくりをして、マリーゴールドに適した土壌にしておきましょう
- 土づくりの段階で日当たり・水はけ・風通しのよい場所を選んでおきましょう
- 植え方のポイントは、水はけをよくするために周囲より少し高めに株元がくるように植えることです
ボタ爺
次ページからは、管理方法や増やし方についての解説じゃよ
寒冷地では適期の5月でも霜が降りる地域があります。霜が降りる季節以降まで待って植え替えるようにしましょう!