マリーゴールドの管理方法
ここからは、マリーゴールドの管理方法についてご紹介していきます。日々行う手入れや花が咲かない、葉が枯れるなどの原因と対策について解説しています。
鉢やプランターの置き場所
鉢植えの場合も花壇に地植えするのと同じく、日当たりと風通しのよい場所で管理します。コンクリートへの直置きは鉢ごと乾燥しやすく水枯れを起こしやすいので避けましょう。
切り戻し剪定
マリーゴールドは丈夫な植物ですが、水はけや風通しが悪いと病気になりやすいです。長期にわたる開花時期に花つきをよくするためにも、定期的な切り戻し剪定が必要です。切り戻し剪定は株の徒長も防ぎます。
切り戻し剪定のポイント
切り戻し剪定に最適な時期は梅雨明け頃です。暑い季節が始まる前に、株の半分くらいまで思い切って切り戻し剪定します。また、9月頃にも切り戻し剪定を行うと晩秋までの花つきがよくなります。
ボタニ子
小さい株の場合は、上から3分の1くらいの高さで切り戻し剪定しましょう
間引き剪定のポイント
間引きとは種から育て発芽した後に、元気な苗の成長をうながすために、生育の悪い芽を取り除く作業を指す他に、混みあっている株の枝や茎、葉を切り落とす剪定方法を指します。マリーゴールドは風通しのよい環境を好みますので、こまめに間引き剪定を行いましょう。
花がら摘みはこまめに行いましょう
終わった花をこまめに摘まないと風通しが悪くなり病気になりやすいです。また、終わった花はそのままにしておくと種ができてしまうため、花つきが悪くなります。間引きと同じように、花がら摘みもこまめに行うようにしましょう。
花が咲かない原因と対策
花が咲かない原因はいくつか考えられますが、主には日光不足や風通しの悪さが原因なことが多いです。日当たりのよい場所で育てていても、切り戻しや間引き剪定をしないと株が混みあって日光がよく当たりません。切り戻しや間引き剪定は風通しもよくするので定期的に行いましょう。
ボタ爺
開花時期が長い植物は肥料が足りなくなって花が咲かなくなることもあるんじゃ。元気に花が咲いている時期は、肥料を切らさないように気をつけるんじゃよ
葉が枯れる原因と対策
葉が枯れる主な原因は病気や害虫です。マリーゴールドは病害虫には強い方ですが、蒸れた環境が続くと病気や害虫被害にあいやすくなります。乾燥気味に育てる植物ですが、水枯れによっても葉が枯れることがあります。鉢植えでは、夏場は特に水枯れを起こしやすいので気をつけましょう。
マリーゴールドの増やし方
マリーゴールドの増やし方は簡単で、種からでも挿し木からでも増やせます。ここからは種からと挿し木からの増やし方についてご紹介します。種から増やす場合に必要な種の取り方もご説明します。
種の取り方と増やし方
種からの増やし方は種を採取するところから始まります。種の取り方ですが、終わった花を摘まずにそのままにしておくと種ができます。花が終わって茶色く変色してきたら、花ごと摘み取りそのままよく乾燥させます。種まきの適期であればいつでも種をまいて増やせます。しばらく使用しない場合は、花ごと茶封筒や紙の袋に入れて湿気のない場所で保存しておきましょう。
種からの増やし方の詳しい手順は、前述の「種まきでの育て方」を参照してくださいね!
挿し木での増やし方
マリーゴールドは挿し木で増やすこともでき、事前に挿し木の準備が必要です。挿し木での増やし方の詳しい手順や植え方は以下の通りです。
挿し木の準備と増やし方の手順
- 花やつぼみのついていない茎を10cmほどの長さで切って挿し木を作ります
- 茎の下部分の葉は切り落としておきます
- 切り口を2~3時間水につけて水揚げします
- 事前に湿らせておいた土を入れたポットや鉢に挿しこみます
- 根がでるまで2週間ほど、日陰で乾燥に注意しながら管理します
- 根がでたら日当たりのよい場所に移し、本葉がでるまで管理します
- 本葉が数枚(2~4枚)でたら、一回り大きな鉢か花壇に植え替えます
ボタ爺
挿し木を軽めに引っ張ってみて、抵抗があれば根がでている証拠じゃよ
マリーゴールドの寄せ植え
マリーゴールドは他の植物との寄せ植えに最適な植物です。防虫効果が期待できることからコンパニオンプランツとして欠かせない植物ともいわれています。
寄せ植えに相性がよい植物
野菜ではトマトやきゅうり、大根などがおすすめです。野菜を育てる際の天敵でもあるセンチュウやアブラムシなどの害虫を寄せつけない効果が期待できます。草花ではベゴニアやサルビア、アイビーなどがおすすめです。
寄せ植えの植え方のポイント
- 開花時期や生育環境が似た植物を組み合わせましょう
- 植え方は草丈の低いものを前側にするのがポイントです
- 野菜苗との寄せ植えは苗の間に植えていくのがポイントです
マリーゴールドに多い病害虫
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病害虫には強い植物ですが、気をつけたい病気や害虫がいくつかあるのでご紹介します。病害虫の発生は普段からよく観察しておくことで早めに対処できます。
灰色カビ病や立ち枯れ病
灰色カビ病は梅雨時期の発生が多く、葉や茎、花に灰色のカビが発生する病気です。定期的な剪定や花がら摘みで風通しをよくすることと、水やりのしすぎに注意しましょう。立ち枯れ病は、苗の植え替え直後に発生することが多く病原菌の感染が原因です。感染しそのままだと株全体が枯れてしまいます。種まきや植え替えの際に清潔な土を使うようにしましょう。病気を発見したらすぐに薬剤を散布します。
害虫ではハダニに注意
ハダニは、葉の裏に寄生する害虫で春から秋にかけて発生します。葉に白い斑点模様がつきクモの巣のような網が確認できます。葉水で予防できますが、見つけ次第薬剤で駆除するようにしましょう。
まとめ
マリーゴールドは種類も豊富でコンパニオンプランツとしても利用できる植物です。開花時期が長く育て方や管理のコツをおさえれば、夏の間も元気に花を咲かせてくれます。花壇に地植えはもちろん、鉢やプランターに寄せ植えしても楽しめる植物です。増やし方も簡単なのでぜひコツを覚えて育ててみてください。
出典:写真AC