秋の花③ ヒガンバナの花言葉と観光名所
毎年、秋のお彼岸のころに突然開花し始め、辺りを真っ赤に染めます。開花日数は一週間ほどですので、開花の時期に見に行くようにしましょう。山の裾野や河原、古寺といった日本のどこの風景にもなじんで美しい景色をつくります。景観に映える赤い絨毯のようなヒガンバナをぜひ見に行ってください。
ヒガンバナとは
ヒガンバナ属ヒガンバナ科の花です。曼珠沙華とも呼ばれ、仏教では悪行を払う花とされています。日本には飢饉のときの食糧にするための植物として中国から入ってきたと言われています。食糧となる根には毒がありますが一日流水にさらすことで消えます。英名はリコリスといい、品種改良によってさまざまな色や形のものがあります。
ヒガンバナの花言葉
彼岸花の花言葉は「あなたに一途」「情熱」「悲しい思い出」です。葉をつけない茎の先に真っ赤な花を咲かせることから、一途な思いや情熱を連想します。また、墓地などにも多く咲くことから悲しみを表す花言葉が生まれました。
9月下旬から10月にかけてが見頃 ヒガンバナの観光名所
羽黒山公園(宮城県)
羽黒山公園は、東北地方で有名なヒガンバナの観光名所です。公園内の丘に赤い絨毯を敷き詰めたような景色が見られます。
巾着田(埼玉県)
ヒガンバナの季節になると西武鉄道高麗駅から巾着田へとたくさんの人が散策しています。ヒガンバナと高麗川を見ながら遊歩道を歩くのも素敵です。
嶺岳寺(長野県)
嶺岳寺は天竜川を望む高台にあります。境内には3万株のヒガンバナが咲きます。赤いヒガンバナのほかに、白や黄色のヒガンバナも咲いています。
矢勝川(愛知県)
半田川沿いに地元の人によって植えられたヒガンバナが約2Kmに渡って咲いています。ヒガンバナだけでなくコスモスの群生も楽しみましょう。
葛城一言主神社周辺〈奈良県)
のどかな田園風景の中に見られるヒガンバナの群生には目をみはるものがあります。葛城一言主神社の近くには九品寺などいくつかの寺社があります。ヒガンバナを見ながら辺りを散策してみましょう。
桂浜園地(滋賀県)
桂浜園地は、琵琶湖の湖畔にヒガンバナの群生地があります。琵琶湖から昇る朝日とヒガンバナが神秘的な景色を作ります。
円照寺(兵庫県)
円照寺は花の寺として有名です。赤いヒガンバナだけでなく、ピンク、紫などさまざまな色のヒガンバナが鑑賞できます。この時期にはスイフヨウ や 萩 、シュウメイギク なども境内で鑑賞できます。
つづら棚田(福岡県)
棚田の畦に沿って咲くヒガンバナは遠くから見ても、近くから見ても美しい景観を作ります。畦道も自由に歩くことができます。
その他の有名な観光名所
古寺や町並み、大自然の中の名所は他にもあります。開花時期が短いので、時期に気を付けて訪れるようにしましょう。
- 常楽寺(栃木県)
- 権現堂公園(埼玉県)
- 宝城坊日向薬師周辺(神奈川県)
- 穴太寺周辺(京都府)
- 多可町(兵庫県)
- 三次市吉舎町辻地区(広島県)
秋の花④ キクの花言葉と観光名所
キクは日本を代表する花です。昔から育てられていますが、品種改良によってさまざまな形や色のものがあります。花屋さんでは一年中見られますが、本来の季節は秋です。大きな展覧会も秋にあります。他の花と違うところは、人が丹精込めてさまざまな形に仕上げたり大輪にしたり、菊人形に仕立てたりして育てているところです。昔から人々の生活に馴染み、愛されてきた花であることがよくわかります。
キクとは
キクはキク科キク属の花です。皇室の家紋にも使われるほど高貴な花で、秋を代表する花と言ってもいいでしょう。江戸時代に品種改良が進み、江戸菊、嵯峨菊、伊勢菊などが誕生しました。それ以降も多くの品種が誕生し、たくさんの愛好家がいます。なかでも苦みの少ない花は食用菊としても栽培されています。
キクの花言葉
菊の花言葉は「高貴」「高尚」「高潔」です。皇室の家紋として使われ始めたのは12世紀後半と言われています。気品に満ちた姿から花言葉ができたと言われています。
赤いキクの花言葉
「あなたを愛しています」
白いキクの花言葉
「真実」
黄色いキクの花言葉
「破れた恋」
10月が見頃 キクの観光名所
きたみ菊まつり(北海道)
約1万5千鉢の豪華な菊が見られます。菊人形や菊花コンクール展など、美しい菊が見られます。休日は縁日や特設ステージでのイベントなども開催されます。
二本松の菊人形(福島県)
菊人形、千輪咲きなども見られます。会期中には4~5回、菊人形の着せ替えの様子も見ることができます。
笠間の菊まつり(茨城県)
明治41年に始まった日本では一番長い歴史をもつ菊まつりです。笹間稲荷神社の境内がメイン会場ですが、市内全体で開催されています。約1万株のはなやかな菊を見ることができます。
湯島天神菊まつり(東京都)
東京都内で菊人形が見られる貴重な菊まつりです。菊人形のほか、懸崖、千輪咲など、約2,000株の菊が境内で見ることができます。
日本菊花全国大会(大阪府)
30万本の菊が見られる国内最大級の大会です。日本菊花会主催で、全国各地から多くの方々が訪れることでも知られています。豪華に咲き乱れる数々の菊の美しさは圧巻です。
神戸菊花展(兵庫県)
日本庭園で開催される菊の展覧会です。菊花展の開催時期は、相楽園内にある重要文化財の内部公開もあります。お茶会やコンサートの開催、草花や和菓子などの販売も行われており、庭園での散策も楽しめます。
その他の有名な観光名所
日本を代表するキクの展覧会は他にもあります。ただ地方によっては11月開催の地域もあります。それだけキクは長く観賞できる花ということです。
- たけふ菊人形(福井県)
- 明石公園菊花展覧会(兵庫県)
- 岡山県後楽園菊花大会(岡山県)
- 弥彦菊まつり(新潟県) ※毎年11月1日から約3週間開催されます。
- 西日本菊花大会(福岡県) ※毎年11月1日から3週間開催されます。
まとめ
秋には、花が咲き乱れる春とはまた違った良さがあります。一種類の花が一面に咲き誇る景色には圧倒されます。山や河原を埋め尽くすコスモスやススキ、古寺や田園風景を華やかに演出するヒガンバナ。丹精込めて作り上げられた多数のキクが見られる展覧会など、東京からでも少し足を伸ばせばそんな素敵な風景に出会えます。友達や家族連れで足を運んでみてください。思い出に残る一日が過ごせますよ。
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出典:BOTANICA