タンカンとは？旬の季節や美味しい食べ方、みかんとの違いなどを紹介

先にも述べましたが、大きさはタンカンの方が少し大きめです。見た目の違いとしては、みかんは表面がとてもきれいなのに対し、タンカンはごつごつした手触りをしています。みかんを見慣れている人は、その見た目に驚くといわれているほどです。

みかんの産地といえば、和歌山県や愛媛県を思いつく人も多いのではないでしょうか。タンカンの産地はみかんとは全く違う南国の温かい地域で、鹿児島や沖縄を産地としています。海外では台湾でも栽培がおこなわれています。

柑橘類とされる果物には、似ているものがたくさんあります。スーパーなどで、これは何だろうと思ったことも多いのではないでしょうか。いくつかをピックアップして、タンカンとの違いを紹介していきます。

見た目が一番違うのでわかりやすいのがデコポンです。頭が飛び出たような形をしている特徴があります。正式名称は「不知火」といい、糖度が高く酸味が少ないものしか、デコポンとして出荷できないという決まりを持っています。皮が向きやすく種を持たないので、食べやすいと人気です。

ポンカンは旬の季節がタンカンよりも早く、1月中旬～2月中旬に出荷の最盛期を迎えます。皮が向きやすいので食べやすいのですが、種があるのが特徴です。原産地はインドで、ポンカンの名前の「ポン」はインドの地名といわれています。タンカンのでこぼこした表面は、ポンカン譲りといわれています。

はっさくは、日本原産の柑橘類で、漢字では「八朔」と書きます。外皮も果肉を包むじょうのう膜も厚めで、むいて果肉だけを食べます。独特の苦みと酸味を持っています。名前の八朔は、陰暦の8月ごろに食べられたからといわれていますが、実際の旬の時期は1月～4月頃です。

ネーブルオレンジは、タンカンの親に当たる柑橘類です。「ネーブル」とは「へそ」のことで、果物の下にあるくぼみがへそに似ていることからつけられました。国産のオレンジの多くはこのネーブルオレンジで、旬の季節は11月～3月の寒い時期です。皮が手で向きにくい特徴があります。

タンカンは手でむくこともできますが、むきにくい場合は包丁でスマイルカットにしてフルーツとしてそのまま食べるのがおすすめです。スマイルカットとは、まず半分に切って、それをまた半分にして、1/4になったものをさらに半分にする切り方です。オレンジなどでよく使われる切り方です。

タンカンはその糖度の高さとジューシーさが有名です。冷やしてから食べるとジュースのようで美味しいといわれていますが、実際、絞ってフルーツジュースにすると美味しくいただくことができます。絞り器がない場合は、手でも十分絞ることができるので大丈夫です。砂糖を入れなくてもじゅうぶん甘いので美味しくできあがります。

果肉部分をジャムにする場合は、砂糖もしくはグラニュー糖を入れて煮詰めます。タンカンの皮は、少し苦みがありますがマーマレードジャムとして使うこともできます。柑橘類の皮には栄養分が豊富に含まれていますので、余すところなく利用できればいいですね。

タンカンは、常温保存だと1週間程度しか日持ちしません。冷蔵保存することもできますが、水分が蒸発してしまうので、ポリ袋などに入れて野菜室で保存するとうまくいけば夏頃まで日持ちさせることができます。箱で届いた場合は、いったん箱から取り出してばらすようにしましょう。

タンカンについて、旬の季節や美味しい食べ方、みかんとの違いなどを紹介してきました。南国でしか採れないタンカンをぜひお取り寄せしてみてはいかがでしょうか。また沖縄方面に旬の時期に行くことがあれば、現地で収穫されたタンカンを楽しんでみてください。