根強い人気のチランジア
チランジアは、おしゃれなインテリアに欠かせないグリーンです。チランジアというとなじみがないかもしれませんが、エアプランツと聞けばピンとくる方も多いでしょう。チランジアはパイナップルの近縁種にあたるブロメリア科・チランジア属の植物です。近年では100円ショップのダイソーでも入手できるほど、とても身近な植物です。
チランジアの分類
確認されているチランジアの種類はおよそ700種ほどで、エアータイプとタンクタイプの2種類に分類されています。さらに、銀葉種と緑葉種に分類され、交配種まであわせるとその種類はかなりの数にのぼります。
チランジアの人気種【銀葉種】10選
エアータイプのチランジアのうち、葉の表面が「トリコーム」と呼ばれる銀色の産毛で覆われたものを「銀葉種」といいます。銀葉種のチランジアはトリコームから水分を吸収しており、ベルベットのようになめらかな美しい葉の色が特徴です。銀葉種のチランジアは、湿気に弱く乾燥に強い性質で、日当たりのよい明るい場所を好みます。
①イオナンタ
イオナンタはエアプランツの中でも特にポピュラーで、100円ショップのダイソーでも手に入りやすい品種です。イオナンタは株がある程度大きく成長すると、葉先が赤く染まって紅葉し、開花します。イオナンタは耐寒性・耐陰性・耐暑性に優れ、花が咲きやすく子株を出しやすいという育てやすい品種です。
ボタニ子
イオナンタは種類も豊富です!詳しい種類や育て方は下の記事をご覧ください!
②カプトメデューサエ
カプトメデューサエは、「メデューサの頭」という意味を持ちます。ギリシャ神話に出てくる怪物メデューサの姿を思わせることが由来です。個性的な見た目と育てやすさから人気があり、花も咲きやすく子株も増やしやすいため、初心者にも育てやすいチランジアです。
③コットンキャンディ
コットンキャンディは、ストリクタとレクルビフォリアの交配種です。放射状に広がる細い銀葉の葉とピンク色に咲く花のかわいらしさから、コットンキャンディは特に女性に人気があります。またコットンキャンディは丈夫で育てやすく、子株がつきやすいのも魅力です。クランプさせたい方や初心者の方におすすめの品種です。
④テクトラム
テクトラムは、ふわふわとした白銀のトリコームが特徴で、人気が高いチランジアです。ふわふわの毛足の長い葉は見ているだけで癒されるような優しい雰囲気がありますね。テクトラムのチャームポイントである毛並みを整えておくためには、ソーキングはやディッピングはせずに霧吹きでこまめに水やりしたほうがよいでしょう。
⑤ウスネオイデス
ウスネオイデスは別名スパニッシュモスと呼ばれ、かつては荷物を運ぶ際の緩衝材として用いられた植物です。ウスネオイデスの長く垂れ下がる白銀の葉は、特徴的な形状でほかにない美しさがあります。ただ吊るすだけでも絵になり、ショップやインテリア雑誌でも頻繁に登場します。ウスネオイデスの葉はとても細く繊細で乾燥に弱いため、意識して水やりをしましょう。
⑥フクシー
フクシーは、まるでウニのようなツンツンとした葉がかわいらしいチランジアです。放射状に葉を広げるチランジアは多くありますが、フクシーは株元が膨らんでいます。開花時は花茎をぐんぐんと花茎を伸ばしていき、ずっと上のほうに花を咲かせる様子もユニークですね。フクシーのように葉が細いチランジアは水が足りないと葉先が茶色くなるため、よく様子を見て水やりをしましょう。
⑦ベルゲリ
ベルゲリは氷点下まで耐えられる非常に高い耐寒性と、耐暑性をあわせもつ有茎種のチランジアです。有茎種は茎を伸ばすのが特徴で、ベルゲリは硬質な葉を縦に伸ばして成長します。子株を出しやすく、入門編にも向いているチランジアです。しかし、アエラントスなどほかの品種との交配種も多く出回っており、花が咲くまでは見分けがつかないという特徴もあります。
⑧ハリシー
ハリシーはチランジアの中でも特に美しいと評価されています。ピンと葉を伸ばしロゼット状に展開して行く様子は凛としたたたずまいで、人気があるのもうなずけるでしょう。開花時には赤と紫の立派な花を咲かせます。普通に流通する品種ですが、自然界ではワシントン条約Ⅱ類に指定される絶滅危惧種です。
⑨マグヌシアーナ
マグヌシアーナは細い葉が繊細かつ優美でとても魅力的です。銀葉の葉が美しいですが、開花時には葉先から赤く紅葉し紫色の花を咲かせます。山岳地域に生息する品種なので、耐暑性は弱く気温30℃を超える夏には注意が必要です。マグヌシアーナはデリケートなので葉の乾燥や株元の蒸れにも気をつけましょう。
⑩アエラントス
アエラントスは非常に丈夫で耐暑性・耐寒性ともに優れており育てやすいので、チランジア初心者にもおすすめです。とげとげとした鮮やかな緑色の葉がアエラントスの特徴で、濃いピンクと紫の美しい花を咲かせます。流通量は多いですが、ベルゲリとの交配種が出回っていることも多く花が咲くまでは区別がつきにくい品種です。
出典:写真AC