サンフーロンとは
サンフーロンという除草剤をご存じですか?草を枯らすための除草剤を探していると目にしたことがある方もいるのではないでしょうか。サンフーロンはグリホサート系除草剤のなかでも、13年間の販売量一位のを取り続けている実績のある人気の除草剤なんです。この記事ではサンフーロンの特徴やその使い方について詳しく解説していきます。
除草剤の情報
製品名 | サンフーロン液剤 |
製造会社 | 大成農材株式会社 |
農薬登録日 | 平成6年10月20日 |
除草剤タイプ | 非選択性茎葉処理移行型 |
安全性区分 | 普通物 |
成分 | グリホサートイソプロプルアミン塩 |
サンフーロンは、大成農材株式会社が製造している非選択性除草剤になります。幅広い雑草を枯らすことができ、スギナやドクダミなど駆除が難しい雑草も枯らしてしまう、除草効果の高い除草剤です。また、数多くの公的試験に合格しているため、安全性が高く幅広い用途で使用することができます。
サンフーロンの有効成分
サンフーロンに含まれている成分は、グリホサート成分・水・そして(洗剤のような)界面活性剤です。これら3成分しか含まれておらず、動物や環境に与える影響が極めて低い農薬といえるでしょう。有効成分が植物固有のアミノ酸生成回路にしか影響しないため安全性も高いとされています。また、サンフーロンはジェネリック農薬のため、高い効果でありながら非常に安い価格で販売されていることが、人気の決め手になっています。
ジェネリック農薬って?
ジェネリック農薬は、ジェネリック薬品と同様、先発品と成分・効果が一緒であるにも関わらず、開発費用がかかっていないために、その分安く消費者に提供できる商品です。サンフーロンは、かのモンサント社が開発した革新的除草剤ラウンドアップの有効成分グリホサートの特許が切れたため、そのジェネリック品として販売されているわけです。
ボタニ子
サンフーロンの特長
特長①:根まで枯らす高い除草効果
サンフーロンは、雑草の葉に直接散布することで、有効成分が葉から吸収され全体へいきわたります。散布後6時間も経過すれば、有効成分が根の先まで到達し、雑草の成長に必要なアミノ酸の生成を阻害します。これにより、雑草の根まで枯れてしまい、数日後に再生することもありません。太い根っこもカラカラに乾いてしまいます。
特長②:土に残留しない残効性
サンフーロンの有効成分グリホサートは、土に落ちた後は即座に土壌中の粒子に吸着されます。その後、土壌中の微生物に分解されていくため、残効性はありません。そのため、樹の周りに生えた雑草や、散布後に次の作物を植えても問題がありません。
特長③:幅広い場所で使用できる汎用性
サンフーロンは道路や、庭の周りの雑草を枯らすことは当然できますが、農耕地に使用できることが大きなポイントになります。これは、農作物や農作物を育てる畑に除草剤を使用するときは、除草剤に登録されている作物や時期にしか使用してはいけないことになっているからです。サンフーロンは、農水省の農薬登録を受けた除草剤のため、幅広い農用地に使用することができます。サンフーロンが登録している作物は以下のとおりです。
サンフーロンの適用作物
- 果樹や野菜全般
- 水田の畔周りや大豆、麦
- いも、茶、さとうきび、牧草、林木、つつじ
ボタニ子
うわー、家庭菜園レベルでは間違いなく使用できる種類だね。
サンフーロンの種類
サンフーロンは希釈タイプの除草剤のため、様々な大きさのラインナップがあります。500mlの小さなタイプから、20Lも入っているプロ農家さん用サイズまであるため、自分の使用面積にあった量を選択することができます。
①サンフーロン液剤500ml
大成農材 除草剤 原液タイプ サンフーロン 500ml
参考価格: 648円
1ml当たり単価 | 2.28円 |
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1㎡当たり単価 | 2.28円 |
容量 | 500ml |
成分 | ホスメノメチル |
タイプ | 液体タイプ |
持続期間 | 半年ほど |
②サンフーロン液剤2L
大成農材 除草剤 原液タイプ サンフーロン 2L
参考価格: 2,580円
1ml当たり単価 | 1.29円 |
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1㎡当たり単価 | 1.29円 |
③サンフーロン液剤5L
大成農材 除草剤 原液タイプ サンフーロン 5L
参考価格: 5,379円
1mLあたり単価 | 1.2円 |
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④サンフーロン液剤10ℓ
大成農材 除草剤 原液タイプ サンフーロン 10L
参考価格: 10,800円
1m当たり単価 | 1.08円 |
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内容量 | 10L |
農林水産省登録 | 第18814号 |
タイプ | 液剤 |
⑤サンフーロン液剤20L
なお、上記は2019年9月時点のamzon価格になります。
サンフーロンの使用方法
サンフーロンは希釈用の除草剤ですので、散布するときに規定倍率の水で薄めて使用します。そして、希釈液を枯らしたい雑草の葉に充分かかるように散布することで、有効成分を葉から吸収させることができます。葉が水滴でしっとりと濡れるくらい散布するのが目安になります。
効果の高い散布時期
サンフーロンは有効成分が葉から吸収されて全身に移行するため、植物体が活性している時期に散布すると高い効果を出すことができます。そのため雑草が成長途中の早春に散布するより、生育が旺盛な初夏から初秋の時期に散布する使用方法だと雑草の根まで枯らすことができます。一方で、散布は気温が高く雨が6時間以上降らない時期がおすすめです。
散布に必要な道具
セフティー3 電気式噴霧器 10L 100Vコード ホース10m ノズル70~160㎝ 1頭2頭切替 SSA-10
参考価格: 9,436円
サンフーロンを広範囲に散布する場合は、手動で使う蓄圧式噴霧器やエンジンで動く動力式噴霧器を使います。蓄圧式噴霧器は2L~10L程度まで大きさが様々ですが、10Lの100倍率で約200㎡、坪換算だと約60坪を散布できますので、容量選定の参考にしてください。
小面積散布におすすめの道具
小面積の散布であれば、500mlペットボトルにスプレーをつけて葉や茎にしっかり吹き付ける使用方法でも充分効果があります。また、ジョウロでもサンフーロンを散布できますが、そのまま使うとあっという間になくなってしまいます。そのため、ジョウロの口を一部塞ぐことがおすすめです。
あわせて使うと効果が高まる道具
サンフーロンを散布するときに、泡状ノズルを使用することで粒子が荒くなり、風に飛ばされにくくなります。農作物に隣接している場所の雑草を枯らす場合には有効です。また、散布量が減るため、背負う希釈液量が少なくなるため省力的に雑草防除ができます。
サンフーロンの使い方
- 葉がしっとり濡れるまで散布する。
- 天気のいい日を選び、雨に濡らさないように気をつける。
- 農作物近くに散布するときは、ジョウロやスプレーを活用する。
ボタニ子
次のページでは雑草ごとのサンフーロンの使い方を紹介するよ。
先発品のラウンドアップについては、下の記事でまとめているよ。