サンフーロンの効果的な使い方①:スギナ
スギナはトクサ科の雑草で、胞子や地下茎によって繁殖する厄介な雑草の代表格です。地下茎に養分を蓄えた根があるため、刈り取りをしてもすぐ再生します。土を掘り返して根っこごと掘り起こせば駆除できますが、根まで枯らす方法が最も効率的です。
適用表
適用雑草名 | 使用時期 | 薬量(ml/10a) | 希釈水量(L/10a) | 使用回数 | 総使用回数 |
スギナ | 雑草生育期 | 2000 | 50~100 | 3回 | 3回 |
希釈液の作り方
スギナはサンフーロン原液を25倍から50倍に希釈したものを散布してください。下表では、サンフーロンの種類ごとの散布可能面積と面積あたりに必要な薬量をまとめてみましたので参考にしてください。
サンフーロンの種類あたりの希釈水量および散布面積
薬量 | 500ml | 2L | 5L | 10L | 20L |
希釈水量 | 12.5L~25L | 50L~100L | 125L~250L | 250L~500L | 500L~1000L |
散布面積 | 250㎡(75.8坪) | 1,000㎡(303坪) | 2,500㎡(757.6坪) | 5,000㎡(1,515坪) | 10,000㎡(3,030坪) |
散布面積あたりの必要薬量と希釈水量
散布面積 | 30㎡(9.1坪) | 60㎡(18坪) | 100㎡(30.3坪) | 200㎡(60.6坪) |
薬量 | 60ml | 120ml | 200ml | 400ml |
希釈水量 | 1.5L~3L | 3L~6L | 5L~10L | 10L~20L |
散布方法
スギナをサンフーロンで駆除するときは、スギナの葉が生えそろった時期に散布すると効果的です。効果的な時期は関東以西では5月頃、以北では6月頃の天気の良いときになります。目安としては、スギナの草丈が15cm~30cmぐらいをねらってください。
完全駆除には3回散布を
スギナは見えている個体が全てではありません。まだ、地下茎から時間差で生えてくる困った個体がいるかもしれません。そのため、サンフーロンを使用回数めいいっぱい10日置きの散布を3回繰り返してください。これにより、後から生えてくるスギナも根から枯らせるため、完全に駆除ができます。
サンフーロンの効果的な使い方②:ドクダミ
ドクダミはドクダミ科の多年草で一年中生育している雑草です。薬草としての利用もされていますが、日陰を好み不快な臭いを発する迷惑な雑草でもあります。根の再生力がとても強く、わずかな茎から再生するため物理的防除が難しい雑草です。
適用表
作物名 | 適用雑草名 | 使用時期 | 薬量(ml/10a) | 希釈水量(L/10a) | 使用回数 | 総使用回数 |
果樹類 (かんきつ除く) |
多年生雑草 (ドクダミ) |
収穫7日前 (草丈30cm以下) |
1000 | 50~100 | 3回 | 3回 |
かんきつ | 3回 | 5回 | ||||
水田作物 (畦畔・休耕田) |
収穫14日前まで (草丈30cm以下) |
2回 | 2回 | |||
樹木など (公園・道路・庭など) |
雑草生育期 (草丈30cm以下) |
3回 | 3回 |
使用回数が作物によって異なるから注意が必要だね。
希釈液の作り方
ドクダミはサンフーロン原液を50倍から100倍に希釈したものを散布してください。下表では、ドクダミのサンフーロンの種類ごとの散布可能面積と面積あたりに必要な薬量をまとめていますので参考にしてください。
サンフーロンの種類あたりの希釈水量および散布面積
薬量 | 500ml | 2L | 5L | 10L | 20L |
希釈水量 | 25L~50L | 100L~200L | 250L~500L | 500L~1000L | 1000L~2000L |
散布面積 | 500㎡(151.5坪) | 2,000㎡(606坪) | 5,000㎡(1515坪) | 10,000㎡(3,030坪) | 20,000㎡(6,060坪) |
散布面積あたりの必要薬量と希釈水量
散布面積 | 30㎡(9.1坪) | 60㎡(18坪) | 100㎡(30.3坪) | 200㎡(60.6坪) |
薬量 | 30ml | 60ml | 100ml | 200ml |
希釈水量 | 1.5L~3L | 3L~6L | 5L~10L | 10L~20L |
散布方法
ドクダミを防除するときは、開花期か成長が止まった時期である8月~10月の散布をすることで、地中深くにある地下茎まで成分が巡りやすくなるため、再生を抑えることができます。しかし、すでに花が種子を落としていることも考えられますので、翌春に再度の散布か防草シートを敷いて未生を駆除してください。
サンフーロンの効果的な使い方③:ススキ
ススキはイネ科ススキ目の多年生の雑草です。地下茎で生息域を広げ、一カ所から生やす茎の量を年々増やしていき巨大な株を形成する生命力のある植物です。秋の風物詩として有名で、茅葺き屋根の原料として利用されていますが、雑草としては高さ2mにもなる駆除が難しい厄介な植物です。
適用表
ススキが生えていることが想定されそうな耕起前の畑における適用表を抜き出しました。
作物名 | 適用雑草名 | 使用時期 | 薬量(ml/10a) | 希釈水量(ℓ/10a) | 使用回数 | 総使用回数 |
水田作物、畑作物 (休耕田) |
多年生雑草 (ススキ) |
雑草生育期 (草丈30cm以下) |
500~1000 | 50~100 | 2回 | 2回 |
小麦 | 耕起7日前まで (雑草生育期) |
500~750 | 1回 | 2回 | ||
林地 (造成地) |
雑草盛期以降 (夏~秋ごろ) |
1000 | 30 | 1回 | 1回 |
耕起前は使用回数が少なくなるから注意が必要だね。
希釈液の作り方
草丈30cm以下のススキであれば適用表のとおり散布すれば問題ありません。しかし、ススキを枯らしたい時はたいてい巨大な姿になっているもの。ここでは成長してしまったススキを枯らすために必要な30倍率の希釈液の作り方を散布容器の大きさ別にまとめてみました。
散布器容量 | 500ml | 2L | 5L | 10L |
薬量 | 20ml | 70ml | 170ml | 340ml |
希釈水量 | 480ml | 1930ml | 4830ml | 9660ml |
※測量しやすいように数字を丸めています。
散布方法
成長したススキはとても生命力があるため、サンフーロンを散布しても根まで枯らすことはできず、時間経過すれば再生します。ススキを枯らすときには、まず春先に一度刈り払いを行ってください。冬の間に根で蓄えた養分を茎の再生に使わせた後に、夏の気温の高い時期に30倍希釈のサンフーロンをしっかり散布することで、根を枯らし再生を抑えることができます。
ボタニ子
枯れた根はそのまま残ってしまうから、バラバラに砕くか取り除く必要があるよ。
サンフーロンの効果的な使い方④:タケ
タケはイネ科タケ亜目の植物で、若いタケであるタケノコは食用として、成長したタケはその丈夫さと加工のしさすさからさまざまな用途として利用されています。一方で、丈夫な地下茎を横に張り巡らし、放置をするとどうすることもできなくなる手強い植物でもあります。
適用表
大変生命力のありそうなタケですが、サンフーロンでは適用表に登録されているため、使用することで枯らすことができます。
適用場所 | 適用雑草 | 使用時期 | 希釈倍率 | 使用量 | 使用回数 | 総使用回数 |
林地、放置竹林 | タケ類 | 夏ごろ | 原液 | 5ml~10ml/本 | 1回 | 1回 |
サンフーロンの使い方
タケを枯らしたいときは、夏から秋の時期に穴を開けて直接原液を5ml~10ml流し込んでください。穴は高さ30cm~1mの位置にドリルや鉈で開けたあとに、中に雨が入らないようにガムテープで塞ぐようにしてください。2~5ヶ月後には根から葉まで枯れて全体が茶色くなります。
ボタニ子
ジャンプーボトルのようなポンプ式容器を使うと便利だよ。2回プッシュで約10mlになるよ。
使用回数は年間のサンフーロンが使用できる回数で、総使用回数はグリホサート系除草剤の使用できる回数になるよ。