園芸部類 | 観葉植物 |
樹高・草丈 | 20~2000cm(育て方による) |
花 | 花嚢(かのう)の中で咲かせる |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 観賞用 |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ガジュマルは幸運を運んでくる木といわれており、人気が高い観葉植物です。つやつやとした鮮やかな葉と、うねるように生える根が特徴で、その神秘的な見た目から、沖縄では精霊キジムナーが宿る木として神聖視されてきました。熱帯から亜熱帯の地域で育つ植物なので寒さには弱いものの、生命力が強いため、初心者でも育てやすい観葉植物です。
ガジュマルは、一般的な品種です。主に熱帯~亜熱帯の地域で自生し、日本では沖縄などで街路樹としても育てられています。樹高が高く、20mもの巨木になることもあります。
センカクガジュマル
センカクガジュマルは、石垣島や尖閣諸島が原産のガジュマルです。一般的なガジュマルよりも葉が肉厚で小さく、つやつやとした光沢が楽しめます。希少性は高いですが、寒さに強いため、育てやすい品種です。
パンダガジュマル
参考価格: 24,800円
パンダガジュマルは、センカクガジュマルの突然変異種です。一般的なガジュマルよりも葉が肉厚で丸く、かわいらしい見た目で人気があります。また流通が少なく、希少性が高いため高価な観葉植物としても有名です。
ニンジンガジュマル
参考価格: 2,750円
ニンジンガジュマルは、その名のとおりニンジンのようなぷっくりとした根が特徴です。一般的なガジュマルの根を太らせて植え直したもので、厳密にいえばいち品種と数えられませんが、区別されてこのように呼ばれています。雑貨店などで販売されている卓上タイプのガジュマルは、このタイプが多いです。
植え付け時期 | 5~7月頃 |
植え替えの時期 | 5~7月頃 |
剪定の時期 | 5~7月頃 |
花が咲く時期/開花時期 | 不定期 |
肥料の時期 | 5~10月頃 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
植え付け 植え替え |
● | ● | ● | |||||||||
肥料 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||
剪定 | ● | ● | ● | |||||||||
成長期 | ○ | ● | ● | ● | ○ | |||||||
休眠期 | ● | ● | ○ | ○ | ● | ● | ● |
ガジュマルは、熱帯~亜熱帯地方の植物なので、初夏~夏に成長します。そのため、栽培適期は5~7月頃です。
ガジュマルは基本的に地植えではなく、鉢植えで育てます。また寄せ植えなどではなく、単独での育て方が主流です。大きく成長することもある植物なので、1~2年に1回のペースで植え替えましょう。
ガジュマルは室内でも屋外でも管理できる植物です。しかし、真夏の直射日光を浴びると葉焼けしてしまうことがありますので、気温が高い時期は日陰に鉢を移すか、明るい室内で管理しましょう。寒さに弱いため、冬は室内管理が望ましいです。
ガジュマルは日光が好きな植物なので、日光の当たる場所に鉢を置きましょう。室内の場合は南向きの窓辺などでも問題なく育ちます。ただし、気温が高いときに直射日光を浴びすぎると葉焼けを起こすので、注意が必要です。また室内管理の場合は、エアコンの風が直接当たらない場所に鉢を置きましょう。
ガジュマルは高温多湿を好む植物です。しかし、極端に水はけが悪い用土を使うと根腐れの原因になります。そのため、用土は水はけがいい土を使いましょう。市販の観葉植物用の用土を使用するか、自分でブレンドする場合は赤玉土と腐葉土を7:3の割合で配合したものを用意してください。
ガジュマルは、季節や気温に応じて水やりのタイミングを変える必要があります。
ガジュマルは春から秋にかけて成長するため、たくさんの水が必要です。土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えましょう。
気温が低くなり始めると、ガジュマルの成長は鈍くなります。根を冷やさないためにも水は控えめに与えましょう。土の表面が乾いて2~3日後に水やりをする程度で問題ありません。
葉水は、ガジュマルの乾燥を防ぎ、葉の健康を保つためにも随時行いましょう。また定期的に葉水を与えることは、害虫の予防にも効果があります。葉水のやり方は、霧吹きでやさしく葉に吹き付けるか、濡れたガーゼなどでさっと葉の表面をぬぐうようにします。
ガジュマルの肥料は、基本的にはなくても問題なく育ちますが、与えるとそれだけ早く成長します。肥料を与えるときは、成長期の5~10月が適期です。肥料の種類は遅効性の化成肥料や、観葉植物用の錠剤タイプのものがおすすめです。有機肥料はコバエの発生の原因になるので、避けたほうがいいでしょう。
ガジュマルの主な害虫はカイガラムシです。枝葉が混みあい、風通しが悪くなると発生しやすくなるので、都度剪定することが予防となります。もし発生してしまったら薬剤を塗布して駆除するか、歯ブラシでこそぎ落としましょう。
ガジュマルはハダニの被害にもあいやすい植物です。被害にあうと、葉の部分が白く斑に色が抜けてしまいます。薬剤を塗布し、駆除しましょう。ただし、ハダニは薬剤に耐性がつきやすいため、駆除する場合は一気に根こそぎ行う必要があります。
ガジュマルの葉の裏にはアブラムシが発生しやすいです。もし発生したら、時間を置かずに一気に増えてしまうので、見つけ次第駆除しましょう。
ガジュマルはほとんど病気にはなりません。害虫被害のほうが多い植物です。
ガジュマルの苗は、葉が大きく色鮮やかで、幹がしっかりしたものを選びましょう。また、ガジュマルは害虫がつきやすい植物なので、購入時から被害にあっていないかしっかり確認することをおすすめします。アブラムシやハダニなどが付着していないか、葉の裏側までしっかりチェックしましょう。
ガジュマルは根が伸びやすいため、根詰まりしやすい植物です。そのため、定期的に植え替える必要があります。1~2年に1回、ひとまわり大きい鉢に植え替えましょう。植え替えの適期は、5~7月頃がおすすめです。
ガジュマルの剪定は5~7月頃が適期です。適時剪定することで風通しがよくなり、害虫発生の予防になります。混みあっている枝や、黄色く変色している葉を剪定しましょう。また、ガジュマルは切り口から白い樹液が出ます。肌の弱い方はかぶれることがあるので、服や手につかないように注意してください。
ガジュマルは暑さには強い植物ですが、直射日光を当てすぎると葉焼けすることがあります。高温になりやすい真夏は、適時日よけをするか、室内での管理をおすすめします。
ガジュマルは寒さにはとても弱く、気温が低いと枯れやすくなります。そのため、冬は基本的には室内で管理しましょう。
ガジュマルの主な増やし方は挿し木です。挿し木用の枝は元気なものを選び、節を目安にカットしましょう。下葉を取り、枝を斜めに切り取ります。白い樹液が出きますが、そのままにしておくと固まってしまい吸水性が落ちてしまうので、丁寧に洗い流しましょう。その枝を観葉植物用の用土に挿し、水をたっぷりと与えます。およそ3カ月ほどで根が張るといわれています。気長に挑戦しましょう。
出典:写真AC