日本でみられるテントウムシの種類は?
わたしたち日本人にとって馴染み深い昆虫、誰もが知ってるテントウムシ。日本で暮らすテントウムシの種類にはどんなのもがいると思いますか?そのうちいくつの名前が言えますか?
その数なんと180種類!
日本でみられるテントウムシの種類は、現在わかっているものだけで180ほど。お馴染みの赤字に黒の模様をもつもの、黒地に赤の模様のもの、黄色いもの、変わった模様のもの…とバリエーションも豊富。ここでは、代表的なテントウムシの体の色や模様の色、食べているえさや名前などを紹介していきます。
日本でみられるテントウムシの名前①星の数で分けた種類
日常的に目にしていたテントウムシが180種類もいたなんて驚きですね。日本に180種類もいるテントウムシを、まずはその星の数でみていきましょう。
星の数が7つのテントウムシ
トップバッターは、七つの星をもつテントウムシ。七つの傷をもつ男じゃないですよ。七つの星をもつテントウムシ、その名も……。
ナナホシテントウ
赤い羽根に黒色の星の数が7つ。テントウムシといったらこれですよね!小さい子供が描くテントウムシの絵も、ほとんどがこのナナホシテントウ。デザイン化されて洋服の模様やアクセサリーのモチーフなどでも見かける、誰もがイメージするテントウムシでしょう。体長約8ミリ。日本中どこでも見られ、えさはアブラムシを主食としています。
星の数が2つのテントウムシ
仲良くならんだペアの星。つぎは星の数が2つのテントウムシを紹介します。3つ星じゃなくていいんです、レストランじゃないんですから。
フタモンクロテントウ
フタモンクロテントウは星の数が2つのテントウムシ。もともとヨーロッパでよくみれられる種類だったのが、日本に入り帰化したもの。北海道をのぞく日本全土でみられます。黒地に黄色の模様があり、からだ全体がふわっとした毛で覆われています。オスは頭の部分が黄色で、メスは黒一色という特徴も。アブラムシを好んでえさにします。
ヒメアカボシテントウ
こちらも星の数が2つのテントウムシ。ヒメと名がつく通り、体長は5mmにも満たない小ささ。日本全土でみられます。光沢のある黒地に鮮やかな赤い模様が特徴で、えさは主にカイガラムシです。
日本でみられるテントウムシの名前②黄色い種類
気分を明るくしてくれる色である黄色は、自然界では警戒色として知られています。自らを黄色に染めることで、外敵に警告を発し寄せ付けなくしているのかもしれません。
キイロテントウ
体長約5ミリ。北海道をのぞく日本全土に分布。つやのある黄色の体が特徴。脱皮したばかりのナミテントウと間違われがちですが、ナミテントウはアブラムシをえさにするのに対し、キイロテントウはうどん粉病菌を食べます。
ウスキホシテントウ
こちらはウスキホシテントウ。薄い黄色の星のあるテントウムシだから、この名前なのでしょうね。大きさは3ミリから4ミリほどで、北海道をふくむ日本全土に分布しているといわれていますが絶対数が少ないようで、出会うことができたらかなりラッキーです。アブラムシをえさとします。
日本でみられるテントウムシの名前③模様が特徴的な種類
テントウムシの世界にもいる、個性派おしゃれさん。私たち人間でいえば、自分のスタイルを持っていて一目置かれる存在といったところでしょうか。他とちがった模様で自己主張しているかのようです。
カメノコテントウ
体長約12ミリと、テントウムシの中では大きめサイズのカメノコテントウ。北海道を含む日本全土でみられます。カメの甲羅のような特徴的な模様があります。えさは、クルミの木につくクルミハムシ限定といったこだわり派です。
ナミテントウ
上の写真はどれもナミテントウです。模様も色もまるで違いますが、実はナミテントウは黒地に赤の模様が2つのもの、黒地に赤の模様が4つのもの、黒地に赤の模様がたくさんあるもの、赤地に黒の模様があるもの、と4タイプに分かれるのですが、タイプの違う親どおしで交尾すると、生まれてくる子供の模様はどれも両方の親の模様を重ね合わせた形になるのです。北海道を含む日本全土に生息します。
草食系テントウムシ
肉食なんて野蛮なことはしません。毎食ヘルシーなサラダでお腹を満たしています。人間で言ったらさしずめベジタリアンといったところ。でも、その実態は、農家さん泣かせの厄介のもなのです。
ニジュウヤホシテントウ
北海道をのぞく日本全土に分布。約6ミリと小ぶりなサイズ。8ミリ以上のオオニジュウヤホシテントウは北海道にも生息します。テントウムシの多くがアブラムシなどの虫を食べるのに対して、このニジュウヤホシテントウは葉っぱを食べます。とくにナスやジャガイモの葉をスカスカにしてしまうので、農業をしている人からみると害虫のイメージです。
トホシテントウ
ぱっと見はナナホシテントウやナミテントウにそっくりですが、よく見ると体中に細かい毛が。北海道を含む日本全土に分布。体長は約8ミリで、カラスウリの葉をえさにします。
出典:写真AC