ベゴニアは、ピンク色や白色のかわいらしいハート型をした花弁が魅力的な植物です。園芸用に品種改良されたベゴニアは、ほぼ1年中開花を楽しめるので、花が少なくなる季節のガーデニング材としても親しまれています。
園芸部類 | 草花 |
形態 | 常緑性多年草 |
樹高・草丈 | 10cm〜40cm |
花の色 | 赤、白、黄、オレンジ、ピンク、複色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 弱い |
特性・用途 | 開花時期が長い、常緑性、花壇の寄せ植え |
栽培難易度 | ★★★☆☆ |
ベゴニアは、葉や花がぷっくりとした多肉質になっているのが特徴です。「四季咲き性」や「立木性」などさまざまな種類があり、自分好みのベゴニアを探す楽しみもあります。ハート型の花弁が多いですが、バラの咲き姿に似た「エラチオールベゴニア」という品種も人気です。
ピンクレディは、名前のとおりピンク色のかわいらしい花を咲かせます。立木性のため、茎が立ち上がるように伸びていくのが特徴です。開花時期には、シャンデリアのように豪華な咲き姿が楽しめます。
ベゴニアの「アンバサダーシリーズ」は、白色やピンク色などたくさんの花色があるので、色を組み合わせて育てるのがおすすめです。ベゴニアの中でも乾燥に強く、初心者向けの品種です。
植え付け時期 | 4月〜6月、9月〜10月 |
種まきの時期 | 2月〜4月 |
挿し芽の時期 | 4月〜6月、9月〜10月 |
剪定の時期 | 9月〜10月 |
花が咲く時期/開花時期 | 1年中 |
ベゴニアは地植え、鉢植えのどちらでも育てられます。しかし暑さや寒さに弱く管理が難しいため、初心者は鉢植えにして季節ごとに鉢を移動させながら育てると安心です。直射日光が苦手なため、地植えにする場合は、木の根元やほかの植物の陰になるような場所で育てましょう。
ベゴニアは、適度な日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。室内で育てる場合は、レースのカーテン越しなど、やわらかな日光が当たる場所が適しています。雪や霜に当たると葉が傷んで枯れてしまうため、鉢植えの場合は冬が来る前に室内や軒下に取り込んでください。地植えの場合はビニールやバークチップを利用して、マルチングをしてから冬越しさせましょう。
ベゴニアは、水はけと水もちのよさを兼ね備えた用土を使用して育てます。市販されている「草花用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土に少量のピートモスを加えた用土を使用してください。地植えにする場所の水はけが悪い場合は、腐葉土をよく混ぜ込んでから植え付けましょう。
ベゴニアはジメジメとした湿度の高い環境を嫌うため、やや乾燥気味に管理するのがポイントです。地植えの場合は降雨のみで十分なため、水やりの必要はありません。プランターや鉢植えの場合は、土の表面が完全に乾ききってから水やりをします。水の与えすぎは、根腐れの原因となるので注意してください。
肥料は4月〜6月と9月〜10月に、1ヵ月に1〜2回の割合で、規定の分量よりも薄めた液体肥料を水やりのかわりに与えます。真夏と真冬に肥料を与えてしまうと、株が弱ってしまったり肥料やけを起こしたりするので避けてください。植え付けの用土に元肥として、緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおいても構いません。
アブラムシは、年間を通して発生しやすい害虫で、ベゴニアの成長に必要な栄養分を吸汁してしまいます。見つけたら早めに殺虫剤を散布して駆除しましょう。ハダニは、葉の裏側などの見つけにくい場所に寄生する性質があります。水が苦手なため、定期的に葉水を行うと予防できます。
うどんこ病も灰色カビ病も、湿度の高い環境で育てていると発生しやすいカビが原因の病気です。うどんこ病に感染すると、白く粉をふいたようになり、光合成が妨げられます。灰色カビ病は、名前のとおり感染した部分が灰色に変色し、腐敗がはじまると悪臭を放つのが特徴です。風通しのよい場所で育てたり、適度な剪定をしたりして予防しましょう。
花後に花がらを放置するとカビが発生しやすくなるため、花茎の部分から切り取って、花がら摘みをしながら育ててください。
ベゴニアをポット苗の状態で購入する場合は、葉が黄色く変色していたり、病害虫被害を受けていたりしない苗を選びましょう。また茎が太くて葉が密についており、株元までしっかりと葉がついている苗を選ぶのもポイントです。
ベゴニアは、9月〜10月にかけてこまめに剪定をしながら育てます。花芽を落とさないように注意して、伸びすぎた茎や葉が込み入っている部分を切り戻し剪定してください。
ベゴニアは、挿し芽で増やしましょう。挿し芽に適した時期は、4月〜6月か9月〜10月のため、剪定で切り落とした茎を使用するのもおすすめです。健康で丈夫に育っている太めの茎を選び、葉を2枚〜3枚ほど残して挿し穂を作ります。赤玉土などの用土に挿し穂を挿し、水切れを起こさないように風通しのよい日陰で管理してください。