球根ベゴニアとは?
球根ベゴニアは、ペルー諸国などの高山で親しまれている園芸種です。原産地は南アメリカとされ、ミシェル・べゴンという探検家が発見しました。その美しさはルイ14世も愛したとされています。150年も前から寄せ植えなどに使われ、何百回もの交配種が作られています。ボリベエンシスやフォーチュンなどの幅広い交配種が作られている美しい植物です。
基本情報
ベゴニアはペルーやボリビアなど、高山地で多く栽培されている植物です。高山地に適応した結果、寒さに強くなりました。日本での管理は少し難しいですが、温室などがあれば簡単です。海外では自生している地域も多いベゴニアですが、日本ではたった一種だけが沖縄に自生しています。沖縄に訪れた際には、ぜひ周りの地域でベゴニアを探してみてください。
球根ベゴニアの特徴
寒さに強いというのが、球根ベゴニアの最大の特徴といえます。元々高山地帯を原産地とし、現地では何年も雪風や寒風にさらされることが多いです。それが積み重なった結果、球根となって土地に根を張り、寒さにも強くなりました。主にヨーロッパ諸国で栽培されていますが、ベゴニア科の植物は幅広く分布しています。特に球根ベゴニアは一年中花が咲いているのを見られるので、観賞用の花として幅広く親しまれています。
葉の特徴
何度も交配が繰り返された結果、葉が大きくねじれるようになりました。ねじれた部分が少しピンク色になっており、その色はうまく育てれば育てるほど鮮やかな色になっていきます。通常は葉が大きく、よりひねっているほうが価値が高いといわれています。また、葉に蓄えた養分を使って小さな芽を出すことも可能です。これは厳しい高山で生き残るために進化したからです。葉は調子がよければよいほど少し上を向きます。
花の特徴
球根ベゴニアの醍醐味は、とても大きな花弁を持つ花です。蘭にも劣らないといわれ、うまく育てれば濃い赤色をした花が育ちます。大きいものでは20cmにも達し、通常でも15cmまで成長します。しかし、厳しい冬越しを乗り切らなければ花は育ちません。そのため、自分で丁寧に世話をしないと花は現れません。花のついたベゴニアの流通量は少なく、球根から育てたほうが手間もかからないといわれています。
代表的な品種
名前(和名) | 四季咲きベゴニア |
学名 | Begonia × tuberhybrida |
科/属 | シュウカイドウ |
分類 | 球根 |
原産国 | ペルー |
球根ベゴニアの代表的な品種は、主にレックスベゴニアやフォーチュンです。レックスベゴニアは南アメリカを原産とするため暑さに強く、逆にフォーチュンは寒さに強いという特徴を持っています。また交配種で有名なのはボリベエンシスで、こちらは花壇で地植えで栽培でき、増やし方も最も簡単です。花も大きく咲きやすく、初心者向けのベゴニアとされています。ペルーではボリベエンシスが一般的に栽培されています。
開花時期
品種によっても異なりますが、基本的に球根ベゴニアは一年中咲いています。多年草なのでもちろん冬も見られますが、最も見頃なのは3〜5月です。5月であれば他の花もちょうど開花時期なので、コスモスやチューリップなどと姿を並べられるでしょう。花持ちも良いので上手くいけば9月にはまた見頃が訪れます。その頃にはまた別の花とセットで鑑賞できるので、きれいな花壇を作ることが可能です。
次のページでは、球根ベゴニアの管理方法と冬越しについて、ご紹介します。