シャクヤクは、ボリューム感のある豪華な咲き姿が人気で、たくさんの園芸品種が販売されています。花付きがよく、開花時期には優しい香りが楽しめるのも魅力のひとつです。
園芸部類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 50cm〜120cm |
花の色 | 赤、ピンク、白、黄、複色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
特性・用途 | 落葉性、香りがする、寄せ植え、鉢植え |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
シャクヤクは、ピンク色や白色の花を咲かせる多年草です。秋になると地上部が枯れ込み、落葉した状態で冬越しします。品種改良が進んでおり、一重咲きや八重咲き、半八重咲きなど、花弁の形もさまざまです。
国華園 芍薬 ソルベット 1株
参考価格: 2,079円
ソルベットは「オランダシャクヤク」とも呼ばれている品種で、花弁がいくつも重なったボールのような咲き姿が特徴です。水もちがよく、フラワーアレンジメントや切り花にも利用されています。
花色 | ピンク、黄 |
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草丈 | 90cm |
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国華園 花苗 芍薬 カンサス 1株
参考価格: 2,079円
カンサスは「花相」という別名でも親しまれている西洋シャクヤクで、フリルのようなかわいらしい花弁をつけます。華やかな咲き姿はバラとの相性もよく、イングリッシュガーデンにもおすすめの品種です。
花色 | 濃ピンク |
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草丈 | 70cm |
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植え付け時期 | 9月〜10月 |
植え替え時期 | 9月〜11月 |
肥料の時期 | 3月、6月、9月〜10月 |
剪定の時期 | 5月〜6月、9月〜10月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5月〜6月 |
シャクヤクは、地植えでも鉢植えでも育てられます。地植えにする場合は、株が縦にも横にも大きく成長するため、十分なスペースを確保してから植え付けましょう。鉢植えにする場合は、1つの鉢に1株ずつ植え付けます。
シャクヤクは、日当たりと風通しのよい場所で管理してください。日当たりが悪いと、茎だけが間延びして花付きが悪くなり、草姿が乱れてしまいます。そのため、室内で育てる場合でも、優しく日光が差し込むような窓辺で管理するのがポイントです。
シャクヤクは、排水性の高い用土で育てましょう。市販されている、草花用の培養土を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土の小粒と鹿沼土、腐葉土を混ぜ込んだ用土を使用します。
地植えでシャクヤクを育てている場合は、基本的には降雨のみで十分です。しかし、シャクヤクは乾燥に弱いため、雨が降らない日が続くようならば、様子を見ながら水やりをしてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾ききる前に水やりをします。
シャクヤクは肥料切れを起こすと花付きが悪くなったり、葉が黄色く枯れ込んできたりします。まず植え付けの用土に元肥として、緩効性の化成肥料を混ぜ込んでください。次に、3月に「芽出し肥」を与えます。開花が終わった6月には「お礼肥」を与えましょう。
ヨトウムシは「夜盗虫」と漢字で表記され、名前のとおり夜になると活動を始める害虫です。昼は土の中に潜んでいるため発見が難しく、夜の間に葉や茎を食害し、朝にはシャクヤクが穴だらけになっている恐れがあります。株元に殺虫剤を散布するか、夜に見回りをして箸などでつまんで駆除してください。
灰色カビ病は、カビの菌糸が原因で発生する病気です。花後に花がらを放置すると、カビが発生しやすくなるので注意しましょう。
うどんこ病は、ジメジメした季節に発生しやすい病気です。感染した部分が、うどん粉をまぶしたように白く粉をふくのが特徴で、放っておくと腐敗が始まり悪臭を放つようになります。感染した部分は薬剤を散布しても治せません。ほかの部分への感染を防ぐためにも、早めに切り取って処分しましょう。
シャクヤクをポット苗の状態で購入する場合は、葉につやがあり、花芽がたくさんついている苗を選びましょう。
植え替えは、9月~11月に行います。根を傷つけないように優しく掘り起こし、根についている古い用土を落としてきましょう。新しい用土に植え替え、根付くまでは水切れに注意しながら、風通しのよい日陰で管理します。
植え替えは必要?
シャクヤクは根が大きく張るのが特徴です。そのため、鉢植えの場合は、根詰まりを防ぐために2年〜3年に1回は植え替えます。地植えの場合は、植え替えの必要はありません。
5月〜6月と9月〜10月にかけて、こまめに剪定をしながら育てましょう。花後に花茎から切り戻し剪定をすると、花芽がつきやすくなります。秋になると地上部が枯れ込んでくるので、地際まで剪定しても構いません。
シャクヤクは耐寒性が強く、屋外で冬越しが可能です。しかし、雪や霜が当たると株が弱ったり枯れたりする可能性があります。ビニールやバークチップを利用して、マルチングをしてから冬越しさせると安心です。
シャクヤクは、9月に株分けで増やしていきましょう。大きく育っている株を選び、根を傷つけないように丁寧に掘り起こします。手で根をほぐして、簡単に分かれる部分で株分けしていきましょう。根を切ってしまうと枯れる恐れがあるため、ハサミやナイフはなるべく使用しないでください。新しい用土に植え付けたら、根付くまで日陰で管理します。