除草剤の種類ってなに?
バリエーション豊富な除草剤ですが、製品によって散布のやり方が違います。さらに散布のやり方は「土壌タイプ」と「茎葉タイプ」の違いでも変わります。
土壌タイプ(土壌散布剤)
土壌タイプは土の表面に散布する除草剤で、しつこい雑草の根に作用して枯らします。少しの量でも効き目がありますが、粒剤が多いため田んぼや畑用の製品が多いです。なお草丈が20cm以下の雑草の駆除におすすめです。
茎葉タイプ(茎葉散布剤)
葉茎タイプは、名前からもわかる通り雑草の葉や茎に液剤を吹きつける除草剤です。シャワー剤や液剤が主流なので、手軽さなどから初心者・家庭用製品にも多いです。なお葉茎タイプは葉に直接吹きつけるため、成長した雑草や葉が多い植物におすすめです。
土壌タイプの使い方
土壌タイプのメリットは、雑草の根から除草成分を吸収させることで根ごと駆除できることです。しかも土の表面が除草成分でコーティングされるため、吸収スピードが速く効果も長持ちします。そこで土壌タイプの使い方と上手に散布する使い方を紹介します。
使い方①時期
粒剤の土壌タイプは土の中に薬剤を素早く染み込ませることが重要なので、使う時期が注意点です。ちなみに土壌タイプを根が伸びた雑草や植物に使うと、成分が全体にいきわたるまでに時間がかかります。そのため土壌タイプは、根が浅い時期に使うのがポイントです。
使い方②量
土壌タイプは少量でも効果を発揮します。ただし散布量にムラがあると効果が減少ため、ムラなく塗ることが注意点です。なお市販されている製品は粒剤が主流で、多くはパッケージの中に散布用のカップが入っています。このカップは計量にも使えるので、量を確認しながら散布するとムラになりません。
使い方③タイミング
雨上がりのタイミングで効果を発揮するのが土壌タイプです。雨上がりの土には十分な水分が含まれているため、土の中に薬剤成分が浸透しやすく、少量でも効率よく除草できます。
上手に散布する使い方
初めてだと土壌タイプの粒剤をムラなく散布するが難しいのですが、実は簡単にできるやり方もあります。それは、粒剤を豆まきの豆の要領での要領でまく方法です。この散布方法ならイメージもしやすいですし、ムラもできません。なおカップに移さず直接容器から散布するボトルタイプは、初心者におすすめです。
手作業の散布は手袋着用を!
粒剤の場合は手づかみでも土壌散布剤を散布することができますが、その際の安全に関する注意点は、ゴム手袋またはビニール手袋を着用することです。
葉茎タイプの使い方
葉に液剤をつけて使う葉茎タイプは、根ではなく葉から薬剤を吸収させるため、草丈が高いまたは葉が多く着いた雑草の駆除に適しています。そこで葉茎タイプの使い方と上手に散布する使い方を紹介します。
使い方①時期
葉茎タイプは葉にまんべんなく液剤を吹き付けるため、液剤が多いのが特徴です。簡単に散布できるのもメリットなのですが、雨にあたると葉についた液剤が吸収される前に流されてしまいます。そのため液剤の場合は、雨が続く日や梅雨時期を避けて使うようにしましょう。
粒剤なら葉が濡れていてもOK
葉茎タイプの主流は液剤なので、基本的に雨・雨上がりに散布するのはNGです。ただし中には粒剤もあり、この場合は葉が濡れていてもOKです。実は粒剤は葉の表面が濡れている方が薬剤が葉につきやすいため、雨や雨上がりに使っても効果に影響がないのです。
使い方②量
葉茎タイプの主流は液剤なので、販売するときも専用容器に入れられています。なお液剤にはシャワータイプと希釈タイプがあるのですが、それぞれ量注意点が違います。ちなみにシャワータイプは散布する際の量、希釈タイプは薄める水の量がポイントです。
使い方③タイミング
専用のスプレーボトルや噴霧器で散布する葉茎タイプは、散布中に誤って作物に薬剤がつかないようにするのが注意点です。そのため風がやんでいるタイミングがおすすめですが、気になる部分にあらかじめカバーをかけておくと安心です。
上手に散布する使い方
ムラなく散布するのが難しい葉茎タイプは、適量を見極めるのがポイントです。なお葉の表面が濡れる程度が適量の目安ですが、散布の量が多すぎると、雑草だけでなく雑草の下の芝生が枯れることがあります。また散布にムラがあっても同じ状態が起りやすいので、均一に除草剤を散布するよう注意しましょう。
次のページでは、除草剤にまつわるQ&Aを見ていきましょう。