ジョロキアとは
ジョロキアは、北インドのアッサム州やナガランド州など、広い地域で栽培されている唐辛子です。正式には「ブートジョロキア」といいます。「ブート」はアッサム語で人や地名のことで、「ジョロキア」は「唐辛子」という意味です。「ブットジョロキア」や「ナガジョロキア」と呼ばれることがあります。
花・実のかたち
ジョロキアは、白くて小さい花を咲かせます。下を向くように咲くのが特徴です。ジョロキアの実は、約5cmの大きさで真っ赤な色をしています。実にハリはなく、しわがあるのが特徴です。ふたつに割ると小さい種が入っていて、ピーマンによく似ています。
におい
ジョロキアは、独特の青臭いにおいがします。乾燥させるために干しておくと、すぐににおいが充満するので、場所を考慮して干しましょう。実を刻むと、辛味成分が空中に放出されるため、個人差がありますがにおいだけで辛さを感じます。
原産地では生食される
ジョロキアは、原産地では生食用として食べられています。胃の調子を整えたり、発汗作用が期待されていますが、日本でジョロキアを生食用として食べる習慣はなく危険を伴うので、料理に使いましょう。
ゾウの撃退に使われていた
北東インドでは、民家や畑を荒らす野生のゾウを撃退するため、ジョロキアが使われていました。ジョロキアの辛さは、大型の動物に効くほどの刺激があります。すり潰したジョロキアを柵に塗ったり、ジョロキアの成分が使われた発煙筒がつくられたりしました。
触るときの注意点
- 素手で触らない
- 摂取しすぎない
世界一辛い唐辛子
ジョロキアは、2007年に世界一辛い唐辛子としてギネス記録に認定されました。その後、現在のギネス記録は「ペッパーX」という唐辛子に塗り替えられていますが、ジョロキアの辛さは世界的に有名です。
辛さの持続性
ジョロキアを食べたあとは、辛さが約30分以上続き、口のなかだけではなく、喉の奥や胃までヒリヒリするような感覚に襲われます。また、摂取する量によりますが気持ち悪さや吐き気がでるほどの刺激です。約1時間ほどでおさまりますが、排出するときも痛みが生じるので、食べる量に気をつけましょう。
辛さの数値
辛さの単位は「スコヴィル値(SHUs)」で表されます。スコヴィル値は、唐辛子に含まれる辛み成分(カプサイシン)を測定したもので、科学者のウィルバー=スコヴィル氏の名前に由来しています。
数値の比較
ジョロキア | 2,200,000 |
ペッパーX | 3,180,000 |
ドラゴン・ブレス・チリ | 2,480,000 |
キャロライナ・リーパー | 2,200,000 |
ハバネロ | 350,000 |
タバスコソース | 2,500〜5,000 |