椿油とは
椿油は椿のタネから採れる天然の植物油です。椿はカメリア ジャポニカとも呼ばれる、ツバキ科ツバキ属の常緑の高木で、有名なファッションブランド シャネルのアイコンとしても知られていますね。日本では江戸時代から茶道の茶花として育てられ、椿の花は「岩根絞いわねしぼり」「草紙洗そうしあらい」などとても風流な名前が多いです。
伝統あるスキンケアオイル
椿油の歴史はとても古く、平安時代には食用・灯り・化粧・不老不死の薬として、利用されていました。椿油は原料となる椿のタネを圧搾機で絞り、不純物を取り除いて精製された無着色・無香料の天然の植物油です。ヘアオイルだけでなく、椿油は顔や身体・頭皮のケアやマッサージにぴったりな、スキンケアオイルとして改めて注目されています。
椿油とカメリアオイルの違い
ネット通販で見かける椿油とカメリアオイルの違いは、原料として使われている植物の違いです。椿油はツバキ科ツバキ属の、ヤブツバキを原料にしています。それに対してカメリアオイルは、同じツバキ属でも山茶花や茶の木など、ヤブツバキ以外の種子が原料です。2つのオイルは原料の違いはありますが、どちらも同じように使えます。
椿油の顔や髪への効果とは
椿油が今のようにポピュラーになったのは、ヘアオイルとしての宣伝効果だといわれています。しかし、椿油が古くから多くの女性達に利用されてきたのは、椿油の効能を肌で実感していたからでしょう。他のオイルとの違いや、椿油の成分の特徴とその効果について4つのポイントにしぼって解説します。
効果①汚れを落とす
毛穴の汚れやメイク落としにオイルクレンジングをしている方が多いのは、オイルが肌への負担が少ないからです。軽いテクスチャーで添加物を含まないピュアな椿油が、メイクや毛穴の汚れを自然に浮き上がらせます。濃いめのポイントメイクには向きませんが、刺激の少ないクレンジングを探している方には、椿油がぴったりです。
効果②うるおいを与える
椿油に含まれているオレイン酸は、皮脂と同じ成分なので肌によくなじみます。さらにオリーブ油でも70%ですが、椿油には85%ものオレイン酸が含まれているのが特徴です。オレイン酸は酸化しにくく、常温では固まらないことも、スキンケアに最適な効能のひとつといえます。椿油のオレイン酸は肌にうるおいを与えて、しっとりなめらかに整えるオイルです。
効果③バリア機能
肌の持つ大切な機能のひとつが、バリア機能です。バリア機能は外部の刺激から肌を守る働きのことで、失われてしまうと紫外線や乾燥・摩擦などの刺激を受けると、肌にかゆみやひりつきなどの炎症を引き起こします。このバリア機能は顔や身体の肌だけでなく、頭皮や髪の毛・爪にとっても同じように大切な機能です。椿油の効能のひとつが、肌のトラブルを減らしてくれます。
効果④うるおいを逃さない
椿油に含まれる皮脂と同じ成分のオレイン酸は、肌への浸透力の高さも効能のひとつです。肌になじんだ椿油が保護膜となって水分の蒸発を防いで、水分と油分をバランスをよく保ちます。椿油の保湿効果はローションの保湿成分や、エッセンスなど美容成分を逃さずに、肌のうるおいをキープすることです。
出典:写真AC