かぼちゃの葉っぱや茎は食べられる?
かぼちゃの実は煮崩れしにくく、煮物などの日本料理には欠かせない食材です。あまり馴染みはないかもしれませんが、かぼちゃは実の部分だけでなく、葉っぱや茎も食べられます。栄養満点で、おひたしや天ぷらなどさまざまな料理に利用できる魅力的な野菜です。
基本情報
科名・属名 | ウリ科・カボチャ属 |
学名 | Cucurbita maxima |
英名 | Pumpkin |
和名 | 南瓜 |
園芸分類 | 野菜 |
収穫時期 | 7月〜8月 |
花の色 | 黄色 |
原産地 | 南アメリカ |
特徴
かぼちゃには、日本かぼちゃや西洋かぼちゃなどの品種があり、どのかぼちゃも葉や茎が食べられるのが特徴です。なかでも「ズッキーニ」は「ペポかぼちゃ」の一種で、ズッキーニの花は「花ズッキーニ」と呼ばれ、イタリア料理ではポピュラーな食材として親しまれています。
かぼちゃの花は「エディブルフラワー」としても人気
かぼちゃは6月〜7月にかけて、5枚の花弁をもつ鮮やかな黄色い花を咲かせます。かぼちゃの花は「エディブルフラワー」といって、食べられる花としても人気です。料理に彩りを添えるだけでなく、天ぷらやオーブン焼きなどのメイン料理にも利用できます。かぼちゃの花は苦みやえぐみがなく、どのような料理にもよく合う食材です。
かぼちゃの葉っぱを食べる前に
スーパーでかぼちゃを購入すると、かぼちゃの葉っぱがない状態で販売されている場合がほとんどです。しかし、かぼちゃを苗の状態から育てると、自宅でかぼちゃの葉っぱを収穫できますよ。かぼちゃの葉っぱは栄養満点で、きちんと下処理をすればおいしく食べられます。
下処理
かぼちゃの葉っぱは、ちぎってそのまま食べるのではなく、きちんと下処理をしてから調理します。まず、葉っぱの裏側についている筋を手で引っ張って取り除いてください。次に、さっと蒸して、葉っぱの表面の小さな毛を柔らかくします。筋や毛がついたままでは、舌触りが悪くなるので注意しましょう。
毛を柔らかくするときに茹でてもいい?
かぼちゃの葉っぱには栄養素がたくさん含まれていますが、茹でると湯の中に栄養成分が流れ出てしまいます。蒸し器がない場合は、耐熱容器に入れて電子レンジで加熱するのもおすすめです。葉っぱがしんなりするまで、ゆっくりと加熱してください。
白色や茶色の変色している葉っぱは食べられない
かぼちゃの葉を収穫する場合は、葉につやがあり若くて健康な葉を選んでください。葉っぱの表面が白色や茶色に変色していると、灰色かび病やうどんこ病に感染している恐れがあります。また、虫に食われている葉っぱも避けてください。
かぼちゃの葉っぱのおすすめの食べ方
かぼちゃの葉っぱは、表面に細かい産毛がびっしりと生えています。生色には適しませんが、蒸したり揚げたりするとおいしく食べられる食材です。日本では「かぼちゃの葉っぱを食べる」という習慣はあまりありませんが、海外では家庭料理にもよく使われています。
かぼちゃの葉っぱレシピ➀天ぷら
かぼちゃの葉っぱの天ぷらは、衣を薄くつけてカラッと揚げるのがポイントです。天つゆだけでなく、岩塩やポン酢をつけてもおいしく食べられます。大きく成長した葉っぱではなく、新芽のやわらかい部分を使うのがおすすめです。
材料(2人分)
- かぼちゃの葉っぱ:8枚〜10枚
- 天ぷら粉:100g
- 冷水:100mL
- 揚げ油:適量
- 塩、天つゆ、ポン酢:お好みで
作り方
- かぼちゃの葉っぱを水でよく洗い、キッチンペーパーで水気をとる
- 天ぷら粉に冷水を加える
- かぼちゃの葉っぱを「2」の液にさっとくぐらせる
- 160℃〜180℃に熱した油で揚げていく
- 表面がきつね色になったら完成
かぼちゃの葉っぱレシピ➁サンパ
サンパとは韓国語で「包む」を意味する言葉で、焼肉などを包んで食べる韓国料理です。日本ではサンチュが一般的に使われていますが、かぼちゃの葉っぱで焼肉を包むと、一味違う食感を楽しめます。
材料(2人分)
- かぼちゃの葉っぱ:10枚〜15枚
- 豚バラ肉切り落とし:500g
- 焼肉のたれ:100mL
- 大根おろし:適量
作り方
- かぼちゃの葉っぱの裏側についている筋を取り除く
- 電子レンジの500wで30秒加熱する
- 表面を軽くこすり、産毛を取り除く
- 焼肉のたれと大根おろしをよく混ぜる
- フライパンで豚バラ肉を炒めて「4」を加えてさらに火を通す
- 下処理をしたかぼちゃの葉っぱに「5」をのせて完成
かぼちゃの葉っぱレシピ③包みおにぎり
包みおにぎりは、みそとしょうゆの香ばしい香りが食欲をそそる一品です。刻みねぎやいりごま、塩昆布などを加えてもおいしくアレンジできます。
材料(2人分)
- かぼちゃの葉っぱ:3枚〜4枚
- ご飯:茶碗3杯〜4杯
- みそ:大さじ3
- しょうゆ:大さじ2
- サラダ油:適量
作り方
- かぼちゃの葉っぱを下処理して、しんなりした状態にする
- ご飯を食べやすいおにぎりサイズに握る
- みそとしょうゆを混ぜ合わせ「2」に塗る
- かぼちゃの葉っぱを広げて「3」を包む
- フライパンにサラダ油を入れて熱し「4」を弱火でじっくりと焼く
- 表面にこんがりとした焼き目がついたら完成
ボタニ子
次のページでは、かぼちゃの茎は食べられるのかやおすすめの食べ方、栄養素をご紹介します。
出典:写真AC