かぼちゃとは
かぼちゃはウリ科カボチャ属の果菜です。栄養豊富なかぼちゃは人参などと同じ緑黄色野菜に分類され、天ぷらや煮物などさまざまな料理に使用されています。かぼちゃの旬は秋~冬ですが、貯蔵性が高く輸入品も安定して市場に入ってくることから、通年食べられる食材です。
かぼちゃの種類
かぼちゃにはさまざまな品種があり、全国各地で伝統野菜やブランドかぼちゃと呼ばれる人気品種が栽培されています。意外なところでは、果肉がそうめんのような「そうめんかぼちゃ(金糸瓜)」やズッキーニもかぼちゃの仲間です。かぼちゃは大きく分けると、3種類に分類されます。
西洋かぼちゃ
日本かぼちゃ
ペポかぼちゃ
かぼちゃの糖質やカロリー
かぼちゃの糖質やカロリーは種類によって異なります。西洋かぼちゃの糖質やカロリーは日本かぼちゃの2倍くらいで、後者のほうがダイエットにはおすすめです。しかし、日本で主に手に入るのは西洋かぼちゃで、日本かぼちゃはなかなか手に入りません。そのため、ここからは「かぼちゃ=西洋かぼちゃ」という前提で説明していきます。
かぼちゃの糖質
かぼちゃ100gあたりの糖質は17.1gです。野菜は低糖質なものが多く、ホウレンソウなどの葉物野菜では100gあたりの糖質が1gを下回ることも珍しくありません。また、甘みのある人参の糖質でも100gあたりに6.5gとかぼちゃの半分以下です。このことから、かぼちゃの糖質は野菜の中では多いほうだといえます。
かぼちゃのカロリー
かぼちゃのカロリーは100gあたり91kcalですが、トマトやほうれん草などでは100gあたり20kcal前後しかありません。また、比較的高カロリーだといわれるじゃがいもでも100gあたり76kcalです。炭水化物(=糖質+食物繊維)は1gあたり4kcalのエネルギーになるため、炭水化物の多いかぼちゃのカロリーは必然的に高くなります。
かぼちゃの栄養素
かぼちゃには美容や健康によい栄養素が豊富に含まれています。日本では昔から「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない」といわれてきましたが、かぼちゃはそれほど栄養価の高い野菜なのです。かぼちゃの栄養を余すことなく摂取するには、栄養の多い皮ごと食べるのがポイントです。
栄養素①ビタミン
かぼちゃの果肉が黄色いのは、人参などにも含まれている色素成分「カロテン」のせいです。カロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を保護する働きを持ちます。このほかにも、かぼちゃには抗酸化作用を持つビタミンC・Eなども豊富に含まれており、ビタミンの多いかぼちゃは美肌や風邪予防におすすめです。
栄養素②カリウム
かぼちゃ100gあたりのカリウム含有量は450mgと野菜の中でも多いほうです。カリウムにはナトリウムの排出を助け、体内の水分バランスを調整する働きがあります。かぼちゃは茹でてもカリウムが失われにくく効率よく摂取できる食材です。むくみや高血圧予防によいカリウムを、糖質制限中にもしっかりと摂取しましょう。
栄養素③食物繊維
かぼちゃ100gあたりの食物繊維含有量は3.5g(1日に必要な摂取量の約1/5)で、かぼちゃには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれています。食物繊維は炭水化物の中でも体内で消化吸収されない成分で、腸内環境を整え便秘を改善する働きがあります。ちなみに、かぼちゃの皮には食物繊維が特に多く含まれています。
栄養素④糖質
糖質は体にとっては必要不可欠な栄養素ですが、炭水化物の一種である糖質のとり過ぎは太る原因にもなります。一方で、疲れや集中力の低下をまねく糖質不足にも注意しなければなりません。また、糖質は同じ炭水化物の仲間である食物繊維とセットで摂ることで体内に蓄積されにくくなるため、かぼちゃのような食物繊維をたっぷり含む食材で摂るのがおすすめです。
次のページでは「糖質制限中におすすめなかぼちゃの食べ方」と「かぼちゃを使った糖質オフのレシピ」を紹介します。
西洋かぼちゃは甘みが強くホクホクとした食感で表面の凸凹が少ない種類です。